【レポート】Cygames×DeNAのエンジニアが語り尽くす、ぶっちゃけ開発裏話! | GameBusiness.jp

【レポート】Cygames×DeNAのエンジニアが語り尽くす、ぶっちゃけ開発裏話!

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2月10日、渋谷ヒカリエにて開催された、DeNA主催の技術者向けイベント「DeNA TechCon 2017」。本稿では、Cygames社から2名のゲストを迎えてのパネルセッション「Cygames × DeNA エンジニアが語るこれからのゲーム開発」をレポートします。

■乾杯から始まるぶっちゃけトーク

本セッションではパネラーとして、Cygamesより芦原栄登士氏、古閑学氏、DeNAより池田修氏、惠良和隆氏が参加。さらにモデレーターとして、DeNAの田川啓介氏の計5人が登壇しました。DeNA TechCon 2017当日最後のセッションということもあり、「ぶっちゃけたセッションにしたい」と、登壇者・聴衆全員でビール片手に、田川氏による乾杯があり、とても緩い雰囲気でスタートしました。

Cygames 芦原栄登士氏(左)、古閑学氏(右)

DeNA池田修氏(左)、惠良和隆氏(右)

DeNA 田川啓介氏

まずは登壇者の各々から和気あいあいと自己紹介が行われ、田川氏からは「とあるプロジェクトでCygamesさんに常駐をさせていただきながらプロデュースした作品では、田川節をやりすぎてお叱りを頂きながらも許容していただいた」と、さっそくのぶっちゃけトークが炸裂。

そして本編では各社事業のおさらいから。
Cygamesは、『神撃のバハムート』『三国志パズル大戦』について、DeNAは、『怪盗ロワイヤル』『FINAL FANTASY Record Keeper』といった各社のタイトルをスライドとともに紹介。ブラウザゲームからネイティブアプリへの変遷の中、開発環境の移行があったことについても触れられます。


■初めて開発したネイティブアプリ

Cygames初のネイティブアプリは、2013年8月にリリースされた『三国志パズル大戦』で、社内企画コンテストにより採用されたタイトルとのこと。「ブラウザゲームはフィーチャーフォン時代から制作していたものの、スマートフォンの性能が上がり、ネイティブで作ったほうが表現力が豊かだということで、ネイティブアプリの開発を始めた」、と芦原氏。しかし当時の社内ではブラウザゲームのエンジニアが多く、他社との協業により開発を進めることにしたが多方面の苦労があったと言います。ネットワークエンジニアでもあった芦原氏としては「ダウンロード単位を大きくするとダウンロード速度は上がるものの、回線品質が悪い時は成功率が落ちる」というような課題が印象深いとのことでした。

一方DeNAは、ネイティブアプリとして2015年の2月に『パズル戦隊デナレンジャー』をリリース。当初は、気合の入ったタイトルにも関わらず、社内ミーティングで「正式な名前を教えてほしい」と軽くスルーされたこともあり悲しかったと池田氏は語っていました。「サーバーが強いDeNAなら、クライアント作れるだろう」と池田氏は見込んで進めることにしたという。そこで惠良氏は試行錯誤を重ねながらも、ゲームの面白さに直結しないものは基盤として整理し、エンジニアが開発に集中できる環境を作っていったとのこと。それに「無理やり頑張ったということですか(笑)?」と聞く田川氏に、惠良氏も「まぁそんなところです(笑)」否定せず返したところでは会場も爆笑。「デバッグ期間はまぁまぁの地獄だった」と称されていましたが、各種エンジン等を一気にまとめて作りながら試していたこともあり、かなり大変だったとのこと。

両社とも全く違うアプローチで、ネイティブアプリ開発へと移行していったのが伺えました。

■ネイティブアプリにシフトを決めた背景

Cygamesは、「”最高のコンテンツを作る会社”をビジョンに掲げている、そのためフィーチャーフォンでもスマートフォンでも最高を目指そう」という想いで移行を決定したそうです。「2013年にアプリを出すという明確な計画があったわけではないということですか?」と聞く田川氏に、芦原氏は「Cygamesの場合は、リリース日ではなく、世の中の流れを見ながらクオリティアップを重視して開発します」と答えました。

DeNAは、執行役員になる以前に経営メンバーの会議へと呼ばれた池田氏が、社長から「ネイティブアプリが作りたい」という強い要望を受けたとのこと。ただし、実はトップダウンではなく、開発チームの中ではネイティブアプリ開発の必要性を感じているメンバーは多く、こっそりとプロジェクトを進めていたなど、熱量が高まっていたため、会社の方針に現場も沸いた形だったとのことでした。


■3Dへの挑戦

Cygamesは、前提としてCocos2d-xを使用した2Dゲームではあるものの、キャラクターなどは3Dでプリレンダし2Dとして扱うゲームを開発していて、3Dデザイナーは以前から社内に存在していたといいます。しかし3D対応のみならず、1タイトル目は協力会社と開発する方針としたものの、2タイトル目に自社完結で開発をした際には、DeNAで起きたサーバーサイドエンジニアからクライアントサイドへの転向による同様の苦労があったとか。そのタイミングで古閑氏が入社し、氏いわく「思い出深い」最初の仕事に取り掛かったと言います。芦原氏は「社内のエンジニアは、ガベージコレクションのある言語を使うことが多く、メモリ管理に慣れていなかったため、メモリ管理でバグが出ることが特に多かった」と語りました。

もとより2011年に早期にUnityでテスト開発を開始していたというCygames。一番の挑戦は、1年以上開発の進んでいたとある2Dゲームを、ある日突然3Dへ作り変えたことだとか。実は社内には3Dを扱えるエンジニアもいたため、集結し、3~4ヶ月かけてUnityで作り直したそうです。

一方DeNAは、内製ゲームエンジン『LiftEngine』による『デナレンジャー』開発中の同時期に、Unityを使った『戦魂-SENTAMA-』の開発をスタートしたのが3D挑戦のきっかけだと言います。しかしコンソール開発経験があるエンジニアがほぼ0だったこともあり、「サーバーエンジニアがある日突然UnityでC#のコードを書き始めるということになった」と惠良氏は語りました。『戦魂』について、池田氏は「3Dゲームと言っても、まずは取り組みやすい3Dパズルゲームなどから始めたい」と思っていたそうですが、実は戦国モノに決まっていて大変苦労したと言いました。また、デザイナーに3D経験者がいたことに助けられたとも言います。ところで、「ある日、Perlでコードを書いていたエンジニアが、知らないうちにシェーダーを書いて完成させていた」という驚きの体験も紹介されていました。そこで芦原氏による移行期間の質問に対し池田氏は「DeNAのリードクラスのエンジニアであればPerlからC#への移行には2~3ヶ月程度だった」という回答には、会場からも驚きの声が上がりました。

■スマートフォンゲーム業界のファーストインプレッション


Cygames古閑氏は、「コンシューマーからサーバー、ソーシャルへと来た自分ですが、よく言われる文化の違いというものはあまり感じませんでした。ゲームを作りたいという気持ちは同じなので、どこに行っても変わらないんじゃないかと思います」と違和感はなかったと語りました。続いて芦原氏は、「コンシューマーではネットワーク屋さんは少ないと感じていたのに、ソーシャルに来てみたら『ここにいた!』と驚きました。Web業界から来る人が多かったのもあるかもしれません」と当時を振り返りました。

DeNA池田氏も以前はコンシューマーでネットワーク担当だったので同じ驚きがあったとコメントし、惠良氏も「DeNAに来る直前まではコンソールのサーバーサイドを担当していて、コンシューマーらしくC++で1人でゴリゴリ書いてました。DeNAに入ってインパクトが大きかったのは、ゲームばかりの会社じゃなく色々なサービスをやっている人たちが集まっているので、ゲーム会社っぽくないということ。話していても興味を持つ部分にだいぶ差があるな、と思いました。オープンソースというか、コンシューマーよりも開けている印象でした」と、ゲーム専業ではないDeNAらしい一面を感じられるような話まで出ました。

そこで田川氏が「コンシューマからモバイルということで、イメージがずれていたりでやりたいことがやれる環境になかったことは?」と惠良氏に聞くと、「どちらかというとむしろ好き勝手にやれる感じでした。自分は入った頃しばらくは自由に動ける時間があって、その時の経験は今も大きいですね」という回答でした。

■2社の今後の方針


Cygamesは今後の展望について、以前開催されたCygames NEXTでも発表されているように、スマートフォンタイトルだけでなく、コンシューマーゲーム開発も始め、エンジンからクオリティの高いものを作っていくという方針を述べました。Cygames Researchを設立し、VRやARの研究、DBエンジンにも着手していることも注目すべき点です。「ユーザーに『Cygamesは次になにをやるんだろう?』と驚いて欲しい」、と芦原氏。古閑氏からは「Cygamesの強みはグラフィック。スマートフォンの性能も月ごとに飛躍し、グラフィックもコンシューマーに少しずつ追いついてきています。今後はコンシューマーがそうであるように、テクニカルアーティストというエンジニアとデザイナーを繋ぐような職種の重要性が今後は高まると思います」と、展望を語りました。

DeNA池田氏は「もう酔っ払ってるんで自分の作りたいものでいいですか?」と会場の笑いを誘いつつも、「アクションゲームが作りたい」と一言。続けて、「モバイルゲームは時間のない中で楽しいところだけを遊んでハマれるというのは強みで、表現力が上がったことでコンソール並みに没入もできるのは大きいと思います。もっと夢中になれるような体験を提供していきたいと思っています。DeNAの強みはみんなが純粋だということで、開発部署やチーム間の、垣根の低さにそう思う」と語りました。最後に惠良氏からは「ゲームを作りたいメンバーが気持ち良くゲームを作り、遊んでくれるユーザーのみなさんが楽しく遊べる環境を作っていきたい」と、ユーザーありきの開発環境構築をこれからも進めていく考えを強調しました。

総括として田川氏は「自分が総括するのもおかしいですが、山の登り方は違うもののそれぞれのスタイルで衝撃を乗り越えてきたというところが興味深かったです。5年ぶりぐらいにエンジニア魂に火が付きました。久々にまた自分で何か作ってみたくなりました」と聞き手も共感するコメントで、最後は大きな拍手とともにセッションは終了しました。
《GameBusiness.jp》

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