中国で活躍する米国人クリエイティブディレクターが語る、中国市場の面白さとよくあるハマリパターン | GameBusiness.jp

中国で活躍する米国人クリエイティブディレクターが語る、中国市場の面白さとよくあるハマリパターン

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凄まじい勢いで成長を続ける中国市場。そこで活躍する米国人ゲーム開発者 Charlie Moseley 氏が gamesauce.org にてインタビューに応じています。
  • 凄まじい勢いで成長を続ける中国市場。そこで活躍する米国人ゲーム開発者 Charlie Moseley 氏が gamesauce.org にてインタビューに応じています。
  • 凄まじい勢いで成長を続ける中国市場。そこで活躍する米国人ゲーム開発者 Charlie Moseley 氏が gamesauce.org にてインタビューに応じています。
  • 凄まじい勢いで成長を続ける中国市場。そこで活躍する米国人ゲーム開発者 Charlie Moseley 氏が gamesauce.org にてインタビューに応じています。
凄まじい勢いで成長を続ける中国市場。そこで活躍する米国人ゲーム開発者 Charlie Moseley 氏が gamesauce.org にてインタビューに応じています。

モバイルプラットフォームで MMO ストラテジーゲームを中心にリリースして中国市場で活躍している開発会社、Tap4Fun のクリエイティブディレクターである Moseley 氏は同記事の中で中国市場にゲームをリリースすることのやりがいと、陥りがちな落とし穴について語っています。

■市場の広がり

氏はまず "やりがい" として、中国市場が凄まじい勢いで成長を続ける、世界最大のモバイルアプリ市場であることを挙げましたが、その反面、市場が多様性、そしてデモグラフィックの面でも凄まじい勢いで広がっていることを指摘します。それは市場の大きさとしてだけでなく、様々なゲームを受け入れる土壌ができてきていることを示すもので、文字通り老若男女がゲームを遊ぶようになったこと、そしてそういった人たちのためにゲームを作らなければならないことを強調。また、市場の盛り上がりを受けて大量のゲームが登場しているため、どのようにして「耳目を集める」かが極めて重要であると説きます。

■現地で、現地へ

Tap4Fun 社は現在中国の国内市場に特化してゲームを作っていますが、同社が拠点を置く成都市には技術系の大学があり、優秀な人材を比較的安価に採用できる点をまず長所として挙げました。トップ 100 ゲームのほとんどが中国開発会社発である中国市場で成功を狙うには、ユーザーの嗜好を理解する人材が不可欠であると考える同氏にとって、これは非常に大きな事だったそうです。

また、人件費以外の点でも、チームを大きくする際にかかるコストが小さいことを挙げ、米国と比較してオフィス拡張等の関連コストが抑えられる点を強調しました。変化と成長著しい中国市場において、"柔軟に対応できることは大きな利点" であると Moseley 氏は語ります。

この他、法人創立にかかるコストも比較的少ないことなども手伝い、時々ではあるものの「リスキーな、"みんながクールだと思う" タイトルにも挑戦できることが大きなメリットであるとも述べています。

■落とし穴

先述の通り、中国でゲームを作るには、中国の歴史や嗜好について深く理解する必要があり、それには地元の人材が必要不可欠であると述べる Moseley 氏。陥りがちな落とし穴の一つに、中国の文化と市場の求めるものを理解することなくプロジェクトを進めることを挙げました。

昨今、中国企業に業務をアウトソースすることは日常的になってきていますが、言語の壁、文化の壁に遮られて意図が伝わらないこともよくあるのではないでしょうか。 また、たとえ言語的に意図をきちんと伝えられたとしても、「その内容は別のコンテキストで解釈される」ということが理解されていないケースは中国に限らず異なる文化圏での協業において日常的に発生しているのではないでしょうか。

文化も違えば、価値観も違う相手と仕事をすることの難しさ。Tap4Fun 社においては、地元の人材とともに中国国内で開発することでその問題の解決に取り組んでいます。



筆者はこれまでローカライズ関連で10年以上キャリアを積んできましたが、ここで述べられている「言語の壁を取り除くだけでは、最高の通訳を間に挟むだけでは、別の文化を持つ人達との協業はうまくいかない」という現場を何度も、何度も見てきました。

Tap4Fun 社においてはすべてを現地でという大胆な手法で解決していますが、"現地の人たちとどのように付き合うのか?" それを突き詰めた上で会社として戦略を練り、相互理解を模索することは今後中国に限らず避けては通れない課題になっていると思います。

これほど言うに易しという言葉がはまることもありませんが、根底にあるのはまず、こちらが相手の意図を汲み取れているのかどうかを常に考え、そこから導き出される推論に対して、どれだけのリソースを投入し、どうアプローチするか、ということではないでしょうか。

本インタビューでは述べられていませんが (著者の推測ですが)、現地法人を設立した Tap4Fun 社のケースであっても、「要件 (Requirements」をどう定義し、相互同意をどう確認するのか? 商習慣の違いから生じた問題を社内でどう共有するか、そういった地道な相互理解の模索こそが、おそらくサクセスストーリーの下地となっているのではないでしょうか。

多くの企業がアウトソース/協業先として中国企業と取引をし、中国市場にビジネスチャンスを見ている昨今、北米企業との協力に引けをとらないほどの重要性を持っているといえるでしょう。本記事が、日本企業と中国企業の間で優れた化学反応を起こすための一助になれば幸いです。
《矢澤竜太》

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