イードとGRITzが共同で運営するWebメディア「e-Sports Business.jp」は2024年4月24日（水）、無料オンラインイベント「2024年のeスポーツ～未来を切り開くトレンドと戦略～」を開催します。
日本eスポーツ連合（JeSU）理事の浜村弘一氏、GLOE 代表取締役の古澤明仁氏、LunaTone Inc. CEOのヒョン・バロ氏が登壇し、国内外のeスポーツ市場動向や注目すべきトピックについてディスカッションします。
本稿では、新入社員や新たにeスポーツ領域を担当する方など、eスポーツ領域に詳しくない方でも本イベントの内容が理解できるよう、イベントにて話題に挙げられる予定の重要トピックについて紹介します。
イベントの情報、申込み方法はこちらの記事からご確認ください。
オリンピック eスポーツシリーズ
オリンピック eスポーツシリーズは、国際オリンピック委員会（以下、IOC）が開催した大会。もともとは2018年からIOCが取り込んでいるeスポーツ施策で、2021年に実施されたIOC公認eスポーツ大会「オリンピック・バーチャルシリーズ」からステップアップしたものです。
予選は2023年3月からスタートし、決勝戦はシンガポールのサンテックセンターにて2023年6月22日から25日まで実施されました。競技種目はリアルスポーツをモチーフとしたゲームタイトルが中心で、全10競技で競われました。
アジア競技大会 eスポーツ競技
アジアオリンピック評議会（OCA）が主催するアジア競技大会におけるeスポーツ競技。2022年の杭州大会より正式競技として実施されました。競技種目となったのは下記の8タイトルです。
伝説対決 -Arena of Valor-（アジア競技大会バージョン）
Dota 2
Dream Three Kingdoms 2（梦三国2）
EA SPORTS FIFA branded soccer games（英語版）
ハースストーン
League of Legends
PUBG Mobile（アジア競技大会バージョン）
ストリートファイターV
2026年に開催される愛知・名古屋大会においても正式競技として実施されることが決定しており、更なる注目が集まることが期待されています。なお、日本代表選手の選出・派遣はJeSUが行います。
サウジアラビアの動向
世界のゲーム／eスポーツ市場を語るにおいて欠かせないのが、国策としてこの分野に大規模な投資を続けているサウジアラビアの存在です。サウジアラビアは石油依存体制から脱却することを目指した国家戦略「Vision 2030（サウジ・ビジョン2030）」を推進しており、その中でもゲーム産業の育成・勃興は非常に重要な位置を占めています。
首都・リヤドに誕生する予定のエンターテインメント地区「Qiddiya（キディヤ）」には、「ゲーミング&eスポーツ地区」が建設される予定。同地区は50万㎡以上の広さを誇り、10万㎡以上の飲食店、小売店、エンターテインメントスペースなどのほか、eスポーツ大会専用会場を擁します。
また、完成後は国際的なeスポーツ大会「Esports World Cup（EWC）」の開催地にもなることが明らかになっており、世界的なeスポーツの中心地を目指すプロジェクトとなっています。
ストリーマーの存在
日本のeスポーツ市場においては、ゲーム配信を行うストリーマーが重要な役割を担っています。
eスポーツ大会を視聴する際に、ストリーマーと一緒に大会のようすを観戦する「ウォッチパーティー」文化が根付いており、中には大会の許可を得て大会映像を自身の配信内でも流しながら視聴するミラー配信を行うストリーマーも。
eスポーツ配信データ分析サービス「PLAYDATA」のデータによれば、2023年の大会視聴時間全体のうち、ミラー配信の割合は16%を占め、eスポーツ大会の観戦を支えていることがわかります。
また、日本ではストリーマーをフィーチャーした大会も多く開催されています。東京ゲームショウ2023では、プロeスポーツチーム「Crazy Raccoon」が主催するコミュニティ大会「TGS2023×CR CUP ストリートファイター6」が実施され、幕張イベントホールがほぼ満員になるなど大盛況となりました。
