『エースコンバット』シリーズ25周年記念インタビュー!波乱に満ちたシリーズをいまこそ振り返ろう【後編:『6』~『7』】 2ページ目 | GameBusiness.jp

『エースコンバット』シリーズ25周年記念インタビュー!波乱に満ちたシリーズをいまこそ振り返ろう【後編:『6』~『7』】

『エースコンバット』シリーズ25周年記念インタビュー後編。後編は『6』や『アサルトホライゾン』のPS3/Xbox 360世代から、最新作の『7』までを開発スタッフと共に振り返ります。

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F2Pという解放された空を体現した『インフィニティ』―大ヒットを記録した『7』とシリーズの未来


――『アサルトホライゾン』発売から約1年半後という早いタイミングで、PS3向けのFree-to-Playタイトルとして『インフィニティ』を発表出来たのにはどんな理由があったのですか?

河野氏: (補足すると)『アサルトホライゾン』はユーザーからの評価を得られなかったというわけでなく、「賛否両論」だったのが事実で、セールス的には180万本ぐらい伸ばしていました。なので、もちろんお客様から見て賛否両論ですけれど、会社やIP視点から見たときに大失敗なのかと言うと、そういう評価じゃない人達もいます。

小柳氏: 「こういう『エースコンバット』が欲しいです」という意味での賛否の否だったので、IPとしてはお客様からまだまだ望まれているという判断が会社としてもあったと思います。

河野氏: 誤算だったのは『アサルトホライゾン』の後『7』を作るつもりだったのに、『インフィニティ』が差し込まれちゃったことだよね。


玉置氏: 当時スマートフォンのゲームが優勢になるなかで、家庭用ゲームが「どう変化していくのか?」というのが会社としてあって、経営層の人達の中で「家庭用ゲームをどうしていくのか?」と相当な議論がなされた結果、F2Pの『鉄拳レボリューション』と『ソウルキャリバー ロストソーズ』、そして『エースコンバット インフィニティ』の3企画が立案されました。

河野氏: (『インフィニティ』を)発表した当時、とんでもない目にあったもんなあ……飛ばし記事とかで……。

玉置氏: 当時、凄く気を付けて発表したけれど色々書かれましたね。

河野氏: 書かれたよね。燃料課金なんて情報一切無いのにメディアに「ゲームで遊んでいる最中に燃料切れで墜落してゲームオーバーになってお金を入れさせられる」って。あの記事読んだときは衝撃的だったね。


玉置氏: TGSでプレイアブル出展した後でしたね、取材した人が勘違いして書いたやつ。

河野氏: あのときはセンシティブだったよね。

小柳氏: ちょうど『基本無料』が社会的に問題視され始めた時期でもあったしね。

玉置氏: あのぐらいの時期に、ユーザーコミュニケーションという言葉が出来ましたよね。ユーザーに誤解されないように「上手く開発者の想いを伝えるにはどうしたらいいのか?」と。

河野氏: 結果的に(『インフィニティ』は)4年間やったよね。


菅野氏: バンダイナムコのF2Pタイトルでは長いほうでしたね。

玉置氏: 『機動戦士ガンダム バトルオペレーション』のほうが長いかもしれませんが、(『インフィニティ』も)かなり長いほうでした。当時『アサルトホライゾン』や『6』ぐらいから、家庭用のタイトルの開発費が高騰している中だったので、ある意味では当然の時流ではあるのですが、『インフィニティ』は『04』より開発費が掛かっているんですよね。

河野さんから費用を教えてもらったとき飛び上がりましたね。「『04』よりお金を掛けて、もし失敗したらどうしよう?」っと思っていましたけれど、最終的には開発費の何倍もの実績を残せるサービスとして長年愛していただけたので良かったです。

あれは当時のBNDeNAというDeNAとバンダイナムコゲームス(当時)が一緒にやっていたコンテンツ制作会社で経験を積んできた人達や、ソーシャルゲーム部門の人達のご助力など、色々な人達の運営ノウハウの力を借りてようやくあそこまで行けたという感じです。それは、今まで『エースコンバット』シリーズが頂いてきたお客様からの愛着の積み重ねのおかげであって、それによってブランドの知名度が社内でも高かったので、色々な人に手伝ってもらえたんです。

――なるほど、先に『インフィニティ』が差し込まれた形だったんですね。また糸見さんにお聞きしたいのですが、『インフィニティ』キャンペーンモードのミッション8の終盤で示された「宙の欠片(ソラノカケラ)計画」を含めた結末って考えられていたのでしょうか?

糸見氏: もともと、(『インフィニティ』の)キャンペーン自体は「オンライン協同戦役」に出て行くまでのチュートリアルがメインだったんですよね。

「世界観を楽しんでいただきながら、操作を覚えていただいて、協同戦役を楽しんで貰おう」という構成になっていたので、もともとあそこでフルゲームのキャンペーンを作ろうと計画にはほとんど無かったんですよね。意外とそこが好評をいただきました。

河野氏: ちゃんとキャンペーンは終わっているんでしょ?

糸見氏: 話的には終わっています。

玉置氏: この話はインターネットでも良く聞かれるし、自分がファンだったら聞きたいのもよく分かります。なので、なるべく事情を細かくお話しますが、そもそも元々は、キャンペーンの話は無かったんですよ。「純粋なF2Pのみ」でエースコンバットを活かしたゲームサービスを作れという話だったんです。

ただチームで具体的に企画を考えていくと、今まで愛していただいたお客様から課金をいただくということなんですから、そのお客様が好んでいるキャンペーンをちゃんと最初に入れるべきではないかと。そして、オンライン共同戦役はそこからの流れで半分キャンペーン的な気持ちでやってもらうというのが、エースコンバットを活かしたF2Pサービスではないか、という結論に至ったんです。

そのため、キャンペーンが必要、それも基本無料で新しいお客様に遊んで頂くことを考えて実在世界ベースながら歴代エースコンバットらしさのある物語を、というお題が下され、糸見さん的に凄く難しかったと思うんですけれど、「『04』っぽいんだけれど違うパラレルワールドの話を考える」のを色々と苦心あって作り上げたものなんですよね。

それはもう1本ゲームを作って入れるのに近い無茶だったわけで、当時のチーム規模からすれば数ミッションでも非常に大変だったんですが、にも関わらずあそこまで頑張ってくださった糸見さんはじめ当時のチームの皆様には非常に感謝しています。

そのうえで何年かサービスを続けられたとき、(支えてくださったお客様に)この先どう恩返しをしていくか、ということをチームで考えました。その帰結として、「キャンペーンものとして1本形にすることに更なる時間を割くよりは、一年でも早く『7』を出した方がより恩返しになるだろう」と。そちらへ舵を切ることになりました。実際、多くのスタッフがそのまま『7』開発に移行しましたし、仕様面でも多くの要素が引き継がれました。これが当時の経緯です。


糸見氏: もしキャンペーンを続けたとしたら歴代ミッションアレンジがメインになったと思います。エクスキャリバーを例として、今までの『エースコンバット』のストレンジリアル世界観の名物ミッションをアレンジリメイクして、ちょっとしたお話として出していくような展開を考えていました。本来は最初の3ミッションで終わる予定でしたね。

――ありがとうございます。『インフィニティ』キャンペーンモードには協同戦役へと続く誘導を果たすものだったのですね。贅沢な希望ですが、いつか何らかの形で「宙の欠片(ソラノカケラ)計画」の結末を見てみたいです。さて、お時間が少なくなってきたところで、『エースコンバット7』の話に入りたいと思います。発売直後は様々な媒体で反応を語られたと思いますが、発売から1年半ほど経過し、DLCも一旦リリースし終えた状態であることを踏まえ、ミッションDLCを含めて『7』を振り返るとどんな想いがありますか?

夛湖氏: DLCでの私の仕事をお話ししますと、ゲーム部分を小柳が担当して、糸見や鬼頭がお客様が盛り上がるお話や映像を考えたり、菅野がメカを考えたり、そしてブランドディレクターの河野からは「最大の悪を入れて欲しい」とか色々なテーマがありました。作る上で皆が皆の意図を汲みつつ、そうした断片的だったものをくっつけていったのですが、それをさらに設定面でより強固にくっつけていく設定屋のような感じでした。



設定は開発者全員がお客様に体験してほしいことをなるべく汲み取りつつ、ゲームでは不可視の部分までかなり深く創ったつもりですが、実際にプレイされた方々の反応を見ると、お客様は私の組み上げた設定は結構あっさりと見抜いてて、「本当に『エースコンバット』のファンって鍛え上げられているな」と。『エースコンバット』という世界に身を浸し、住人に成りきっているなというのを感じました。25年の歴史があるIPにはそういうファンが沢山いるんだなと痛感しました。

エースコンバット7とのつながりを話しますと、私は入社直後に『エアーコンバット22』という、1995年3月に稼働を開始したアーケードフライトシューティングゲームを創っておりまして、それからこちらのほうに久々に戻って来たのですが(※『エアーコンバット22』の詳しい開発経緯は過去のインタビューを参照)、これはアクションゲームの図式でエースパイロット体験を作っていたということもあり、それをさらに盛り上げるストーリーテリングや設定にそこまで深入りしていた感じではありませんでした。

エースコンバットは、このエースパイロット体験というのをアーケードゲームと違う形で、家庭用ゲームの図式で組み上げられており、それにちゃんとプレイヤーが付いてきていて本当に素晴らしいなと思いましたね。


小柳氏: 『7』は『アサルトホライゾン』と『インフィニティ』の流れを受けて、『エースコンバット』のファンにむけて「こういう『エースコンバット』を遊びたかった」の気持ちに応えることを出発点としました。ゲーム部分に関しても、「『エースコンバット』ならばこんな戦いを遊びたい」を基本路線として、河野さんから色々突っ込まれつつ作っています。

個人的にはDLCも出来たのが凄く良かったなと思っていて。製品版で完成しているのですが、発売後にお客様からの「この部分をもっと遊びたい」という意見をいただいて、それに応えるものを提供できる機会があったのが恵まれていたなと思っています。

DLCの方はさらに大空戦だったりボス戦だったり、今まであったギミックに関して「ところでこういう風な発展系だったらより面白いんじゃないか?」というのを考えて提供し、結果的に「これぞ『エースコンバット』だ」を3ミッションに凝縮できたのではないかと感じています。


玉置氏: VRのところは、これまで関わってきた企画で一番「うまく作れるだろう」という確信を持って作れたような気がするんですよね。『インフィニティ』を1本作りきった後だし、河野さんがどういうときにダメ出しするかの感覚もなんとなく分かっていたし、『サマーレッスン』でVRをやったりとか。

かなり自信を持てたうえに、企画職の師匠だと思っていてずっとお世話になっている夛湖さんがディレクターをやってくれる、という状況はほぼ完璧なコンディションだと感じていました。(※VRモード開発については、VRモード開発に関する講演インタビューを参照)


『インフィニティ』でもそうだったのですが、その中で課題だったのはいかに『04』を汚さないように上手くVR体験へ持っていくかということ。私は『04』が凄く好きで、好きな人の気持ちも分かっているつもりなので、プレッシャーというか強い緊張感がありました。

あと、これは今まで話してこなかった指摘なのですが、PS2時代以前と『6』以降のHD機では画面中に現れる敵機の数やミサイルの射程距離が全然違うため、ゲームデザインの味付けが結構変わるというポイントがあるんです。

だから『04』ベースでPS2時代っぽい空戦体験をさせるのを、現世代機ベースで、しかもVRでどうやるかっていうのは結構な課題でした。それで、「機体・敵機がいっぱいいるのが正義」というのをやめて、なるべくPS2ライクに画面上の機体数を絞ったうえで、最新のVR的な体験を色々とかいつまんで面白く味わえるようにしよう、と夛湖さんと一緒に作っていった。そういう所が頑張ったというか課題点を解決したところだと思います。

河野氏: 確かにメリハリは大事だよね。

玉置氏: なので、「体験」こそがVRで最重要だというバンナムのVRコンテンツの思想が、上手いことあの形で結実し、特にVRミッション2とかの体験になって凄く良かったなと。あと1点あるとしたら、歴史的な流れで言うとアーケードゲーム『マッハストーム』の影響を受けていて、『マッハストーム』ステージ1の空母から発艦するところがベースになっているんですよ。

『マッハストーム』は『アサルトホライゾン』のシステムをアーケード向けに発展させた2013年稼働のフライトアクションSTG。開発には今回のインタビューに参加してくれた井本一史氏がディレクターを担当している。プレイヤーは現実世界におけるCFA-44ノスフェラトゥに乗り込み、東京やマイアミなど各地に出現したアイガイオンなどを撃破していく(1プレイ終了後にはニューコムのアイコンなどが表示され『エースコンバット』要素を備えている)。この後『アサルトホライゾン』のシステムはさらに2014年稼働の『スター・ウォーズ:バトル ポッド』にまで受け継がれた

あれを見て「空戦するだけが体験なんじゃなくて、発進するところから体験なんだ」という気づきを得て、そこから「パイロットになりたいって何なんだ?」をちゃんと考えることへつながった。そういう歴史を受け継いでVRモードが成り立っているところがあるかなと思います。

河野氏: 井本、アーケードの『エースコンバットVR』はどうなったの?

井本氏: ……ありましたね!下元くん、今度飲みに行って構想練ろうか(笑)

下元氏: まだ「夢」を諦めてないのですね(笑)

井本氏: 勿論!チャンスがあればいつか実現したいと思ってます。

下元氏: 7を振り返る話に戻ると、(『7』は)販売本数も『5』を超える200万本を超えましたけれど、いつもそんな話をしているのでちょっと違う話を。『7』ってシリーズ集大成のオールスターが制作に関わっていると思うんですよね。立場上見ていて頼もしいというと少し違いますが「凄いなこの集団は」と思って制作してきましたし、その結果がお客様に受け入れられて販売本数という結果になったのかなと思います。

小柳氏: 3や4に関わったスタッフも途中から協力してくれたりしていますね。今は他の会社にいる方も含まれていますし。

下元氏: そうそうたるメンバーを小柳さんが束ねるところを横で見ていて「ディレクターって大変だなあ…」と(笑)

小柳氏: たまに言われますね。他のプロジェクトの人から「『エースコンバット』の人達って大変そうな人ばかりなのに、良く回ってますね」とか。最近あまりピンとこないですけど、麻痺してるんですかね?(笑)

――『エースコンバット7』ではナンバリングとしてPC版が初めて登場しましたが、海外を含めた売れ行きやPCユーザーからの反応はどうでしたか?

下元氏: 最初は(PC版に関する)フライトスティック周りの周辺機器がごたついてしまったので、いただいたご意見に対応をさせていただきました。

その結果からPC版のSteam上の評価では一時期「圧倒的に好評」にまで上り詰めましたし、セールス状況としても非常に良くて、シーズンパスに関してPC版は2人に1人以上の割合でご購入いただいているというかなりの支持をいただいています。先ほど話があった『アサルトホライゾン』以降PCという1つのプラットフォームへチャレンジして花咲いたのが今回でした。

――日本国内で『7』PC版はどうだったのでしょうか?

下元氏: 日本の場合では数字的に見るとPS4版が強いですし、昨年にアワード(PSアワードでGold PrizeとVR賞、CEDECアワードでサウンド部門最優秀賞)もいただきました。日本のPCユーザーは凄く濃い方々がいらっしゃいますが、ユーザーの人口としてはまだまだ家庭用ハードの方が強いのかなと思っています。

――『7』ミッションDLCやVRモードの評判は非常に高かったです。このフィードバックをもって、新しいタイトルへの開発へ繋げるのでしょうか?

小柳氏: フィードバックには更に得たものも多く、機会さえあればもちろん最重視して繋げていきたいです。VRへの意見であっても、通常視点のものに生かせるものがたくさんあったなと感じています。

――過去様々な困難を見てみると、ユーザー側から見てタイトルの評判など様々な要因から「次回作は本当にでるのだろうか?」という不安を感じてしまう出来事が多くありました。『7』発売以降、この評価や実績をもって今後のシリーズを継続できるような風向きになったのでしょうか?

河野氏: 200万本達成したし、1つのマイルストーンとして置けたという気持ちもありますし、お客様がそれだけ望んでくれるのだったら……!という感じですね。結局お客様に望まれない限りは僕らがいくら創りたいと言っても僕らの都合になってしまうので。

菅野氏: 25周年の壁紙には開発側のメッセージも少しあります。現実世界の我々も、ストレンジリアル世界も、2020年で「みんな生きているぞ!」と。トリガーやメビウス、ラーズグリーズ等々、その時代の英雄がただの思い出になっているんじゃなくて、今の時代にも息づいていることをこの画から感じ取っていただけたらと思います。


河野氏: 25年も続けていたらピンチはありますよね。そんな順風満帆に25年できるはず無くって「じゃあ今が最高値なのか」というと、それも分からないです。次にもっと伸ばしていくって方向かもしれないし。

菅野氏: それに『エースコンバット7』はまだまだダウンロードコンテンツもありますしね。

小柳氏: 後ろ向きの風はお客様からも感じないですし、『エースコンバット』をあまり知らない社内の人でも「凄いね」と、そういう風な印象を持ってくれているところもあるので、現場サイドとしては当然前向きな風を吹かせて乗っていきたいことは確かです。「頑張ります!」とは言わせてください。

河野氏: その後ろ向きな風とか前向きな風とかって、向かい風のか、追い風なのか頭が混乱する。(笑)

――最後に『エースコンバット』を構成しているものは「エース体験」にあると源流にある『エアーコンバット』の企画書でも書かれています。様々な要素が加わり25周年が経過した今、「エース体験」もしくは「エースコンバット」を成り立たせているアイデンティティーや要素は何だと思いますか?

河野氏: 君たちがいてくれることかな!

一同:(苦笑)

河野氏: 真面目にはユーザーの皆さんが「エースパイロットになれる」ってことですね。

小柳氏: 「戦闘機ごっこにワクワクする」ことがアイデンティティーかなと僕個人は思っていたりします。

――難しい質問にも答えていただいた事に加え、長時間のインタビューありがとうございました! 今回時間の関係で聞かなかったタイトルについても、いつか別の機会でお話を聞ければと思います!



以上が25周年記念インタビューの内容になります。今まで語られる事が少なかった初代PS展開の初期作品にまつわる裏話や当時のフィードバック、PS2の三部作、『6』や『アサルトホライゾン』に纏わる環境の変化、突如差し込まれた『インフィニティ』、そして満を持して登場した『7』の振り返りなど内容は盛り沢山でした。余談ながら、画面を通じてインタビューを行う様子はどことなく『エースコンバット3 エレクトロスフィア』での会話を彷彿とさせました。

なお、ストレンジリアル世界における2020年は、『5』における環太平洋戦争(ベルカ事変)の情報公開が行われる年であり、今後、シリーズで情報公開の余波が一体どんな物語を生むのか非常に気になる所です。


インタビュー時間の関係上、今回は携帯機で展開された『エースコンバットX』や『X2』、『3D』、スマホ向けの『Xi』、派生アーケードタイトルの『マッハストーム』にまで話を広げることはできませんでしたが、『エースコンバット7』のDLCに関しては、25周年記念の新たなDLCが開発中であることが発表されているため、今後の展開にも期待です。

25周年という記念すべき時を迎えた『エースコンバット』。『7』で新しく触れたユーザーも、かつてプレイしていたユーザーも、改めて本シリーズに想いを巡らせてみても良いのではないでしょうか。

《G.Suzuki@Game*Spark》

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