ソニーは、小型で軽量なセンサーとスマートフォンの専用アプリのみでモーションキャプチャーやVRへのリアルタイムなモーション入力を実現するモバイルモーションキャプチャー「mocopi（モコピ）」を発表しました。
ソニーのインターネット直販サイト「ソニーストア」で2023年1月下旬に49,500円（税込）で販売される予定で、予約販売の受付開始は2022年12月中旬を予定しています。また、ソニーストア直営店舗での展示は予定されていません。
mocopiは全身の動きを含むアバター動画やモーションデータの制作を屋内外で手軽に実現するだけではなく、モーション入力デバイスとしてVRChatなどの対応サービスでリアルタイムにアバターを操作できます。
また、取得したモーションデータをメタバース向けサービスや3D開発ソフトウェアに連携できるソフトウェア開発キット（SDK）も、12月15日（木）に提供される予定となっています。
SDKは仮想空間での映像表現の自由度を高めるほか、メタバースやフィットネスを含む領域での新たなサービスの開発も可能にします。ソニーは今後mocopiと連携するサービスを開発するパートナー企業の拡大にも努めます。
mocopiは12月3日(土)から12月18日(日)にかけてメタバース上で行われる世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット2022 Winter」へ出展されるほか、同イベントを主催するHIKKYが独自開発するメタバース開発エンジン「Vket Cloud」に対応します。また、クリエイター／開発者向けカンファレンス「XR Kaigi 2022」にオンラインとオフラインの両面で参加します。
「XR Kaigi2022」への出展
オンライン出展：2022年12月15日(木)のオンラインプレゼンに登壇
オフライン出展：12月22日(木)～12月23日(金)まで東京都立産業貿易センター浜松町館でブース出展
VRChat Inc. CTO 兼 共同設立者 ジェシー・ジョードリー氏のコメント
VRChatは、PC用VRヘッドセットを用いたフルトラッキングの領域で業界を牽引してきました。今回、ソニーの「mocopi」の登場により、スタンドアローン型VRヘッドセット向けにも同機能を提供できることを嬉しく思います。市場にはさまざまなVRヘッドセットが登場しています。「mocopi」と組み合わせて、あらゆるヘッドセットのユーザーにVRChatのフルトラッキング機能を存分に体験してもらいたいと考えています。
HIKKY CEO 舟越靖氏のコメント
ソニーのような国際的な企業が、スタートアップであるHIKKYやクリエイター達が奮闘する、勢いはあれど若い新市場に対して「攻めた」製品でアプローチしていただけることを大変嬉しく思っています。このようなデバイスは我々の手で開発・販売するにはハードルが高く、けれども市場の本質的な課題解決には必須のものです。日本が世界に誇るソニーの技術力やノウハウで提供される今回のデバイスは、多くのクリエイティブレボリューションの機会を創るものだと、確信しております。
主な特長
装着が容易な小型・軽量センサー
直径32mm×厚さ11.6mm、重さ8ｇの小型センサーを6か所（頭部、両手首、腰、両足首）に装着し、専用アプリケーションをインストールしたスマートフォンとBluetooth接続することで、アバター動画とモーションデータを制作できます。データ取得にはソニー独自のアルゴリズムを使用しており、少ないセンサー個数で高い精度のモーション計測を実現します。
アバター動画の制作やデータ書き出しをスマホのみで実現
専用アプリでは装着したセンサーから取得するデータを用いてアバターを操作し、スマートフォン上でアバター動画を制作できます。アプリケーションで使用するアバターは、初期設定の素材以外に外部データをインポートして設定できます。また、制作したアバター動画は、アプリケーション上でmp4などの動画データやモーションデータとして書き出して保存できます。
メタバース向けサービスなど連携するSDKを提供
「mocopi」で取得するモーションデータをメタバース向けサービスや3D開発ソフトウェアを連携させられるSDKを2022年12月15日(木)から提供予定です。UnityやMotionBuilderなどの3D開発ソフトウェア上で即時確認しながら編集できることに加え、ソーシャルプラットフォームのアプリケーション経由での配信も可能です。
環境配慮への取り組み
ソニーグループは2050年までに環境負荷ゼロを目指す環境計画「Road to Zero」を策定しており、この達成に向けて段階的に環境中期目標を設定しています。中期目標では、2025年度までに新たに設計する小型製品のプラスチック包装材全廃を目指していおり、本商品は個装パッケージのプラスチック使用量ゼロを実現しています。
