【GTMF2025】モーションデータを“録音”してDAWで編集ー アイ・ペアーズとヤマハが提唱する新技術「GPAP」&「n-Links」連携とサードウェーブが支えるハードウェア環境 | GameBusiness.jp

【GTMF2025】モーションデータを“録音”してDAWで編集ー アイ・ペアーズとヤマハが提唱する新技術「GPAP」&「n-Links」連携とサードウェーブが支えるハードウェア環境

モーションキャプチャーデータを「音声データ(WAV)」として扱い、DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)上で編集・再生可能にする画期的なワークフローが紹介されました。

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2025年11月、ゲーム・アプリ業界向け開発&運営ソリューション総合イベント「Game Tools & Middleware Forum(GTMF) 2025」が東京と大阪で開催されました。

サードウェーブとアイ・ペアーズによるセッション「独自リターゲティング技術『n-Links』とヤマハ(株)様の新技術『GPAP』を利用したUnreal Engineの新しい運用方法について」では、モーションキャプチャーデータを「音声データ(WAV)」として扱い、DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)上で編集・再生可能にする画期的なワークフローが紹介されました。

バーチャルライブやゲームのカットシーン制作において、従来の手法を大きく短縮し、少人数での高品質なコンテンツ制作を可能にするこの技術は、クリエイターに新たな選択肢を提示しています。本稿では、実演を交えて解説されたその仕組みとメリットについてレポートします。

開発環境の課題を解決する「PCサブスクリプション」と技術パートナーシップ

セッションの冒頭、サードウェーブの荘司氏は、同社が展開する法人向けサービス「PCサブスクリプション」について触れました。これは、ハイパフォーマンスなPCを月額払いで利用できるサービスであり、プロジェクト単位での期間雇用スタッフへの機材手配や、初期費用の抑制といったゲーム開発現場の課題に対応するものです。

今回のセッションは、このPCサブスクリプションを活用している技術パートナーであるアイ・ペアーズとの共同登壇という形で実現しました。アイ・ペアーズは、音声・音楽・映像・3DCGコンテンツの制作を行う企業であり、近年ではUnreal Engineを用いたバーチャルライブ制作や技術開発に注力しています。

リアルタイム・リターゲティングの革命児「n-Links」

続いて、アイ・ペアーズ代表取締役社長の伊藤衛氏が登壇し、同社が開発したリアルタイムリターゲティングシステム「n-Links(エヌリンクス)」の解説を行いました。

モーションキャプチャーを使用したコンテンツ制作において、アクター(演者)とCGキャラクターの骨格差(スケルトン構造の違い)は常に課題となります。従来、この補正には専用の編集ソフトを用いたポスト処理が必要でしたが、「n-Links」はこの工程をリアルタイムで処理することを可能にしました。

「n-Links」は、光学式(OptiTrackなど)や慣性式(Xsensなど)といった異なる方式のモーションキャプチャーデータを受け取り、リアルタイムでキャラクターの骨格に合わせてリターゲティングを行い、OSC(Open Sound Control)形式でUnreal Engineなどのゲームエンジンへ送信します。

伊藤氏は、「スライダー操作のみで、肩の上がり具合や腕のねじれ、足の接地などを直感的に調整できる」と述べ、専門的な知識がなくとも、即座にキャラクターの動きを最適化できる点を強調しました。この技術により、バーチャルライブなどの現場において、リアルタイムでの高品質なパフォーマンスが可能になります。

ヤマハの新技術「GPAP」との連携で実現する「モーションの音声化」

本セッションの核心となるのが、ヤマハが開発した「GPAP(General Purpose Audio Protocol)」と「n-Links」の連携です。GPAPは音声フォーマット(WAV)を“キャリア”として用い、照明(ArtNet)や制御信号、モーションデータなどの非音声データを、DAW等のオーディオ環境で扱えるようにする汎用プロトコルです。

アイ・ペアーズはこのGPAPに対応し、モーションキャプチャーデータ(ボーン情報やフェイシャル情報)をWAV形式に変換して記録・再生するシステムを構築しました。これにより、「モーションデータをDAW(音楽制作ソフト)上で編集する」という、これまでにないワークフローが実現します。

伊藤氏は、この連携のメリットについて次のように語りました。

「モーションデータが波形としてDAWのトラックに並ぶため、音楽編集と同じ感覚で『カット』『ペースト』『タイミング調整』が可能になる。例えば、複数人で収録した際に誰かがミスをした場合でも、その部分だけを別テイクのデータに差し替えたり、DAW上で微調整を行ったりすることが容易である」

実演:DAWによるモーション編集とスイッチング

セッションでは、実際にモーションキャプチャーデータをリアルタイムでDAW(Cubase)に録音し、即座に再生・編集するデモンストレーションが行われました。

  1. リアルタイム収録と即時再生
    アクターの動きを「n-Links」経由でGPAPインターフェースに送り、DAWへ録音。録音後、DAWの再生ボタンを押すだけで、Unreal Engine上のキャラクターが同じ動きを再現しました。

  2. カメラワークと照明の同期
    キャラクターの動きだけでなく、バーチャルカメラの位置情報や照明データ(DMX/ArtNet)も同様にDAWの別トラックとして録音可能です。これにより、楽曲のタイムラインに合わせて、完璧に同期したカメラワークや照明演出を構築できます。

  3. 直感的な編集
    「Aメロのカメラワークをサビでも使いたい」といった場合、DAW上で該当するクリップをコピー&ペーストするだけで演出が完了します。また、フェーダー操作によるモーションのモーフィング(滑らかな切り替え)も可能であり、伊藤氏は「映像のないところから、DAW上の操作だけで新たな映像演出を生成できる」と、その革新性をアピールしました。

冗長化システムとしての活用

ライブエンターテインメントの現場では、システムの安定性が最優先されます。「n-Links」とGPAPのシステムは、LANケーブルを抜くというトラブルシミュレーションにおいても、バックアップ機へとシームレスに切り替わる冗長化機能を備えていることが実証されました。これにより、大規模なイベントでも安心して運用できる堅牢性が示されました。

まとめ:ゲーム制作とライブエンターテインメントの融合

今回のソリューションは、バーチャルライブ制作だけでなく、ゲームのカットシーン制作においても大きな工数削減効果が期待されます。従来のような高価な専用スタジオや長時間にわたるポストプロダクション工程を経ずとも、PCとキャプチャーデバイス、そしてDAWがあれば、少人数で高品質なモーション制作が可能になるからです。

伊藤氏は、「今後はUnreal Engine向けのプラグイン化も進めており、2025年内を目処に提供したい」と述べ、さらなる利便性の向上を示唆しました。

今後の「n-Links」展開予定

サードウェーブのハードウェア供給力と、アイ・ペアーズおよびヤマハの技術力が融合したこのソリューションは、クリエイターの表現力を拡張し、コンテンツ制作の民主化を加速させる重要な一手となるでしょう。

サードウェーブ ビジネス向けPCの詳細はこちら
《GameBusiness.jp》

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