ゲームアプリの成功はヘビーユーザーにある―Smarprise×フラー「App Marketing Lab#1」セミナーレポート | GameBusiness.jp

ゲームアプリの成功はヘビーユーザーにある―Smarprise×フラー「App Marketing Lab#1」セミナーレポート

Smarpriseとフラーが6月8日に、「ゲームアプリ収益を最大化させる秘訣とは!?」をテーマに合同セミナー「App Marketing Lab#1」を開催。“高額課金者のデータをどう活用していくか”という切り口からマーケター向けに実施された本セミナーを振り返ります。

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株式会社Smarpriseとフラー株式会社が6月8日に、「ゲームアプリ収益を最大化させる秘訣とは!?」をテーマに合同セミナー「App Marketing Lab#1」を開催。

アプリゲーム内での課金額の一部を還元するプラットフォーム「SMART GAME」を運営するSmarpriseと、アプリ市場の分析を行う「App Ape」を運営するフラー両社のデータベースを活かし、“高額課金者のデータをどう活用していくか”という切り口からマーケター向けに実施された本セミナーを、本稿で振り返っていきます。

「App Ape」で見るヘビーユーザーの動向



セミナーの第一部では、フラーの岡田雄伸氏(以下、岡田氏)が登壇。「『ヘビーユーザーが集まるタイトルとは?』コアファンを育てる秘訣に迫る」というテーマで、同氏が独自の分析結果を語りました。


岡田氏が初めにスクリーンに映し出したのはMAU(*1)が多いタイトルのランキング。同氏によるとそのほとんどが既存IPで、なかでもランキング上位10タイトルのうち8タイトルが、ヘビーユーザー(*2)を全体の20%以上抱えているそうです。さらに傾向として、男性ユーザーの比率が高いアプリはヘビーユーザーの割合が高いとのこと。
(*1)“Monthly Active Users”の略。一か月あたりのアクティブユーザー数を示し、ソーシャルゲームでは利用者数の指標として扱われることが多い
(*2)月間20日以上アプリを起動しているユーザー




次に岡田氏は、ヘビーユーザーの支持獲得に成功している「THE KING OF FIGHTERS '98UM OL」と「Fate/Grand Order」、2つの人気タイトルを例に挙げ、そのユーザーデータからヘビーユーザーの動向や、それに対する運営の施策に関する分析を発表しました。それによると前者タイトルには、30%まで落ち込んでいたヘビーユーザー率が2倍の60%へと大きく上昇した時期が存在しており、同氏によると、それは人気キャラクターの排出や、人気キャラクターが手に入るイベントが影響し、その他に誕生日イベントを繰り返し実施しており、それも相関関係があると分析しました。

もう一方のタイトルについては、人気キャラクターを排出したのちに大型のイベントを行うという施策が、ボトムラインの上昇という成果に繋がっていると説明しました。ちなみに、同キャラクターのおかげで女性ユーザーが明確に増えたそうです。また、こうしたイベント時のデモグラフィックを確認することで、どういった層のユーザーにリアクションがあったかを把握し、成功したイベントの再現性を自社で確保する必要があると言います。最後に岡田氏は、前述のようなヘビーユーザーを多く抱えるタイトルから学ぶべきこととして、「他社で行っている施策、イベントで反映が可能なものがあればどんどん応用して使っていくべき」とも語りました。

「SMART GAME」から分かる高額課金者の本音



続いて登壇したのは、Smarpriseの向山知宏氏(以下、向山氏)。「高額課金者徹底解明!SMART GAMEから見える高額課金者のリアルな動き」というテーマで、「SMART GAME」における“高課金ユーザーの生態”についての解説を行いました。



向山氏はSMART GAMEユーザーの特徴について、20代30代男性が大部分を占めており、月間課金予算が10,000~50,000円であることを説明。また、『SMART GAMEで貯めたポイントでもう一回ガチャを引きたい』と思っているヘビーユーザーが多いとも語りました。

そして同サービスはユーザーがいつ、どんなタイトルに、いくら課金したのかを把握することができるため、ユーザーの課金動向を正確に追うことができると加えました。同氏が語るには、一般的に半年間課金していないユーザーの半分は他のタイトルに流れてしまうもので、流出先は新タイトルではなく、むしろ古参と言えるタイトルである場合が多いのだそう。



さらに、Smarpriseは高額課金者を集めての座談会を実施したことがあると向山氏が説明。参加者は男性2名、女性3名の計5名で、中には累計課金額が3000万円を超えている方も含まれていたと話しました。ちなみに同座談会でゲーム運営に関する質問を投げかけたところ、下記のような回答が返ってきたとのことです。

――彼らが思う神運営とは?
(1)時短できる/利便性のある機能のアップデートをしてくれる (2)カスタマーサポートの対応がいい (3)ゲームの世界観を壊さない対応をしてくれる。

――逆に、一言モノ申すとしたら?
(1)課金額でサポート対応を分けないでほしい (2)スタンプを実装してほしい (3)コラボキャラクターのインフレ (4)無茶なイベントスケジュールを組まないで欲しい

――なぜ他のタイトルへ浮気してしまうのか?
(1)課金することに疲れた (2)ガチャで爆死した (3)課金疲れは課金で癒したい

なお、こうした高課金ユーザーの声を聞いた向山氏は「高課金者にとって課金は呼吸のようなもの」だとコメント。また、彼らは「運営との距離が近いとうれしいが、裏切られると引き連れて消えてしまう」のだそう。ヘビーユーザーたちは、自分たちの要望を聞いてもらえると更にそのアプリへ愛着がわくので要望には応えてあげましょう。しかし課金額の低い友人との対応に差を感じると引いてしまうようなので対応は平等にすべきです。

課金ユーザーの動向や本音を学ぶことができた今回のセミナー。高額課金ユーザーのような上客には、払っている金額に見合った対応をする必要があると考えてしまいますが、彼らには彼らなりの「平等に扱ってほしい」というポリシーがあるのかもしれませんね。
《新井美咲》

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