【CEDEC 2009】入力デバイスの革新〜タッチインターフェイスの未来 | GameBusiness.jp

【CEDEC 2009】入力デバイスの革新〜タッチインターフェイスの未来

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タッチインターフェースの先には、何があるのでしょうか?
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タッチインターフェースの先には、何があるのでしょうか?

DSが尖兵となり、Wiiで本格的に開拓された入力デバイスの革新。しかしアカデミズムの世界では、現状に留まることなく、常に最先端の技術研究が行われています。

CEDECラボ「インタラクション技術の最前線−タッチインターフェースとその先−」では、独立行政法人科学技術振興機構の福地健太郎さんが、タッチインターフェース分野における最新の研究動向を紹介しました。

福地健太郎さん


1975年生まれの「ファミッ子」にもかかわらず、「マイコンBASICマガジン」の影響でパソコンとアーケードゲームにハマったという福地さん。心のゲームは業務用の「ゲイングランド」や「TEHKAN World Cup」というほどで、そのゲーマーっぷりは推して知るべしです。しかし、ひょんなことから更正(?)し、研究者の道を歩み始めました。これまで、ビデオカメラの映像にさまざまな映像処理をリアルタイムでかけられる「EffecTV」をはじめ、さまざまな研究にかかわってきました。

そんな福地さんは「入出力はゲームの重要な要素だが、出力側の進化が飽和している一方で、入力側は、まだまだ余裕がある」と語ります。たとえば全身の動きを取り込むだけでも、さまざまな可能性があるというわけです。E3でも任天堂、SCE、マイクロソフトが相次いで新型インターフェースを発表し、一気に注目を集めています。

はじめに福地さんは、入力技術のホットトピックとして、生体センサ・ビジョン入力・タッチインターフェースという3つの潮流を上げました。生体センサは「Wiiバイタリティ・センサー」が注目されていますが、健康分野以外でも、心拍数や脳波計測などの感情計測系が注目を集めています。ビジョン入力は「電脳コイル」に代表される拡張現実ブームや、プロジェクト・ナタル、プレイステーション・モーション・コントローラーなどで、さらなる加速が予測されるものの、現実感の欠如がネックだと指摘しました。

プロジェクト・ナタルと基盤技術「ZCam」を応用したアプリ


ではタッチインターフェースの分野はどうでしょうか? 福地さんはDSやiPhoneのヒットで世界的なブームとなり、大型化と低価格化が進んだと指摘。最新の研究動向として▽HoloWall▽iGesturePad▽DiamondTouch▽SmartSkin▽FTIR方式▽Microsoft Surface▽UnMousePad、という7つの技術を紹介しました。
 
■HoloWall、Microsoft Surface
http://www.sonycsl.co.jp/person/rekimoto/holowall/
http://www.microsoft.com/surface/

壁型のコンピュータディスプレイ&タッチインターフェースです。赤外線の透過力を応用したリアカメラ・リアプロジェクション方式で、スクリーン面に近接した指をカメラで補足します。特定のポイントだけでなく、手や指、腕、体の形状も認識できます。同じコンセプトの製品がMicrosoft Surfaceで、商業施設向けに販売されています。

■iGesturePad(http://www.fingerworks.com/

FingerWorks社の2002年の製品で、静電容量方式でマルチタップが検出できるトラックパッド。後にアップルに会社ごと買収され、iPhoneに応用された。

■DiamondTouch(http://www.circletwelve.com/products/diamondtouch.html

三菱研究所が開発したテーブル型デバイスで、椅子に電極がある点が特徴です。テーブルの表面から流れる信号を体表面を経由して受信し、天井カメラによる画像解析と組み合わせて使用されます。「誰が」「どこに」触ったか識別できる数少ない例で、「ウォークラフト3」によるデモも行われました。(http://www.youtube.com/watch?v=5O1bTNbbWk4

HoloWalliGesturePadDiamondTouch


■FTIR方式(http://cs.nyu.edu/~jhan/ftirsense/

ジェフ・ハンさんが2006年に発表し、センセーションを巻き起こした技術です。アクリル板の横から赤外線を投射し、指で触った箇所を検出できる仕組みです。設置コストが安価ですが、リアプロジェクション方式のため、それなりの設置面積が必要です。また赤外線による外乱光に弱い特徴もあります。

■UnMousePad

iPhoneなどの静電容量式ではなく、感圧抵抗素子を格子状に並べる方式です。触ったか否かだけでなく、どれくらいの力で押し込んだかといった、圧力感知もできる点が特徴です。印刷で作れて、さまざまな形状に対応でき、安価なメリットもあります。透明電極でディスプレイに載せることも可能です。

FTIR方式FTIR方式の仕組みUnMousePad


ただし福地さんは、これらのタッチスクリーン技術に対して「指先のタッチだけではマウスやボタン操作と同じで、マルチタッチ対応にしても、たいして新しいインタラクションは生まれない」と疑問を投げかけました。その上で「SmartSkin」「ShapeTouch」「Photoelastic Touch」という技術を紹介しました。

■SmartSkin(http://www.sonycsl.co.jp/person/rekimoto/smartskin/

Sonyコンピュータサイエンス研究所の暦本純一氏が開発した、人体形状センサを利用した入力技術です。画面上に手を近づけると、そこを中心に凸凹のポテンシャル面を作ることができ、画面上の対象物を一斉に移動させられまする。この技術を用いた福地さんの研究はこちらに紹介されています(http://megaui.net/fukuchi/research/smartskin/index.html)。

SmartSkinと、それを応用した研究、仕組み


■ShapeTouch(http://www.youtube.com/watch?v=XfmBtdOxOlM

オプティカルフローを用いて手の動きを追跡し、得られたベクトルフィールドをそのまま物理エンジンに適用できる点が特徴です。福地さんらは、この技術を用いて「おはじきインターフェース」(http://ci.nii.ac.jp/naid/110004849439/)や、指の開閉操作だけで弾を発射する「Pac-Pac」といった作品を制作しました。おはじきインターフェースでは、高速度カメラで指の高速移動を追跡し、弾く強さを指の速度から推定しています。Pac-Pacでは位置と向きの自動計測が可能になり、両手プレイや多人数同時プレイにも対応しました。

ShapeTouchと、おはじきインターフェース、Pac-Pac


■Photoelastic Touch(http://www.vogue.is.uec.ac.jp/PET/

福池さんらが現在取り組んでいる研究です。ゲル状物質の偏光および光弾性効果を利用しており、ディスプレイ上のカメラから押された部位を観測して、力の量や方向が計測できます。これによりゲルの形状変化に応じて、CGをリアルタイムに変化させるなど、弾力を用いたインタラクションが可能になりました。ただし視差により画像がゆがむ、指紋などで汚れる、素材が脆い、といった欠点も残されています。

Photoelastic Touchと、顔型デバイスの操作


最後に福地さんは、タッチインターフェースは、ディスプレイを「ちょっとだけはみ出たところ」がおもしろい、と語りました。さらに全身の動きの検知は、まだまだ見逃されていること。そして入力だけでなく、立体視ディスプレイなどで、出力方式の進化とも組み合わせて考えていくとおもしろい、とまとめました。
《小野憲史》

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