恐れずユーザーと向き合おう・・・「小野憲史のゲーム評評」第14回 | GameBusiness.jp

恐れずユーザーと向き合おう・・・「小野憲史のゲーム評評」第14回

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2月2日は日本のIT業界で記念すべき日になりました。ソフトバンクがTwitterとUstreamで決算説明会のライブ中継を行ったからです。

Twitterは個々のユーザーがウェブに140文字以内でツイート(つぶやき)を投稿するコミュニケーションサービス。Ustreamは動画のライブストリーミングサービスです。Ustreamの動画中継を見ながら、Twitter経由で公開チャットができます。UstreamはiPhoneからでも動画が発信でき、個人放送局が立てられます。

当日はUstream上の動画とツイートが会場でも表示され、孫正義社長のプレゼンテーションに対して一斉にツイートが書き込まれる様子が見られるなど、非常に双方向的な内容になりました。当日の模様はソフトバンクの公式サイトで動画配信されていますので、未見の人はご覧ください。筆者も参加していましたが、とても新鮮でエキサイティングな体験でした。

これを踏まえて提言すると、ゲーム業界もさっそく、この手法を採用すべきです。経営戦略だけでなく、新タイトルの発表など、あらゆるイベントをUstreamで配信し、積極的に広報戦略に組み込んでいくべきでしょう。なにしろ無料でできて、第3者に加工されることなく、直接エンドユーザーにメッセージが届けられるのですから、こんなにお得なことはありません。さっそく株主総会から始めてはいかがでしょうか。

このようにトップやクリエイターが、直接エンドユーザーに、わかりやすい言葉で、はっきりしたビジョンや考え方を示すことは、ユーザーとの信頼感を育てる上で、非常に重要です。個人的には任天堂にぜひ実行してもらいたいですね。岩田聡社長や宮本茂さんのスピーチは、活字で読むよりライブで見る方が、何倍も魅力的ですから。

また映像に対して全国のユーザーが一斉にツイートする様は、競技場や歌舞伎の観客席から、観客が野次を飛ばす様を彷彿とさせます。野次というと下品なイメージがありますが、うまい野次は場を盛り上げますし、優れた批評行為でもあります。

逆にユーザーのツイートを恐れる会社、トップがきちんとユーザーに向き合えない会社は、ますます厳しくなるでしょう。ゲームに限らずモノが売れない、不信の時代といわれますが、それでも人は人を信じたいのですから。
《小野憲史》

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