「イノベーションのジレンマでガラケー族はみんな死に絶える。」孫泰蔵氏講演議事録・・・北村勝利「モバイルゲーム屋が見るビジネスの未来」第4回 | GameBusiness.jp

「イノベーションのジレンマでガラケー族はみんな死に絶える。」孫泰蔵氏講演議事録・・・北村勝利「モバイルゲーム屋が見るビジネスの未来」第4回

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「イノベーションのジレンマでガラケー族はみんな死に絶える。」今回は数多くあるセミナーの中でも最近最も感銘を受けた「孫泰三」社長の講演を、関係各位の協力の下、読者の皆様へお届けさせていただきます。モバイルビジネス関係者は必見です。

2010年3月4日 MMSA 特別セミナー「私の考えるモバイルビジネス」
(講演:孫泰蔵社長/議事録作成及び編集:藤永真至氏)

「モバイルインターネットの展望」 孫泰蔵氏(MOVIDA JAPAN 代表)

馬車の時代が自動車の時代におきかわる過程において、馬車の会社は自動車にシフトできずに死に絶えた。このようなパラダイムシフトのときに、よく言われる言葉は「イノベーションのジレンマ」。

実はガラパゴス時代は昔にもあったと孫氏は言う。 「マイコン」がそれだ。NEC、SHARP、富士通などがこぞって独自仕様の世界を作り上げて来た。しかし、インテル/マイクロソフト陣営の掲げるPC/AT 互換機(DOS/V)に屈服した。

結局、日本勢もいわゆるPCを作ることとなった。これが今のガラパゴスケータイにすごく似ているというのだ。 日本の強みを出せるのは、モジュール技術、コンテンツ、ファッションカルチャーだ。 つまりアンドロイド陣営に今のうちに乗っとけと言ってように聞こえた。日本で絶対的な地位をとるか、世界で勝負するかどっちかで中途半端ではすまされないと結論づけた。

世界で勝負するならテクノロジーかコンテンツ。日本で絶対君主になるのなら、「サービス化」。なぜなら海外からコンテンツやテクノジーは入ってくるからだ。

iPhoneはこの1年で15万アプリがリリース。Androidだって今年は4万アプリがでると予想される。もう現地法人をつくらなくていい。 端末サブスクライバ42%のシェアのアジア圏がグローバル化すると、欧米と比べて相対的に日本の強みが出る。

今まで世界の3000機種向けに移植しなくてはならなかったアプリが、これからは何種類かだけ作ればいいようにプラットフォームが収斂していく。この千載一隅のチャンスを我々は逃してはならない。いますぐに馬車から降りて自動車に乗り換えるべきである。

では順を追ってまとめてみる。

まさに2010年はイノベーションのジレンマの時代。スマートフォン化がどんどんすすむ。

孫氏のいうスマートフォンの定義は、今までのケータイと桁外れにネイティブAPIをたたけるもの。今後、GPSや加速度センサーやカメラや録音などがついていないPCは、スマートフォンにとってかわる。Beyond 3Gのモバイルブロードバンド時代はそれを後押しする。

現にPCの出荷台数は2.7億台で1日2時間の利用価値。それに対し携帯電話は11億台で1日24時間。数の論理で大きいものが勝つ。ミクシィだって70%のトラフィックがモバイルだ。2011年にはPCをスマートフォンが3.5億台で上回るとされる。

イノベーションについてゲームプラットフォームの変遷の歴史が例に出された。

ゲームボーイは「持ち歩ける」ことをもたらした。
ニンテンドーDS は、タッチペンによって「趣味、実用のゲーム化」をもたらした。
iPhone は、App Storeによって「グローバル化」をもたらした。

そして今度のイノベーションたるべきは、「コミュニケーションのゲーム化」である。

常時ネットワークとアドレス帳、いろいろな機能をゲーム化するというところにチャンスがあると孫氏は言う。

すでに、Twitterやミクシィが一気にタイムライン化させるタイムスケープはキラーアプリとして、その片鱗をみせている。今回、孫氏の話の中で中心となったのは「ソーシャル」のテーマ。Facebook、Twitter、Ustreamの系譜を紹介した。

Facebookはザッカーバーグがハーバードの生徒たちと連絡とりあうようにしたウェブサービスだ。代返とかノートの貸し借りだとか、サークルの集客とか、そんなノリだったのだろう。学生仲間からこの機能を追加してくれという要望にザッカーバーグは素直に取り入れない。API を渡すから勝手に作ってくれと。

こうして66万人のディベロッパー、5万のアプリ、毎日140アプリが増えるブラックホールが生まれた。現在3.5 億人、月間のアクティブは1.5億人。まもなく世界一のトラフィックになる見込みだ。70%が米国以外という。

TwitterはFacebookをもっとそぎ落としたもので、公共インフラを目指している。エバンウイリアムズは、Blogger を売り払い、最初から作り直したのがこのつぶやきインフラだ。機能拡張は一切ない。 ご自由にみなさんお使いくださいと。「ビジネスモデルは一切ありません」という。こうして1億人を集め、「10億人の鼓動」を目指している。

そこに続くのがUstream となる。放送のあり方が変わった。 タイガーウッズの釈明会見はまずユーストリームで行われた。「編集が加えられたものは嫌だ」というニーズをとらえたのだ。まずリアルタイムにユーストをしてから、各メディアにデリバリーされるという図式である。当然ストリーミングのあり方も変わる。 何せタダで誰でも使えるのだから。「今から配信をはじめます」といってつぶやけば、徐々にひとが集まってくる。まるで火事の現場のように。ソーシャルの波をとらえたこの3つのプラットフォームに乗る方だって、あり方が変わって来ている。

RokyYouは開始18ヶ月目までのユーザの伸びは、ヤフーやイーベイなどとさほど変わらなかった。しかし、18ヶ月目から23ヶ月目までで5倍に急上昇した。いままでのサービスは急にあがることなく一定の角度を描く。

おもしろいのは最初の出だしは、今も昔も変わらないということ。ソーシャルなしくみがあるとはいっても、ソーシャルの中でブランドが確立されなくては、広がりは生まれない。18ヶ月は辛抱が必要だという教訓に聞こえた。

最後に孫氏の最も印象的だったの言葉を紹介する。
「ウェブサイトは忘れろ」
「PC はまもなく死に絶える。 」
いままでPC 向けのウェブサイトは共通化が難しかった。表現力と利用シーンにある程度制約のある方が世界的な共通化がしやすいはずで、それがスマートフォンによって可能となる。だから「今のウェブサイトの常識を忘れろ」というわけだ。

…End


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孫泰蔵様 (MOVIDA JAPAN 代表)
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モバイルマーケティングソリューション協議会(MMSA)
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藤永真至様(議事録作成及び編集)(株)イーグル代表
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《北村勝利》

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