PC版『FFXV』マルチプレイ実装のために「Photon」が選ばれたのは何故なのか【GTMF 2018 東京】 | GameBusiness.jp

PC版『FFXV』マルチプレイ実装のために「Photon」が選ばれたのは何故なのか【GTMF 2018 東京】

ゲーム開発 ミドルウェア

PC版『FFXV』マルチプレイ実装のために「Photon」が選ばれたのは何故なのか【GTMF 2018 東京】
  • PC版『FFXV』マルチプレイ実装のために「Photon」が選ばれたのは何故なのか【GTMF 2018 東京】
  • PC版『FFXV』マルチプレイ実装のために「Photon」が選ばれたのは何故なのか【GTMF 2018 東京】
  • PC版『FFXV』マルチプレイ実装のために「Photon」が選ばれたのは何故なのか【GTMF 2018 東京】
  • PC版『FFXV』マルチプレイ実装のために「Photon」が選ばれたのは何故なのか【GTMF 2018 東京】
  • PC版『FFXV』マルチプレイ実装のために「Photon」が選ばれたのは何故なのか【GTMF 2018 東京】
  • PC版『FFXV』マルチプレイ実装のために「Photon」が選ばれたのは何故なのか【GTMF 2018 東京】
  • PC版『FFXV』マルチプレイ実装のために「Photon」が選ばれたのは何故なのか【GTMF 2018 東京】
  • PC版『FFXV』マルチプレイ実装のために「Photon」が選ばれたのは何故なのか【GTMF 2018 東京】
※UPDATE(2018年7月17日23時45分)※ 当初荒牧氏の名前に誤りがありました。謹んでお詫びし、訂正致します。

7月13日、東京・秋葉原UDX GALLERY NEXT THEATERにて「Game Tools & Middleware Forum(以下「GTMF 2018」)」が開催されました。「GTMF 2018」は、スマートフォンアプリやビデオゲームの開発・運営に関わるソリューションが一堂に会する入場無料イベントで、さまざまな企業によるセッションが聴講できました。本稿では、Photon運営事務局による「FINAL FANTASY XVにおけるPhoton利用事例」のレポートをお届けします。

登壇者は、株式会社Luminous Productionsの荒牧岳志氏とPhoton運営事務局の櫟香菜氏。まずは櫟氏による「Photon」についての解説からスタート。「Photon」はゲームにマルチプレイヤー機能を簡単に実装するためのネットワーキングエンジンで、サーバーとSDK(Software Development Kit:ソフトウェア開発キット)がセットで提供されています。

写真左:Photon運営事務局の櫟氏 写真右:Luminous Productionsの荒牧氏


マッチングやプレイヤー検索を行うためのロビー、人数を制御するルームなど、オンラインマルチプレイに必要な機能がひと通りそろえられているうえに、クロスプラットフォーム対応で海外展開を視野に入れやすいのも大きな強みです。

サービス形態は「Photon CLOUD」と「Photon SERVER」の2種類が用意されていますが、本セッションでは、より自由度の高い運用ができる「Photon SERVER」の使用例が紹介されることになりました。


荒牧氏は『FINAL FANTASY XV(以下『FFXV』)』、および同作に採用されているLUMINOUS ENGINEのメインプログラマー。『FFXV』のPC版となる『WINDOWS EDITION』は2018年3月にリリースされましたが、それに先駆けて2017年11月にはPlayStation 4版とXbox One版で最大4人での協力プレイができる「オンライン拡張パック:戦友」の配信が始まっており、『WINDOWS EDITION』にも速やかな対応が求められました。

ミドルウェアの検証を進め「ロビータイプのマッチングができること」、「パケットのロスが発生しないRUDPを備えていること」、「短期間で実装できること(10月から実装を初めて、翌年1月にはQAを終えられること)」など、荒牧氏が求めた要件をクリアしたのが「Photon SERVER」でした。


検証のための実装をしてみたら一週間でゲームがほぼ動く状態になったそうで、これならいけると確信を得たそうです。具体的なライブラリ構成は『FFXV』のゲームクライアントからLUMINOUS ENGINEにアクセスし、そこに内包されているマルチプレイヤー用のライブラリから、各プラットフォーム用のライブラリや「Photon」にアクセスしているとのことです。


実装が容易で、オンラインマルチプレイに必要な機能を備えており、カスタムプロパティも制限がほとんどなく自由度が高い……といいことづくしな中、唯一のネックとなったのが通信量。スマートフォンゲームでの採用実績が多い「Photon」の通信量は1フレームあたり2~3パケット、1秒あたり120~200パケット程度だったのに対し、『FFXV』ではプレイヤー1人あたり100~200kbps、多いと300kbpsが必要だったとのこと。

また、「Photon」の通信は必ずサーバーを経由するスマートフォンゲーム向きの仕様になっているため、荒牧氏は通信量を減らしてサーバーの稼働台数を抑えるためにP2Pを併用。P2Pができる場合はそちらでPC同士が直接通信し、うまくいかないときのみ「Photon」で通信するという二段構えの仕組みで、負荷の軽減を実現しました。オンラインに接続しているプレイヤーのうち、80~90%程度はP2Pで通信できているとのことです。



そうして、4か月という短い期間での実装をなしとげた荒牧氏。「当初思っていた以上に、「Photon」の完成度は高いものでした。PS4やXbox One対応ソフトからの組み込み実装コストは少なく、バグもほとんど出ませんでした。ただ、コンソールゲーム機でのマルチプレイは通信量が多いので、現時点ではそこに何らかの工夫が必要になってくると思います」と使用感をまとめました。


(C)2018 Luminous Productions Co., Ltd. All Rights Reserved.
《蚩尤》

関連ニュース

特集

人気ニュースランキングや特集をお届け…メルマガ会員はこちら