【ありブラ vol.06】りんごウォーズに隠された「秘密」 | GameBusiness.jp

【ありブラ vol.06】りんごウォーズに隠された「秘密」

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インサイド(または GameBusiness.jp)をご覧のみなさま、こんにちは!

前回はGW特別号ということでApple Watchについての話題をお届けしましたが、今回は【vol.04】タネもシカケもございます(新作デモのお披露目)で予告したとおり、CRIWAREの新作デモ『りんごウォーズ』に隠された「秘密」について、ご紹介します。

それでは「ありがとう、ブラックボックス」略して「ありブラ」、今週もスタートです!ぜひリラックスしてお楽しみ頂ければと思います。

■アルファムービーによる必殺技の演出

まずは「りんごウォーズ」って何?って方のために、簡単にご説明を。

「りんごウォーズ」は先日お台場で行われたUNITEというゲーム開発者イベントで初披露された、CRIのミドルウェアの機能をお伝えするデモです。iOS上でリアルタイムに操作できるアプリで「CRI ADX2」というオーディオ・ミドルウェアの「インタラクティブサウンド」機能をわかりやすくご紹介するものです。

言葉で説明するより実物を観ていただくのがはやいと思いますので、解説動画をどうぞ(前回ご紹介したものと同じです)。



動画でご覧いただけるように、ゲームの状況やユーザ操作に応じて「リアルタイムに変化するサウンド」、すなわち、インタラクティブサウンドを手軽に実現することができます。インタラクティブサウンドを実現するのがいかに難しかったか、については前回の記事に詳しく書いていますので、まだご覧になっていない方はぜひご参考ください。

さて、この「りんごウォーズ」に隠された「秘密」についてご紹介します。

まずは、この動画をご覧ください。



ひとつ前の動画との違い、お分かりになりましたでしょうか?

・・・秘密は「ひっさつわざ」です!



この2つのボタンを押すことで発動される「ひっさつわざ」。

レッドチーム側とブルーチーム側、それぞれ個性的でド派手な「ひっさつわざ」が繰り出されます。

この「ひっさつわざ」のシーン、実は「CRI Sofdec2」という動画ミドルウェアの「アルファムービー」という技術を使って実装されています。

「アルファムービー」の「アルファ」というのは、透明度情報のこと。本来は不透明である動画(ムービーデータ)に「アルファ値(透明度)」を付加し、それをゲーム画面に合成して再生することで、ゲーム画面のうえに自然なかたちでムービーを重ねあわせ、さまざまな画面演出を表現することができるようになります。

理解して頂きやすいように、それぞれのチームの「ひっさつわざ」の元動画データを用意してみました。

まずは、レッドチームの「ひっさつわざ」の動画素材から(一瞬で終わるのでご注意!)。



そして、次にブルーチームの「ひっさつわざ」の動画素材(こちらも一瞬です!)。



それぞれの動画素材にはアルファ値が設定されていて、動画をかぶせて再生しているとは思えないほど自然に、下地のゲーム画面と融合しているのがお分かり頂けるのではないかと思います。

技術的には複雑な処理をしていますが、ゲーム開発者の方にとっては、実装方法はとってもシンプルです。

まず、デザイナーさんが演出用のムービーを作成します。このとき、透過させたい部分にアルファ値を設定しておきます。次に、そのムービーを「アルファ値付き」でレンダリングします。出来上がった動画データを「CRI Sofdec2」のツールでゲーム実装用のデータに変換して組み込むだけ。

この技術を使うと、、、



こんなふうに、カードバトル風ゲームのカットイン演出を手軽に実現したり、、、



パズルバトル風のゲームの必殺技や召喚技のカットインの演出を行うことができます。

少し専門的になりますが、以前、アルファムービー用の素材を制作されるデザイナーさん向けに行ったセミナー資料がありますので、もし「アルフア値付きムービー」の作り方に興味のある方は、ぜひご参考にしてください。

【ひらブラ★アカデミア】CRIの現職デザイナーが教える アルファムービー作成講座(6/13開催分) from Tomonori Haba


ちなみに、なんで「りんごウォーズ」で、この「ひっさつわざ」=アルファムービーが隠し機能になっているかというと、、、

あくまで「りんごウォーズ」はインタラクティブサウンドのデモに主眼を置いているので、動画演出は「おまけ」の機能とのこと(開発責任者談)。

ちょっと贅沢な「秘密」なのでした。

…というわけで、今週の「ありブラ」はここまで。
それでは、また次回の更新でお会いしましょう!

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幅朝徳(はば とものり)

株式会社CRI・ミドルウェア 商品戦略室 室長、CRIWAREエヴァンジェリスト。学習院大学卒業後、CRIの前身である株式会社CSK総合研究所に入社。ゲームプランニングやマーケティング業務を経て、現CRIのミドルウェア事業立ち上げに創業期から参画。セガサターンやドリームキャストをきっかけに産声を上げたミドルウェア技術を、任天堂・ソニー・マイクロソフトが展開するすべての家庭用ゲーム機に展開。その後、モバイル事業の責任者として初代iPhone発売当時からミドルウェアのスマートフォン対応を積極推進。ゲーム企業とのコラボでミドルウェアの特性を活かしたアプリのプロデュース等も行う。近年は、ゲームで培った技術やノウハウの異業種展開として、メガファーマと呼ばれる大手製薬会社のMR(医療情報担当者)向けのiPadを使ったSFAシステムを開発、製薬業界シェアNo.1を獲得しゲーミフィケーションやゲームニクスの事業化を手掛ける。ますます本格化するスマホゲームのリッチ化を支援するためにモバイルゲーム開発者におけるミドルウェア技術の認知向上のためエヴァンジェリストとしての活動に注力中。最近は、ウェアラブルやIoTといった領域での新規の事業開拓や未来のサービス開発を担当、業界の枠組みを超えた協業、世の中にとって全く新しい付加価値の実現のために日々奮闘中。

趣味は、クロースアップマジックと陶芸、映画鑑賞とドライブ、鳥類/フクロモモンガ/爬虫類の飼育、そしてもちろん、ゲーム。デジタルガジェット大好きなギーク。

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《幅朝徳》

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