「理想を追い求めたゲームが存在する余地が無くなる」…『バルダーズ・ゲート3』開発者がゲームのサブスクリプションに否定的な見解示す | GameBusiness.jp

「理想を追い求めたゲームが存在する余地が無くなる」…『バルダーズ・ゲート3』開発者がゲームのサブスクリプションに否定的な見解示す

サブスクサービスが市場において独占的になることで、理想を追い求めて作られたゲームが今よりもさらに発見されづらくなる危険性を懸念しました。

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「理想を追い求めたゲームが存在する余地が無くなる」…『バルダーズ・ゲート3』開発者がゲームのサブスクリプションに否定的な見解示す
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2023年8月4日にリリースされた『バルダーズ・ゲート3』。同年12月21日にはスパイク・チュンソフトから日本語版もリリースされている

2024年1月17日、『バルダーズ・ゲート3』を手がけたLarian Studios(ラリアン・スタジオ)のCEOであるSwen Vincke(スヴェン・フィンケ)氏は、自身のXでゲーム市場においてサブスクリプションサービスが支配的なモデルになることへ否定的なコメントを発しました。

ユービーアイソフトのサブスクリプション担当ディレクターであるPhilippe Tremblay氏が自社のサブスクリプションサービスをリブランディングし、より一層注力していく戦略を語った記事にコメントする形でポストしています。

Vincke氏はその理由についてもXで語っており、サブスクリプションサービスの運営は常に利益を最大化するための道筋を追い求める、とコメント。それは決して悪いことではないとしながらも、もしデジタル配信プラットフォームがすべてサブスクリプション型に変わってしまえば、サブスクリプションサービスの好みによってどのようなゲームが作られるかが決まってしまい、「理想主義によって作られたゲームの存在する余地(そうしたサービスで配信される可能性)がなくなりかねない」と述べました。

サブスクリプションサービスそのものというよりは、サブスクリプションサービスが“市場において独占的になる未来”への懸念を示した形です。

ユービーアイソフトのTremblay氏はサブスクリプションについて、新規ユーザーを新たに獲得する手段として有効であるとの見解をコメントしていました。


Vincke氏は、サブスクリプションサービスが多くのデベロッパーにとってゲームを発見してもらう絶好の機会であることは尊重するとしつつも、「我々のゲームをサブスクリプションサービスで見つけることはできないだろうが、それは問題ではない。ただ、他のエコシステムが死んでしまわないようにしたい」とも語り、一連のポストを締めくくっています。

《蚩尤》

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