日本では大相撲、海外ではルートボックスの大論争!【オールゲームニッポン】 | GameBusiness.jp

日本では大相撲、海外ではルートボックスの大論争!【オールゲームニッポン】

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日本では大相撲、海外ではルートボックスの大論争!【オールゲームニッポン】
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テレビゲームの世界は、新しいデバイスや技術の普及によって、その形は大きく進化している一方、楽しさを追い求める姿は変わりません。変わるものと、変わらないもの。過去と未来。そして我々が宿命的に背負う日本という存在。なかなか考える余裕のない現代ですが、少しだけ立ち止まって一緒に見つめてみませんか? 毎月1回、「安田善巳と平林久和のオールゲームニッポン」ゆるーくお届けします。


山﨑:前回は連載50回記念をお届けしたオールゲームニッポン、今月もよろしくお願いします。11月に気になったニュースといえば、どんなことでしょうか? 私はGOTY(Game of the Year 2017)に『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』が選ばれたこと。それとスマートスピーカー、Amazon Echo(アマゾン エコー)が日本でも発売されたことなどが気になっていますが……。


安田:いきなりゲームからはずれた話ですいません。連日報道されている大相撲のことはやはり気になりますね。真相はどうなっているのか?……という本筋の興味もさることながら、劇場型の報道とそれにつれて動く世論に注目しています。「ワイドショー&ネットニュース社会」とでも言うべきなのでしょうか。テレビとスマホから情報が発信され、視聴者はどっちの味方につくのか試される。今年は政治も芸能人の報道も、そういう劇場型のニュースが目立つ気がします。

平林:不謹慎な言い方になりますが、今回の大相撲の一件は劇場型の報道にするのにうってつけでした。スマホをいじったとか、ビール瓶で殴ったとか殴っていないとか。シーンがパッと思い浮かびます。

安田:○○対○○。対立の図式がはっきりとしている。あるいは逆に、善玉と悪玉がはっきりとしているとワイドショー&ネットニュースになりやすいですね。

平林:今回の大相撲の一件は対立の図式型、「このハゲー!」は悪玉叩き型ということですね。

山﨑:さて。平林さんは何が気になりましたか?

平林:私は10月下旬に発売された『スーパーマリオ オデッセイ』。これをずっと遊んでいまして、最近は久々に頭の中がマリオ一色になっています。

安田:『スーパーマリオ オデッセイ』の評価は高いですね。

平林:はい。このゲームの良いところをいくらでも述べられるわけですが、私がすごいと思うのは帽子です。新アクションとして「帽子投げ」が採用されたじゃないですか。あれはじつに日本のゲームらしくて、ぜひオールゲームニッポンで語りたいと思っていました。


山﨑:どういう意味でしょう?

平林:スーパーマリオというのは伝統的に忠実な物理シミュレーションと、とんでもない、ありえない現象を混ぜ合わせることによってつくられています。たとえば、『スーパーマリオブラザーズ』のジャンプ。踏切速度を正確に計算してきれいな放物線を描きます。これを忠実な物理運動としましょう。しかし、マリオはファイヤーボールを投げます。その名の通り火の玉だけれども、まるでテニスボールのように地面を弾みます。

山﨑:なるほど。

平林:というわけで、マリオにはリアル(現実)とノンリアル(虚構)が混ざり合っています。で、『スーパーマリオ オデッセイ』の帽子ですが、人間がかぶっている帽子で敵を攻撃する、なんてことが現実世界でできるわけがありません。ましてや、その上に乗っかってジャンプするなんて不可能なことです。けれども、円形の物体が回転しながら飛ぶと、そこには浮き上がる力=揚力が発生します。プレイヤーは揚力という物理法則を無意識のうちに感じ取って「帽子の上にマリオが乗っかっても大丈夫かも」と心地よく勘違いしてしまいます。こうしたリアリズムを無視した大胆な誇張表現は、じつに日本のゲームらしい。またこうした誇張表現は、浮世絵などにも通じる日本文化の特徴だとも思うんですね。

山﨑:その『スーパーマリオ オデッセイ』が、海外市場でも絶賛されシリーズで史上最速で米国販売記録を達成したそうです。日本的なゲームづくりは相変わらず人気ということで、安心していいですね。ところで、Amazon Echoが日本でも発売されましたが日本でのスマートスピーカー市場は伸びるでしょうか。じつは、我が社、株式会社イードではインサイドなどのゲームメディアを含む11の主要メディアをAmazon Echoでも配信するようになったんです。

安田:具体的にはどうやって操作するんですか?

山﨑:Amazon Echoに「今日のニュースは?」などと話しかけると最新ニュースを音声で読み上げてくれます。

平林:おもしろいサービスですね。山﨑さん、もちろん、応援しますよ。私も音楽配信以外の用途に注目しています。ピカチュウとおしゃべりできる「ピカチュウトーク」もサービス開始しましたしね。というわけで、将来性を期待しているスマートスピーカーではありますが、正直言っていきなりブームが来ることはないとも思ってます。便利でおもしろい製品だけど、「絶対欲しい!」と思わせるほどではない。スマートウォッチとスマートスピーカーは似ているな、とも思います。


安田:名前は「スマート」ですが、スマートスピーカーの使い勝手はまだスマートフォンのレベルに達していない。進化の途上のような印象があります。ところでスマートスピーカー市場ですが、Amazon EchoにGoogle Home(グーグルホーム)、それからアップルはHome Pod(ホームポッド)ですか。米国企業の参入が先行しましたが日本企業はこれからどうなるんでしょう? やはりロボットの方向に行くんですかね?

平林:はい。今のところはAmazonミュージックやApple ミュージックのように音楽ライブラリを持っている米国企業が先行しました。日本の企業は別の路線に行きそうな気がしています。その代表格は、予約販売分が完売したペットロボット「AIBO(アイボ)」、創作玩具「TOIO(トイオ)」を販売するソニーかと思います。あと、個人的にはベンチャー企業のCerevo社の製品群に注目しています。ちなみにCerevoはアニメ『攻殻機動隊 S.A.C.』に登場するタチコマをスマートスピーカーっぽい玩具にしているんです。

山﨑:安田さん、その他で気になるニュースは何かありますか?

安田:夢のある未来の話ではなく現実的な話題ですが、ルートボックス問題。『Star Wars バトルフロントII』をきっかけに、ゲーム内課金のあり方をめぐって、欧米では大変な論争が起きてますよね。約5年まえに日本で起きたコンプガチャ騒動の再来のようです。

山﨑:はい。EAからスター・ウォーズのゲーム化権を取り上げることを要求する署名活動がはじまったとか、英国賭博規制委員会が「ルートボックスはギャンブルではない」と公式見解を示したとか。いっぽうでハワイ州議会議員は「ルートボックスはオンラインカジノだ」と声明を発表した、とも伝えられています。


安田:最終的には自主規制のルールができて健全化してほしいですし、きっとそうなってくれるでしょう。ですが、経済界・政界まで巻き込んでの論争はもうしばらく続くかもしれませんね。

山﨑:海外ゲームメディアの報道も過熱しています。日々、ルートボックスに関係する何らかの新しい情報が飛び交っています。大相撲とルートボックス。今後の展開が気になりますが今月はこのへんで。どうもありがとうございました。
《平林久和@インサイド》

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