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「レジー」ことレジナルド・フィサメイ氏が語るGameStop取締役会からの退陣について

経営陣との間にできた溝が原因のようです。

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「レジー」ことレジナルド・フィサメイ氏が語るGameStop取締役会からの退陣について
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  • Jeffrey Mayer/WireImage/ゲッティイメージズ

アメリカはテキサス州で開催中のマルチメディアイベント「SXSW(South By Southwest)」において、レジナルド・フィサメイ氏が講演を行い、そこでGameStop取締役会役員を離れるに至った経緯について語られました。

一部のゲームファンの間では「レジー」の愛称で親しまれたレジナルド・フィサメイ氏は、かつてニンテンドー・オブ・アメリカで社長兼COOをも務めた人物です。Bloomberg司会Emily Chang女史のインタビューに答える形で進行する今回の講演のなかでは、GameStopの取締役会役員を引き受けてから退社するまでのいきさつについても触れられています。

2019年に米任天堂を退社し、2020年にGameStop社の席についたフィサメイ氏。折しも同社は経営不振が囁かれていた頃で、なぜそんな時期に取締役会役員を引き受けたのかという問いに対し同氏は、経営陣が正しい戦略を練り正しい行動をとれば、将来の成功に繋がると信じていたからだと答えます。

同氏によれば就任当時、GameStopはインターネット上での取り引きやサービスなどの強化といった顧客満足のための様々なアプローチが必要で、実際PS5とXbox Series X|Sが発売された2021年においては、その戦略を次世代コンソール機とそれに付随するサービス関連に焦点をあてたことで、小売店として生き残ることができたといいます。

それでは何故フィサメイ氏はGameStopを去ることになったのでしょうか。それは経営陣が彼の助言に耳を貸さなかったことに起因するそうです。当時、同社の経営権を持っていたのはペットフード小売大手Chewyの共同創立者でもあるライアン・コーエン氏で、低迷していた同社の株価は彼とそのチームの手腕により短期間で急騰。たしかに経営は盛り返しましたが、フィサメイ氏からすれば「ビジネスを知らず、プレイヤーも知らない連中」とばっさり。

消費者としてもベンダーとしても現場を知り尽くし、ビジネスの回し方を心得ていたベテランのフィサメイ氏は、コーエン氏率いる戦略策定チームへの参加希望を断られた時、GameStopから去ることを決めたそうです。

フィサメイ氏は最後に、経営陣には明確な戦略というものが存在せず秘密主義であると批判。戦略とは、ビジネスパートナーや株主だけでなくベンダーや現場で働く従業員にも広く共有されるべきものだと述べました。


《麦秋@Game*Spark》

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