福岡の街歩きアドベンチャーゲーム「福ぶら」体験レポート・・・「世界を面白くするGamification」第37回 | GameBusiness.jp

福岡の街歩きアドベンチャーゲーム「福ぶら」体験レポート・・・「世界を面白くするGamification」第37回

こんにちは!fishmenです。今回は、本州を超えて、九州福岡まで飛び、福岡の街歩きアドベンチャーゲーム「福ぶら」(※)を体験してきました。

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こんにちは!fishmenです。今回は、本州を超えて、九州福岡まで飛び、福岡の街歩きアドベンチャーゲーム「福ぶら」(※)を体験してきました。



福ぶら』は有限会社エレメンツが提供するiPhone用アプリケーションです。福岡市委託事業として、福岡市・九州大学との産学官連携「シリアスゲームプロジェクト」の一環で製作された「ウォーキングアドベンチャーゲーム」( 公式サイトはこちら(http://elements-soft.com/fukubura/

今回はゲームそのものを遊び、面白くするためにどのような工夫がされているのか? そのとき、ユーザーがどのような体験をするのか、そしてリアル連動として、どんなところが 秀逸なのかを実体験を交えてみていきましょう。

そもそもこの『福ぶら』は、福岡市の委託事業「シリアスゲームプロジェクト」の一環として、福岡市や九州大学そして、福岡のゲーム会社の産学官連携で環境や観光、リハビリなど社会に役立つゲームを制作されました。

つまり、このゲームの最終目的は「地域の活性化」です。活性化のためには、ゲームがきっかけになって、「福岡の街で観光をしてもらい」観光しながら、既知の情報も未知の情報も新たな視点でとらえてもらう必要があります。

そのためには、観光客に楽しみながら観光してもらうのが一番。目標は「いかにユーザーに楽しんでもらえる仕組みにするか」です。

それでは、「福ぶら」体験開始!



なお、記載する形式については、ユーザーが興味を持つ「きっかけ」から「行動」。行動をした結果の「報酬」と報酬を受けてどんな「感情」を体験するのが順を追って記載しています。

1:「福ぶら」を初めて、自分好みのシナリオを選ぶ。



「福ぶら」には、シナリオが複数用意され、それぞれスポットめぐりをする場所や、クリアするまでの所要時間(距離・移動時間)により難易度が異なります。

「福ぶら」の目的は「福岡めぐり」ですが、人それぞれ「福岡のどこに行って何をしたいか異なる」ので、「自分が興味を持てる・気になるスポットだけ行きたい。」と考えている場合でも、 シナリオが自由に選べるので、1ユーザーとして遊びやすい!と素直に感じられました。

ちなみに。私が選んだシナリオは、『〜福岡で婚活するならこの場所を巡らなきゃ!「パワースポット」〜』のシナリオです。

※補足説明:「福ぶら」は、特定の位置(以下、スポットとします)にいることを記録に残す「チェックイン」と、スポットを順序立ててクリアするための「クエスト」(以下、シナリオ)を組み合わせて、スポットにチェックインすることで、次々とシナリオを進行させ、エピローグへ到達することが目標になります。

2:スポットをクリアしながら、シナリオを楽しむ。



シナリオを開始すると、プロローグのみ閲覧できる状態から始まります。選択した「パワースポット」シナリオで指定された1箇所目のスポット「櫛田神社」に到着。シナリオ始めの1歩のチェックインしてみます!

チェックインが無事完了すると、そのスポットごとに『チェックイン完了の表示』と『続きのストーリーが解放され、物語を読んでいく』ことができるようになります。今回の場合、チェックイン後の物語で、「まず福岡総鎮守の櫛田神社にご挨拶をしなきゃ〜」というストーリーが展開されました。(ちなみに、櫛田神社の詳しい情報はこちら

3:シナリオを読み、次のスポットへ

このように、「福ぶら」では、「各スポットのクリア後」、に各シナリオに沿ってストーリー形式の文章が次々と解放され、物語を読んでいくようにできています。そうして、スポットにチェックインを行い、物語を読める状態になると、スポットのモザイク表示が消え、その場所に行って「チェックインしたことが可視化」されます。

スポットのクリアからエピローグ到達までは、各シナリオ指定のスポットへの [チェックイン] ⇒[確認]⇒[チェックイン完了]⇒[スポットクリア] の流れを何回か繰り返していきます。ちなみに、この「パワースポット」のシナリオの道が思ったより難しく櫛田神社⇒住吉神社⇒箱崎宮⇒不老水⇒香椎宮の5箇所のスポットに行くことでシナリオがクリアされます。 ※難易度を示す☆が四ツ星でしたが、甘くみていました。



スポットの1つ、「不老水」はこんなところでした。。。

4:すべてのスポットをクリア!エピローグが解放される。 (1シナリオのエンディング)

ついに、「パワースポット」シナリオの終わりが見えてきました。ここまで来るのに、何時間もかかりました。(おそらく、6時間ほど)知らない土地で迷子になるなどのアクシデントもありつつもついに、「すべてのスポットを回ることで、エピローグの解放」まで辿りつきました。



■プロローグから、エピローグまでストーリーを見た感想

私は、男性ですが女性目線からすると、恐らく、とてもリアリティのあるストーリーで、プロローグから、エピローグまで終始テーマは「婚活」でした。もしも、自分と同じような状態(リアルの目標が婚活)であったり、やりたいこと、興味があることなどユーザーが求める・やろうとしている行動のままシナリオを体験することで、続きが気になって、『もう1か所行ってみよう』と続けてしまうかもしれません。

※ユーザーのペルソナと目標・目的がマッチングしていた場合を想定して考えています。
私の場合は神社仏閣巡りが好きなので、婚活に限らず「行ってみたい場所と目標が一致していた」ことが理由で、このシナリオのクリアまで挑戦してみました。

■まとめ

色々な要素が数値やテキスト、あるいは何かしらのフィードバックを通じて見えるようになっています。以下に、内容を一通りまとめました。

ユーザーの目的〜行動〜            〜結果〜
『興味のあるシナリオを遊ぶ』   ⇒    『福岡の街巡りをしている』
ユーザーが目標をクリアするために、繰り返し遊んでいくことで、
「福ぶら」の目的である「福岡の街で観光をしてもらい地域を活性化」する行動に到達します。

■モチベ―ションを維持・向上させる仕組み  ユーザー視点

自分の興味のあるシナリオを見つけて挑戦してみる(きっかけ)
(シナリオの自由選択:興味のあるものを選ぶ)

スポットにチェックインしてシナリオを進める。(行動)
(チェックインで進行状況を可視化された。次のストーリーの続きが気になる)

すべてのスポットをクリアしてエピローグが解放される。(報酬)
(すべてのスポットをクリアしたことが認められ、エピローグを見れるようになった)

エピローグのを見た達成感(感情)
(シナリオをクリアことを実感。1つのストーリーを全部見た気持ちよさ)

その後:次のエピソードに挑戦する。(福岡のスポットを開拓する)

以上が今回の「福ぶら」体験レポートになります。今も新しいシナリオが追加されているので、福岡に遊びに行った際は、ぜひ再度遊んでみたいと思います!それでは次回の記事でお会いしましょう!

■著者紹介

深田浩嗣(ふかだこうじ)
株式会社ゆめみ(代表取締役 社長)。1976年京都生まれ。京都大学大学院情報学研究科在学中2000年1月に株式会社ゆめみを設立。高い技術力を駆使し、モバイルEC、メール配信、大規模CRMの開発やソーシャルゲームプロバイダなど「モバイルを戦略的に使うためのコンシェルジュ」として、モバイルインターネットサービスの企画・開発・運営を手がける。ゲーミフィケーションの詳細はコチラ公式ブログほか、Twitterはコチラ。facebookはコチラです。
《深田浩嗣》

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