【CEDEC 2015】中国そしてASEANへの進出、成功の決め手についてAimingと崑崙が語り合った!  | GameBusiness.jp

【CEDEC 2015】中国そしてASEANへの進出、成功の決め手についてAimingと崑崙が語り合った! 

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【CEDEC 2015】中国そしてASEANへの進出、成功の決め手についてAimingと崑崙が語り合った! 
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アジア展開ひねもすのたりのたりかな。過去10年間、よせては返す波のように日本企業のアジア進出と撤退が繰り返されてきました。「これからはアジア進出だ」という掛け声が、いつのころからか「アジア進出はこれからだ」と微妙に変化する一方で、「これからは東南アジアだ」「やっぱり中国だ」と、その時々のブームに流されつつ、社内調整だけが続いているというのが現状ではないでしょうか。

その一方で遅まきながら、日本からも新興企業によるアジア展開で成功事例が出始めました。その事例がふんだんにシェアされたのがCEDEC最終日に実施されたパネルディスカッション「アジアゲーム産業最前線2015 新興ゲームスタジオの戦略に見る国際展開の処方箋」です。中国ゲーム研究の第一人者である立命館大学の中村彰憲氏のモデレートのもと、崑崙(コンロン)日本の北阪幹生氏、Aimingの萩原和之氏が赤裸々に過去の成功談・失敗談を共有しました。

モバイルゲームが急速に成長する中国



はじめに中村氏は中国とASEAN6カ国(タイ・インドネシア・マレーシア・シンガポール・ベトナム・フィリピン)の現状を整理しました。中国市場ではモバイルゲームの伸びが顕著で、2015年には総額1200億元(2兆4千億円)市場のうち、約半分がPCオンラインゲーム、25%がモバイル、20%がブラウザ、5%がその他という割合にまで成長しているとのこと。またトップ7企業のうち1位のテンセント、7位のPerfect以外はアプリ企業が占めているといいます。

またASEANでは6カ国の市場合計が900~1300億円にまで成長し、海外企業が現地法人を設置する目安となる1000億円を凌駕しつつあること。また一人当たりGNI(国民総所得)が国によって開きがあるものの、1890ドル(ベトナム)~55000ドル(シンガポール)にまで成長しているとされました。ちなみにPCオンラインゲームが爆発的に成長をはじめた2005年の中国でGNIが1000ドル(2014年は7380ドル)でしたので、ASEAN6カ国はいずれも当時の中国を凌駕しているといいます。





日本向けローカライズをベースにアジア展開



もっとも海外展開のスタイルは企業によってさまざまです。崑崙は本社を北京におくモバイルゲームのグローバルパブリッシャーで、日本・アメリカ・台湾・韓国・タイに子会社を展開。北阪氏も崑崙日本の副社長という肩書きです。チャイナジョイ2015では『アングリーバード2』のワールドプレミアを上海で行い、存在感をアピールしました。北阪氏は現地採用した人材を子会社のトップに据えて、マネジメントをゆだねる戦略を採用していると言います。

これに対して東京・大阪・フィリピン・台湾に開発拠点を置くAimingは、日本人のトップを現地に派遣して経営を統括し、その下に現地採用の人材を配置しているとのこと。もっとも、これにはパブリッシャーの崑崙とディベロッパーのAimingという業種の違いもあるのではないかと言います。実際に台湾はグラフィックアセットの制作中心で、フィリピンはオンラインゲームのインフラと運営が中心。フィリピンの人件費は月給4万円程度と安く、英語圏という特性もあり、うまみが大きいとします。

ローカライズについても興味深い違いが見られました。崑崙では『マスターオブカオス』『三国魂』『戦国あどべんちゃー』を各地で展開しており(オリジナルは中国版)、こと日本市場においては、タイトルを重ねるごとにローカライズ&カルチャライズの比重を強めていったとのこと。さらに『三国魂』のタイ版は日本版をベースに現地化を行ったとあかしました。同様に台湾版もアップデートで日本版ベースに変更したとのこと。これらの地域では日本テイストがウリになるといいます。



現地に任せたらうまくいきはじめた



一方でAimingは『Lord of Knights』を韓国・中国・台湾・英語圏に展開。『幻塔戦記グリフォン』を韓国に展開しましたが、多くが1ー2年でサービスが終了しました。唯一、運営が続いている『Lord of Knights』の英語版も、フィリピンの子会社にソースコードごと引き渡し、自由に運営や改良を行わせた結果とのこと。「数々の試行錯誤の結果、これが一番良いことがわかった」(荻原氏)と語りました。



また、現在は『剣と魔法のログレス いにしえの女神』の台湾・香港・マカオ配信を計画中ですが、これもシンガポールに拠点を持つGarenaに運営を任せる予定です。台湾に開発拠点があるのに、他社に配信をゆだねるのは「運営のノウハウがないから」(荻原氏)。興味深い経営判断だといえるでしょう。

なお『ログレス』の海外展開では、グラフィックよりもシステム部分でカルチャライズが求められたと言います。具体的にはチャットや課金周りのシステムで、現地ニーズにあうように作り直しが求められたのです。オンラインゲーム黎明期ならともかく、市場がある程度成熟している段階では、こうした現地ユーザーのライフスタイルに適した改良が非常に重要だと言います。

最後に中村氏はアジア展開を行う上で役立つものとして、ジェトロやJ-LOP+などのサポートを上げました。これに対して荻原氏は「公的機関では公式な情報しか得られないので、先行して進出している法人企業から生の情報を収集することも大切だ」と指摘。これに対して中村氏は「中国・ASEANは市場が急速に拡大しており、まだ参入の余地が残されているが、いずれにせよスピーディな企業の意志決定が重要だ」として、少しでも多くの日本企業に海外で成功して欲しいと呼びかけました。
《小野憲史》

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