子会社Gravityの『ラグナロク』好調でガンホーの業績が急回復【ゲーム企業の決算を読む】 | GameBusiness.jp

子会社Gravityの『ラグナロク』好調でガンホーの業績が急回復【ゲーム企業の決算を読む】

ガンホー・オンライン・エンターテイメントの業績が急回復しています。

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ガンホー・オンライン・エンターテイメントの業績が急回復しています。

2023年12月期上半期(2023年1月1日~2023年6月30日)の売上高は前年同期間の1.5倍となる676億7,100万円、営業利益は1.3倍の170億6,300万円でした。営業利益率は25.2%から28.4%まで上昇しています。

業績の伸長に一役買っているのが、MMORPG『ラグナロク』シリーズを展開する韓国のゲーム会社Gravity。ガンホーは2008年4月に子会社化していました。

Gravityは『パズル&ドラゴンズ(パズドラ)』の大ヒットで影に隠れていましたが、その人気が一巡した今、再び存在感を高めています。

パズドラから『ラグナロク』の会社へと変貌を遂げたガンホー

ガンホーは2023年12月期通期の業績予想を出していません。

2022年12月期上半期(2022年1月1日~2022年6月30日)の売上高は466億3,500万円でした。この期の通期売上高は1,055億500万円で着地しています。上半期の進捗率は44.2%。仮に2023年12月期上半期も同じ進捗率だったと仮定すると、2023年12月期通期の売上高は1,500億円程度となる計算です。

決算短信より

ガンホーは『パズドラ』が絶好調だった2014年12月期の売上高が1,700億円を超えていました。売上1,500億円の達成は、その水準に近づいたことを意味しており、今期の決算は大いに期待ができます。

なお、当時の決算説明資料において、『ラグナロク』シリーズへの言及は一切ありませんでした。『パズドラ』が好調であることに終始しており、次なる成長戦略として掲げていたのは新規IPの開発。『ラグナロク』シリーズのユーザー獲得や収益性の向上は、戦略の中に織り込まれていませんでした。

GravityはNASDAQに上場している唯一の韓国ゲーム会社です。公表している各年度の決算を確認すると、2014年度当時の売上高は45億円で、売上構成比率は3%にも達していませんでした。当時は親会社への業績貢献など微々たるものだったのです。

しかし、2023年度2Q(2023年4月1日~6月30日)のGravityの売上高は245億5,000万円で、売上高全体のおよそ7割を占めるまでに成長。今やガンホーの業績はGravityナシに語ることはできなくなりました。

決算説明資料より

10年ぶりに『ラグナロク』シリーズのeスポーツ大会を開催

『ラグナロク』シリーズは韓国だけでなく、台湾や東南アジア、アメリカ、オセアニアなど、世界中に進出してユーザーを獲得しています。


《不破聡》

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