ゲーミフィケーションサミットNY 1日目(6) 金融における事例・・・「世界を面白くするGamification」第36回 | GameBusiness.jp

ゲーミフィケーションサミットNY 1日目(6) 金融における事例・・・「世界を面白くするGamification」第36回

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6つ目のセッションからは、並行して走るセッションとなります。こちら、mint.comという金融方面での事例紹介となります。スピーカーはmint.comにおいてプロダクトマネージャの立場にあるVice PresidentのAaron Forth氏です。

mint.comのサービスは、2009年4月と少し古いですが「Mint、個人会計をゲーム化―意外にクールなアイディアだ」というテッククランチの記事が参考になります。

この会社、2009年にIntuit社に買収されて今に至っています。Intuit社は日本ではあまりなじみがありませんが、CrunchBaseによれば個人・中小ビジネス向けの会計管理ソフトを提供している企業で、QuickBooksなどのソフトウェアが有名です。従業員数約8000人、年商2400億円(32億ドル)とあるので大企業ですね。以下、資料の共有がされなかったためメモベースになりますが、セッション内容です。

mint.comは600万人の利用者がいるサービスです。利用者の90%から、このサービスのおかげでお金の使い方が変わったというフィードバックを得ているとのこと。背景として、アメリカ人は金融に弱く、49%の人は3カ月分の支払いが出来ないくらいの現預金しか銀行にないそうです。一方でクレジットカードはたくさん保有している。ただ、お金についての教育を受ける機会もなく、どのように管理していいかもわかっていないのが現状だそうです。

その状況を何とかする上で、ゲームメカニクスはとても科学的なアプローチであり、ゲーミフィケーションは非常に有効だと考えたとのこと。Mintはどこでも使えるパーソナルファイナンシャルサービス、という位置付けでありゲーミフィケーションの要素を取り入れている。例えば「タスク」という概念を導入したり、ユーザのデータを分析したり、行動に対してポイントをつけるといったような要素だとのこと。具体的には、3カ月分の貯金が出来ると「シルバー」、6カ月分だと「ゴールド」というような称号を付与し、またトロフィー(画像)も用意している。トロフィーはソーシャルメディア上で共有することもできる。プロフィールの登録にも達成度を入れている。「旅行資金を貯める」「クレジットカードローンを返済する」など、ユーザは自分で目標を設定し、その達成状況を可視化したり、より早く達成するためにアドバイスを受けることもできる。

お金の使い方を簡単に管理できるようにすることを心がけて作っている。5分以内にサービスをスタートすることが出来るように作った。良いゲーミフィケーションデザインは、ユーザのエンゲージメントを高めることにつながる。

“Quest for Credit – Complete Version from Mint.com”というムービーも紹介されていました。これはゲーミフィケーションとは直接関係ないですが、クレジットカードには気をつけましょうね!ということを啓蒙するためのものです。こうしたコンテンツを用意していることからもわかるように、mint.comは単にお金を管理するサービスを提供するということだけでなく、利用者がお金の管理の仕方やお金についての知識を深めていくことが出来るように、という意図を持って運営していることが感じられます。こうした意識をサービス提供者が持っているかどうかは、ゲーミフィケーションのデザインが成功する上では非常に大事なことだろうと思います。

■著者紹介

深田浩嗣(ふかだこうじ)
株式会社ゆめみ(代表取締役 社長)。1976年京都生まれ。京都大学大学院情報学研究科在学中2000年1月に株式会社ゆめみを設立。高い技術力を駆使し、モバイルEC、メール配信、大規模CRMの開発やソーシャルゲームプロバイダなど「モバイルを戦略的に使うためのコンシェルジュ」として、モバイルインターネットサービスの企画・開発・運営を手がける。ゲーミフィケーションの詳細はコチラ公式ブログほか、Twitterはコチラ。facebookはコチラです。
《深田浩嗣》

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