2023年はゲーム史上屈指の豊作年かもしれない…今年世に出た名作とこれから現れる期待作を振り返る【コラム】 | GameBusiness.jp

2023年はゲーム史上屈指の豊作年かもしれない…今年世に出た名作とこれから現れる期待作を振り返る【コラム】

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2023年はゲーム史上屈指の豊作年かもしれない…今年世に出た名作とこれから現れる期待作を振り返る【コラム】
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2023年が始まって、早8ヶ月。今年ももう残り4ヶ月と聞くと時の流れの速さに気絶してしまいそうですが、ゲーマーとしてはまだまだ気絶するわけにはいきません。だって、2023年という年は、ゲーム業界始まって以来屈指の豊作年かもしれないのですから!

今年は期待の新作から人気作のリメイク、長い眠りから目覚めた作品やあのゲームの久しぶりの続編など、素晴らしいゲームがたくさんリリースされています。

本稿では、これまでにリリースされた名作たちとこれからリリースされる予定の期待作をチェック。1998年、2004年などかつて豊作と言われた年も振り返りつつ、改めて今年リリースされるゲームたちの凄まじさを再確認します。

歴史に残るかも……ゲーマーの心を掴んだ完全新作

今年特に評価されたAAAの完全新作といえば、やはり『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』が挙げられるでしょう。2017年に発売され、傑作として歴史に名を残した『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編として開発された本作は、高すぎると言っていいほどの期待を集めていました。

しかし、プレイヤーの好奇心を湧き立たせる新能力の数々や、空と地下にまで広がったフィールドなど圧倒的な物量の良質な体験を用意し、その期待を優に越えるほどの完成度となりました。ユーザーはもちろん、批評家からも今年トップクラスに支持されています。





Game*Sparkでもレビューを2件掲載しており、どちらも★3つの満点評価。ひとつ目はオープンワールド探索のモチベーションがマスターソードという存在によって掻き立てられること、ふたつ目は新能力によって賢くズルをしたくなる体験や人とシェアしたくなるような自由さを引き出しているという観点から本作を評価しています。

そしてもう一つ、同作並みに評価されている作品があります。それは、Larian Studiosが開発する『Baldur’s Gate 3』です。本作はTRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ」第5版をベースに作られた世界を冒険するパーティ制RPGで、ナンバリング前作よりおよそ23年ぶりに正式リリースされました。

日本よりもTRPG文化が浸透しているうえ、「ダンジョンズ&ドラゴンズ」が本当に有名な海外でも「D&D」の魅力を存分に引き出しているとして高く評価されており、歴代のRPGの中でも最高傑作のひとつであるとの声も。メタスコアは96点(記事執筆時点)と『ゼルダ TotK』に並び、MetacriticやOpenCriticのPCゲームランキングで史上最高の評価を得た作品となっています。

しかし、日本語に対応しておらず、スラングや固有名詞もたくさん出てくるため、多くの日本ユーザーは指をくわえて見るか有志Modを使うしかありませんでした。そんな中、つい先日スパイク・チュンソフトにより日本語PS5版の発売が年内に決定。PC版など他プラットフォームが日本語へと対応するかは今のところ不明なものの、今年中には日本ユーザーもこの楽しみを体験できるようになります。

海外RPGといえば、ナンバリング前作より11年ぶりとなるハクスラアクションRPGの金字塔『ディアブロ IV』も発売されました。より良いアイテムを求めてダンジョンに潜り、ひたすら良い装備やアイテムを入手するというコアの魅力を維持しつつ、オープンワールド化によってより濃密な地獄の戦いが楽しめます。

オンライン専用という仕様や課金要素、調整への不満など批判されている部分も少なくありませんが、圧倒的なコンテンツ量やリッチなグラフィック・カットシーンなど、大手としてのお手本を見せたのは事実。本作の世界に飛び込むハクスラ初心者も多く見られました。

今年はじめの方に話題になった作品といえば、『Hi-Fi Rush』と『ホグワーツ・レガシー』でしょう。

『Hi-Fi Rush』は『サイコブレイク』や『Ghostwire: Tokyo』を生んだTango Gameworksが手掛けたリズムスラッシュアクションです。ひょんなことから胸にミュージックプレイヤーが埋め込まれてしまった主人公は、見えるものすべてがビートを刻んでいる状態の世界でギター片手に悪の大企業に立ち向かいます。

執念深くこだわり抜かれたリズムとの同調感やNine Inch NailsやNUMBER GIRLといった実在バンドの曲を使ったサントラ、ハチャメチャながら熱くなるストーリーなど数々の魅力でプレイヤーの心を掴みました。タイトルの発表と同時に発売されるというリリース形態でも注目を集めました。

スタジオの代表であった三上真司氏はクリエイティブ部分にはほとんど関わっておらず(正確には『サイコブレイク2』以降すべてエグゼクティブプロデューサーという立場)、2月にはスタジオの退社も発表しました。

Tango Gameworksはどうしても三上氏のスタジオ、というイメージがありました。しかし、『Ghostwire: Tokyo』とあわせて三上氏が大きく関わっていなくとも良質な作品が生み出せる土壌があることを証明したという点でも興味深い作品です。

『ホグワーツ・レガシー』は、小説や映画で人気の「ハリー・ポッター」の世界をベースにしたRPGです。プレイヤーは1800年代のホグワーツ魔法魔術学校の生徒となり、魔法の習得を行ったり他の生徒と交流を深めたりといった学校生活を送ることができます。

初リリース時は次世代機とPC専用だったにもかかわらず、2週間で1,200万本を売り上げるというスマッシュヒットを記録。「ハリポタ」世界をしっかりと再現しつつ、他の作品では見えてこなかった新たな1面を描き、冒険できることも高い評価の一因となりました。原作ファン以外の方が良質なファンタジーオープンワールドRPGとして楽しんでいる姿も見られました。

本邦が誇る長寿RPGシリーズ最新作である『ファイナルファンタジーXVI』が発売されたことも大きな出来事でした。本作はMMORPGとしてトップクラスの人気を誇る『FFXIV』を牽引する吉田直樹氏がプロデューサーを担当しています。本作では従来よりアクション性を重視したゲームデザインを採用し、『FFXV』とは異なるほぼ1本道の骨太な体験を用意しました。

ゲームに不慣れなユーザーに対してもかなり意識的で、自動回避など戦闘をアシストするアクセサリーや、それが標準で装備された難易度設定「ストーリーフォーカス」、カットシーン中でも用語確認ができる「アクティブタイムロア」など様々な工夫が施されています。配慮がいきすぎて物足りない、といった意見も見られましたが、国産大作タイトルとしてひとつ大きな存在感を示したのは確かです。

今年存在感を放った国産タイトルといえば、『ストリートファイター6』もあります。充実したシングルプレイモード「ワールドツアー」や、様々なプレイヤーと対面で対戦したり、レトロゲームも遊べてしまう仮想ゲーセン「バトルハブ」といった要素を導入し、単にマッチメイキングをして戦うという以外の遊びを提供しました。

そしてさらに重要なのが、コマンドを入力せずに必殺技を繰り出せる「モダン操作」の存在です。単なる初心者向け操作、というわけではないのがミソで、ダメージが少なかったり一部技やコンボが出せなかったりとデメリットも。そうすることで従来のコマンド操作でもモダン操作でも公平に戦えるため、単なる「初心者向け」「上級者向け」という切り分けではない「プレイスタイルの選択」の余地を生み出したのです。

e-Sports的にも大きな盛り上がりを見せており、EVO 2023では様々な有名プレイヤーが集結。激しい争いを繰り広げ、アラブ首長国連邦出身のAngryBird選手が優勝を勝ち取りました。

日本勢も負けておらず、国際大会「Gamers8 2023」ではJP使いの翔選手が決勝でAngryBird選手と戦い、見事優勝。ジャストパリィを32回もキメるという驚異的なプレイをみせました。

あの素晴らしい体験をもう一度―名作のリメイク・リマスター

かつての名作がリメイク・リマスターされる流れは今年も続きましたが、今年前半は特にシューター系が強力であった印象があります。

2007年に発売されたサバイバルホラー『Dead Space』のリメイク版が、今年1月に発売されました。

頭ではなく四肢を切断しなければいけないという難しさやしぶとく生き残り追いかけてくる敵や極限状態の宇宙空間による恐怖、常に弾切れのリスクがつきまとうリソース管理といった魅力は残しつつ、ロード画面のないワンカット方式による没入感の向上や原作でやや凡庸だった部分のブラッシュアップなど、「傑作を現代に伝える」というミッションを確かに果たした名リメイクといえます。

メインシリーズ作が初めて日本向けに展開されたというのも注目すべき点です。オリジナル版を含めこれまでのシリーズ作はほとんどが日本地域で展開されてきませんでしたが、PC版のみ初めて公式で日本語字幕に対応して発売されました。依然としてコンソール(CEROレーティングの管轄)では販売できなかったことは残念ではありますが、大きな1歩といえるでしょう。

『Dead Space』リメイクが原作になるべく忠実に作り上げたものであるとしたら、『バイオハザード RE:4』は原作をガラリと変えて新たな『バイオ4』を作り上げました。こちらも原作の魅力はしっかりと残したリメイクでしたが、単なるビジュアルやストーリーの現代化だけにとどまっていません。

新たに追加された大きな要素であるナイフパリィは、数的不利な状況でも覆せるなど戦闘の気持ちよさをプラスしてくれます。ただ有利なだけではなく、パリィやトドメ攻撃をしすぎると耐久力を大きく消費するというデメリットもあり、リソース管理の面白さを拡張しています。

現代向けに作り直すにあたって、ゲームプレイやストーリー部分の粗い部分はしっかりと削ってきれいに仕上げているという点では『Dead Space』と一致しています。それでいて、全面的に作り直されたゲームプレイが原作の魅力をより引き出しており、原作とは違う体験をもたらすスタイルのリメイクとしてはお手本を示した1作と言えるでしょう。

ゲームキューブの名作『メトロイドプライム リマスタード』はタイトル通りリマスターであり、ゲームプレイの部分は基本的に変わりません。しかしながら、リメイク並みにグラフィックをリファインし、コンセプトアートまで書き直すという気合の入れっぷり。こちらも名作を現代に伝えるという情熱を発揮したものになっていました。

NINTENDO 64の名作『ゴールデンアイ 007』が復刻配信されたのも大きな事件でした。レトロゲームの復刻は近年活発ですが、多くの場合原作付きのいわゆる「版権ゲー」は権利上復刻が難しいとされてきました。



しかしながら、映画原作の本作はこれまでの紆余曲折を経て復刻が実現。海外Nintendo Switch Online(国内は2023年予定)には原作に忠実なバージョン、Xboxには高解像度やハイフレームレートなどに対応したリマスターが配信されました。

お前、生きてたのか!ようやく発売したゲームたち

延期や沈黙を繰り返し、ついに発売したゲームも2023年に集っています。

技術的に発達したパラレルワールドのソ連を舞台にしたアクションFPS『Atomic Heart』は、前衛的なアートデザインへのこだわりや不気味な見た目のロボットなどゲーマーから高い注目を集め、2017年の発表以来熱い眼差しを向けられるタイトルでした。

発売の延期を繰り返し、開発元のMundfishが新興スタジオであることも手伝って徐々に不安が立ち込めましたがついに今年2月に発売し、4月には日本語PS版発売と日本語音声の対応も迎えました。

オープンワールドと戦闘などそれぞれの要素が噛み合っていないなどゲーム的に拙い部分はありつつも、多くのゲーマーが期待したであろう独特なデザインは存分に味わえる作品に仕上がっていました。

名作アドベンチャーFPS『System Shock』のリメイク版も、初めて発表されたのは7年前です。オリジナル版のレトロPCゲームらしい硬派な体験を維持しつつもグラフィックのリファインや操作性の現代化などを施しました。

日本ではマニアが知っているタイトルという程度の知名度ですが、海外ではかなり支持を得ているタイトルのひとつ。『Deus Ex』や『バイオショック』を始め様々なゲームに多大な影響を及ぼしています。

字幕サイズが小さいという問題はあるものの、日本語に対応しているのも注目すべきでしょう。オリジナルの日本語版はDOS/V向けにのみ展開されていたため、現代でプレイするのは困難を極めました。しかしながらこのリメイクで、日本ユーザーでも楽しめるようになったのです。

『Dead Island 2』は、今年出たゲームの中でも延期期間がヘヴィ級。2014年の発表から9年、実開発期間は11年にも膨れ上がりました。幾度もの開発元変更やスタッフの入退社、長い沈黙などが重なり、ユーザーからはかなり絶望視されていた作品ですが、ようやく発売に至ったのです。

先述の『Atomic Heart』のように、長期開発作品は方向性が迷走しがちな傾向にありますが、本作は意外にも悪くなく「普通に楽しめる出来」であることも興味深いです。

また、「FLESHシステム」というグロ表現の歴史に残るシステムが搭載されたのも注目すべき点。開発元はゾンビの体に内臓や肉が詰まった「ゾンビピニャータ」を作り上げたそうで、頭部を殴り続けると脳みそが見えたり、顔の下を殴ると顎が外れたり、お腹を切れば内臓が露出したり……と、プレイヤーの攻撃に対して忠実に損傷します。ゾンビゲームとして正しい表現の進化であり、インタラクティブなメディアであるゲームの表現としても素晴らしいものと言えます。

任天堂タイトルが正式発表前に言及されたり、情報が漏れたりすることは稀ですが、『ピクミン4』は例外です。本作に関してはゼネラルプロデューサーの宮本茂氏が2015年9月に「開発中で、完成間近である」という旨を発言しており(ピクミンWiki)、その後も何度か本人の口から言及されてきました。しかし一向に音沙汰が無いことから、存在自体を疑う声も見られました。

そして2022年9月のNintendo Directにて2023年の発売が正式発表され、今年7月に発売を迎えました。『2』のような探索重視路線に回帰しつつ、頼りになるサポートキャラ「オッチン」やこれまでになかった屋内の探索など様々な要素を加え、高い評価を得ています。

これまでの豊作年はどうだった?

ここまでで約6,000文字に膨れ上がるほどアツく語れる今年のゲーム業界ですが、かつての豊作年はどのようなラインナップだったのでしょうか。今回は1998年、2004年、2007年、2017年にリリースされた主なゲームを見ていきましょう。

1998年

主なゲーム:『メタルギアソリッド』『ゼルダの伝説 時のオカリナ』『Half-Life』『バイオハザード2』『StarCraft』『グランツーリスモ』『バンジョーとカズーイの大冒険』『ソニックアドベンチャー』『ダンスダンスレボリューション』『ソウルキャリバー』『ゼノギアス』『Thief: The Dark Project』

『MGS』『時オカ』『HL』『バイオ2』『ソニアド』『バンカズ』などなど、歴史に残る傑作が多くリリースされました。

2004年

主なゲーム:『Half-Life 2』『GTA:SA』『MGS3』『Far Cry』『Halo 2』『DOOM 3』『World of Warcraft』『Counter-Strike: Source』『メトロイドプライム2』『ドラゴンクエストVIII』『ペーパーマリオRPG』『スーパーマリオ64DS』『ニンジャガイデン』

人気タイトルの続編をはじめ、未だに根強いファンを持つ作品が多くリリースされました。『Far Cry』『DOOM 3』『Half-Life 2』などFPSにおいて革新的で美麗なグラフィックの作品が多くリリースされた年でもあります。

2007年

主なゲーム:『スーパーマリオギャラクシー』『CoD4: MW』『Portal』『アンチャーテッド エル・ドラドの秘宝』『モンスターハンターポータブル2nd』『Crysis』『アサシン クリード』『バイオショック』『マスエフェクト』『Halo 3』『The Witcher』『S.T.A.L.K.E.R.: SoC』

『アサクリ』『アンチャ』『The Witcher』などこれから人気になっていくシリーズの1作目が発売されたことが印象的な年です。『CoD4: MW』もシリーズで初めてWW2ものから初めて脱した作品として重要な1作といえます。

2017年

主なゲーム:『ゼルダの伝説 BotW』『Horizon Zero Dawn』『ペルソナ5』『アサシン クリード オリジンズ』『ドラゴンクエスト11』『バイオハザード7』『ニーア オートマタ』『スーパーマリオ オデッセイ』『PUBG』『スプラトゥーン2』『PREY』『Injustice 2』『Destiny 2』『Divinity: Original Sin II』

SIEの新規IP『Horizon Zero Dawn』をはじめ、『アサクリ オリジンズ』でのRPG路線への変更や『バイオ7』でのホラー路線回帰など、新たな挑戦が目立つ年です。『PUBG』も早期アクセスでリリースされ、バトロワブームも幕開け。PCゲームに馴染みがないユーザーの心も掴みました。

任天堂もニンテンドースイッチの発売に伴いオープンワールドになった『ゼルダ』、世界を旅する『マリオ』、対戦ゲームとして強化された『スプラ』と代表的シリーズの新作をリリースし、いずれも高い評価を得ました。

残り4ヶ月、まだこれからが本番だ!これから出る期待作たち

今年も様々な大作がリリースされ、いい年だったな……で終わらないのが2023年の恐ろしいところ。これからがむしろ本番というほど、様々な期待作が控えています。

発売が間近に迫っているのは、『ARMORED CORE VI: FIRES OF RUBICON』。伝説的ロボアクションシリーズの10年ぶり新作となっており、情報が公開されるたびにX(旧Twitter)のトレンド入りをするなど多くのゲーマーが湧き上がっています。

EAが打ち出す新作FPS『アヴェウムの騎士団』も発売間近。3種類の魔法を駆使して戦闘やパルクールをこなし、スタイリッシュに戦います。最近ではやや貴重な、完全シングルプレイのFPSとなっています。

9月6日には、ベセスダ・ソフトワークスの最新オープンワールドRPG『Starfield』が発売。1,000もの探索可能な惑星がある広大な宇宙を舞台に、船に乗って旅をしたり人々と交流したりします。

残念ながらまたしても日本での発売が叶いませんでしたが、『スト6』と双璧をなす人気の格ゲー『Mortal Kombat 1』も発売。『11』までとはまた異なる新たなユニバースの物語になるほか、「ザ・ボーイズ」のホームランダーや「ザ・スーサイド・スクワッド」のピースメイカーなど豪華ゲストの参戦も決まっています。

『Bloodborne』を彷彿とさせるダークでゴシックな世界が美しいピノキオソウルライク『Lies of P』や、魅力的な世界を築き上げた『サイバーパンク2077』を大幅に変えるDLC「仮初めの自由」、Co-opが楽しい銀行強盗FPS『PAYDAY 3』も発売。『Starfield』からここまでがすべて9月中に出るのは驚きというほかありません。

10月5日には『アサシン クリード ミラージュ』が先陣を切ります。『ヴァルハラ』まで続いたRPG路線からかつての暗殺アクションに回帰し、ファンを歓喜させました。ボリュームは15~20時間ほど、価格も6,600円とAAAとしては短めかつ安めであることも嬉しいポイントです。

移動の面白さや戦闘のかっこよさで高く評価されたヒーローアクションの続編『Marvel’s Spider-Man 2』は10月20日に発売。今回はヴェノムやハリー・オズボーンなど映画ファンにもおなじみのキャラが登場します。ピーター・パーカーとマイルス・モラレスのダブル主人公になることも明かされており、どのような展開になるかも注目です。

同日には2Dシリーズ新作となる『スーパーマリオ ワンダー』が発売されます。新アイテム「ワンダーフラワー」を取ると世界が歪んだり敵の大群が現れたり……とヘンテコな世界へと様変わり。喋りかけてくれるキャラや新たなパワーアップ「ゾウマリオ」などハッチャけた要素が多いのも特徴です。

『NewマリオU』からは11年、『ルイージU』からは10年とかなりブランクが空きましたが、久々の2Dマリオはどのようなものになっているでしょうか。

他にも人気まちづくりシム『Cities: Skylines II』や人気初期作+まさかの作品も収録した『METAL GEAR SOLID MASTER COLLECTION Vol.1』、古典ホラーの再解釈版『Alone in the Dark』や、サバイバルホラーとして生まれ変わった『Alan Wake II』など勢いは止まりません。

11月は『龍が如く7』の裏で起きた出来事を描く桐生一馬復帰作『龍が如く7外伝』、自由度の高いキャンペーンやMP向け人気マップの復活など様々な要素を備えた『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア3』、スクエニ×任天堂コラボ作がまさかのリメイクを果たす『スーパーマリオRPG』など注目すべき作品が多数。ここまで集中していると、一度後回しにするゲームも出てきそうです……。

12月はまだ出揃っていない印象ですが、今月末に行われるGamescom 2023などでお披露目される可能性もあります。ゲーマーにとっては、まだまだ目が離せない日々が続きます。


本稿では大作と呼ばれるタイトルを中心に触れていきましたが、インディー~中規模あたりを見てもかなり良質なゲームがリリースされていますし、本作で触れた以外にも良いタイトルは多数出ており、とてもではありませんが語りきれません。読者の皆様も、今年楽しんだゲームやこれから楽しみなゲームをコメント欄で教えてください。

今後のゲーム業界にも期待したいところですが、あとにも先にもこれほど充実した年はもしかしたらないかも。筆者は心から、こう思います。

「あぁ、ゲーマーやってて良かった!」

《みお@Game*Spark》

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