堺谷中学3年生のころにPCでゲームを遊ぶようになり、高校進学後からFPSにハマり始めました。具体的には『Call of Duty』シリーズや『WarRock』です。『WarRock』では、今はゲームキャスターとしてご活躍されている岸大河さんがすでに強豪プレイヤーとして名を馳せているころでした。
でも、当時はオンラインの大会ですら大変少ない時代でもあって。そんな中、僕は親からもらった昼食代を節約してコツコツ貯めてはWebマネーに替え、数カ月に一回くらいのペースでオンライン大会を主催していました。5人くらいのチームが20チーム程度参加してくれるくらいの規模ですね。『Call of Duty』では「CoD Japan Community」を立ち上げて、スポンサーを募って「CJC」というオンライン大会のシリーズを開催したりもしていました。
堺谷『シャドウバース』は今でこそBO3(Best of 3の略。2つのデッキを用いて3試合2本先取で勝敗を決する方式)が主流として浸透していますが、当時は配信開始からまだ間もないので「2デッキは参加のハードルが高い、1デッキにしてみては」、「トーナメントは1回負けたらそこで終わりなので、すべての参加者が一定数の試合を行えるスイスドロー方式にしたらどうだろう」などというご意見をいただきました。そうした声を取り入れていくうち、少しつ人が集まってくれるようになって。
――まさしく、先ほど森氏がおっしゃった「損得抜きにまずはやってみよう」という精神ですね。まだどんなゲームが出てくるかわからないというのもすごく面白いです。『シャドウバース』は「Shadowverse World Grand Prix」という形で世界大会を開催しておられますし、堺谷氏も『Hearthstone』2017年アジア太平洋冬季プレイオフ出場など、海外での実績もお持ちです。お二方とも世界を知り、日本のローカル事情にも精通しておられるわけですが、両者を比べてどのような違いを感じられますか?