【ありブラ vol.16】恐竜がムーンウォークする!?(サウンドの重要性) | GameBusiness.jp

【ありブラ vol.16】恐竜がムーンウォークする!?(サウンドの重要性)

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【ありブラ vol.16】恐竜がムーンウォークする!?(サウンドの重要性)
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GameBusiness.jp、インサイドをご覧のみなさま、こんにちは!

待ち遠しかった梅雨明けを迎えた直後だというのに、今度は連日の猛暑日。病院に担ぎ込まれる方ばかりか、熱中症が原因で亡くなられる方も出ております。読者の皆さんにおかれましても「単に暑いだけ」と思わずに、くれぐれもご自愛下さいませ。

我が家は共働きなので、平日の日中は自宅には誰もいないことが多いのですが、真夏日の期間だけはペットのためにエアコンをプログラムモードで作動したまま外出するようにしています。というのも、4年ほど前に、室内の暑さが理由で愛鳥を失うという悲しい経験をしたことがありまして…。

現在我が家には、小鳥が2羽(オカメインコとウロコインコ)、フクロモモンガが1匹、爬虫類が2匹(ヒョウモントカゲモドキとニシアフリカトカゲモドキ)が同居しています。鳥類と哺乳類は恒温動物ですが、爬虫類は変温動物。

トカゲモドキは自分で体温調節ができない(しにくい)ため、ケージをセットアップする際も、シートヒータや加湿機能のあるシェルタを設置して「温度勾配」を作ってあげることが大切です。

(注意:以下、今回のエントリには爬虫類の写真が登場します。苦手な方は大変恐縮ですが、閲覧にはどうかご注意下さいませ!)

どちらかというと冬の寒さのほうが大敵で、かなり保温には気を配ります。反面、ある程度の暑さはそれほど気にしなくて良い「はず」なのですが、、、

さて、日中気温37度を記録した日曜日、



まさに「暑くてやってられね~ぜ!」という、まるで飼い主の心境を体現しているかのような状態に(汗)。ヒョウモントカゲモドキって、想像以上に表情があるんですよね。

そして、さらにビックリしたのが、もう1匹の我が家の爬虫類、ニシアフリカトカゲモドキ。



上部に保湿用の水溜部のある素焼きのウェットシェルター。普段はシェルターの中に篭ってあまり外に出てこない「ヒッキー」な彼女(♀なので)ですが、この日はよっぽど暑かったのか、気持ちよさそうに「入浴」しておりました(苦笑)。

いやはや、本能とはいえ、ペットの行動はオモシロイものです。

ちなみに、トカゲモドキは「自宅で飼える恐竜」などと言われることがあります。爬虫類は、他のペット以上に人によって好き嫌いが分かれますが(かくいうボクも、以前は大の苦手、「飼うなんてアリエナイ!」という感じでした・・・)、実は、他の爬虫類に比べてもとても飼いやすい種のひとつです。

寒さの対策は必要ですが、紫外線ランプやドリッパなどは必ずしも必要ありません。爬虫類のなかには静水を認識できない種類がいて、その場合は、絶えず流水を設置する必要があります。トカゲモドキはこれには該当しませんので、爬虫類の入門として広く認知されています。また、ハンドリングといって、ある程度の短時間であれば、飼い主の掌のうえで遊ばせるなどのスキンシップが可能です。「噛んだりしませんか?」とよく尋ねられますが、飼育して半年以上になりますが、一度も噛まれたことはありません(噛むチカラはかなり強いようですのでご注意を)。

ただ、1点だけ、どうしても避けられないポイントがあります。それは、昆虫食であることです(汗)。ペレットなどの人工飼料は基本的に食べてくれないので、飼育の際は、餌の問題としっかり向き合い、苦手な方は覚悟を決める必要があります。ボクもはじめの2~3ヶ月は、部屋のなかで逃げ出した餌用のコオロギがはねているのを見て、いつも悲鳴を上げていました(汗)。今はすっかり慣れてしまいました。意外と慣れてしまうものですよ(笑)。食性の違いによる個体差はありますが、冷凍餌を食べてくれる場合はずいぶん飼育がラクになります。そして、飼育していくうちに、むしろこの食事タイムは彼ら彼女らの「野生」と向き合える貴重な時間となり、楽しみなひとときにすらなっていきます。



たしかに、こうして見てみると、恐竜にソックリです!

恐竜といえば、、、ボクがミドルウェアを扱う仕事をするようになったきっかけは、実は「恐竜」だったんです!

それでは「ありがとう、ブラックボックス」略して「ありブラ」、今週もスタートです!ぜひリラックスしてお楽しみ頂ければと思います。

はじめてのADXデモ



ボクはゲームも好きですが、映画も同じくらい好きです。

もともとCRI(ここでは現CRIの前身、CSK総合研究所のこと)では、アプリケーション開発部という、ゲームコンテンツそのものを企画・開発・販売する部門に所属していました。同じ会社にミドルウェアを扱う部門があったので、定期的に「新しいゲーム開発技術」に触れる機会がありました。

サウンドの圧縮やマルチストリーミング再生のためのミドルウェア『CRI ADX(現在の ADX2)』の社内向け技術デモンストレーションを初めて見たときのことは、今でも忘れられません。

かつて、ゲームサウンドといえばMIDI音源が主流で、一度に複数の音を鳴らそうとおもったら、生音を使うことはほぼ不可能でした。

ゲームの供給形態がROMカートリッジから光メディア(ディスク)に移行して大容量化。でも、ディスク上に保存された楽曲やサウンドを読み込むためのピックアップレンズはたった1つしかなく、メモリ容量にも限りがあります。普通に再生すると、1つの生音しか鳴らすことはできません。

このような状況を変えたのが、『CRI ADX』でした。

ADXを使うことで、ゲームは、「生音」を「複数かつ同時」に「非同期」に再生することができるようになりました。

これを実現したのが、「独自圧縮技術」と「先読み技術」、そして、「バッファ制御技術」という3つの技術でした。

生音の元データはデータ容量も大きくて取り扱いが困難です。これを圧縮することでより長時間のデータを読み込んでおくことができます。とくにADXではデコード負荷と圧縮率のバランスがよく、音のクオリティも高いのでクリエイターの方に安心して使っていただけました。独自コーデックなのでアルゴリズム面で権利関係がクリアなのも大事な点です。

ゲーム上で複数の音を同時に再生する場合、もっともクリティカルなのが「音切れ」の問題です。ゲーム進行において、音というのは絶対に途切れてはいけないものです。かといって、先述のとおり、メモリの容量は有限なので、いかに再生中の音のデータを枯渇させないようにシークして読み込むかが重要になります。これを全自動で行ってくれるのがADXです。

・・・と、コトバで説明しても、ミドルウェア技術の本質は、なかなか伝わりにくいものです(汗)。


▲ADXのマルチストリーミング再生デモ(写真はXbox版)

実は、初期のADXの社内向け技術デモは、とある映画のBGMをサンプルに使っていました。

それは、『ジュラシック・パーク』という映画でした。

原作マイケル・クライトン、監督スティーブン・スピルバーグにより、1993年に全世界で上映され、大ヒットした作品です。その後、同名の続編が「3」まで制作され、8月5日からは4作目にあたる『ジュラシック・ワールド』が日本公開されます。すでに5作目の企画もスタートしているとのこと。

ゲームコントローラのボタンを押すと、ジュラシック・パークのあの有名なメインテーマ曲が再生されます。画面上では、ピックアップレンズの動きが再現されており、ディスク上から楽曲データを読み込む瞬間が分かるようになっています。

さらに別のボタンを押すと、波の音が聴こえてきました。もちろんBGMは鳴り続けたまま。いわゆる「環境音」「アンビエント」と呼ばれるサウンドです。ゲームの状況をプレイヤーに伝えるには不可欠なサウンド演出のいち要素です。

続いて別のボタンを押すと、男性のセリフが再生されました。さらにその隣のボタンを押すと、今度は女性のセリフが再生されます。この時点で、BGMとアンビエント、男女それぞれのセリフ、合計4つの生音が、すべてディスクメディアから同時に非同期に再生されているというわけです。

もちろん、それぞれの音が途切れたりすることは絶対にありません。

デモの画面上では、それぞれの音のバッファ残量がリアルタイムに可視化されていて、バッファが枯渇しそうになると、ピックアップレンズがデータの先読みにいく様子が分かります。健気なその働きに、思わず応援したくなったりもしました(笑)。

あくまで社内向けの技術デモでしたが、大好きな映画のひとつだった『ジュラシック・パーク』の素敵なBGMと相まって、当時のボクは、このミドルウェアという技術の魅力にハマっていきました。

ちなみに、デモの件とは直接関係はないのですが、2003年に当時のUniversal Interactive社から発売された『Jurassic Park: Operation Genesis』というゲームソフトには、CRIWAREが採用されています。CRIオフィスの応接間にある採用タイトルの陳列棚に、あの「恐竜」マークのパッケージが飾られたときは、個人的にも感慨深いものがありました。

ムーンウォークする恐竜たち!?



当時このADXデモをボクに見せてくれた人は、デモの終了後、「あること」を教えてくれました。

ゲームや映画など、あらゆる映像系コンテンツにおいて、いかに「音」が重要であるかを痛感させてくれるものでした。


彼:「幅くん、ジュラシック・パークを、“音なし” で観たことある?」

ボク:「えっ?そんなのないですよ!」

彼:「ぜひ、やってみて!」

(・・・数日後・・・)

ボク:「サウンドをOFFにして、ジュラシック・パークを観てみました・・・」

彼:「うん、どうだった?」

ボク:「なんか、恐竜たちの重量感がずいぶん減ったような気がしました(汗)」

彼:「そうそう!人間って、視覚だけでなく、聴覚でかなりの情報を補っているんだよ。」

ボク:「はい、ビックリしました・・・まるで恐竜がムーンウォークしているような・・・」

彼:「アハハ(笑)音の重要性が分かってもらえたかな?」

ボク:「はい!正直、ここまでとは思いませんでした。」


Photo by William Warby (CC BY 2.0)

こんなエントリを書いていたら、なんだか「ジュラシック・パーク」をもう一度観たくなってきてしまいました。新作の「ジュラシック・ワールド」も楽しみです!

と思ったら、嬉しい情報が飛び込んできました。8月7日(金)21時から、フジテレビで『ジュラシック・パーク』が地上波放送されるとのこと。しかもHDリマスター版だそうです。

今回は、ボクは “音あり” で鑑賞する予定です(笑)。


…さて、今週の「ありブラ」はここまで。
それでは、また次回の更新でお会いしましょう!

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幅朝徳(はば とものり)

株式会社CRI・ミドルウェア 商品戦略室 室長、CRIWAREエヴァンジェリスト。学習院大学卒業後、CRIの前身である株式会社CSK総合研究所に入社。ゲームプランニングやマーケティング業務を経て、現CRIのミドルウェア事業立ち上げに創業期から参画。セガサターンやドリームキャストをきっかけに産声を上げたミドルウェア技術を、任天堂・ソニー・マイクロソフトが展開するすべての家庭用ゲーム機に展開。その後、モバイル事業の責任者として初代iPhone発売当時からミドルウェアのスマートフォン対応を積極推進。ゲーム企業とのコラボでミドルウェアの特性を活かしたアプリのプロデュース等も行う。近年は、ゲームで培った技術やノウハウの異業種展開として、メガファーマと呼ばれる大手製薬会社のMR(医療情報担当者)向けのiPadを使ったSFAシステムを開発、製薬業界シェアNo.1を獲得しゲーミフィケーションやゲームニクスの事業化を手掛ける。ますます本格化するスマホゲームのリッチ化を支援するためにモバイルゲーム開発者におけるミドルウェア技術の認知向上のためエヴァンジェリストとしての活動に注力中。最近は、ウェアラブルやIoTといった領域での新規の事業開拓や未来のサービス開発を担当、業界の枠組みを超えた協業、世の中にとって全く新しい付加価値の実現のために日々奮闘中。

趣味は、クロースアップマジックと陶芸、映画鑑賞とドライブ、鳥類/フクロモモンガ/爬虫類の飼育、そしてもちろん、ゲーム。デジタルガジェット大好きなギーク。

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《幅朝徳》

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