【DEVELOPER'S TALK】据え置き機から携帯ゲーム機へ〜追加要素満載でリメイクされた『ペルソナ3ポータブル』開発陣に聞く | GameBusiness.jp

【DEVELOPER'S TALK】据え置き機から携帯ゲーム機へ〜追加要素満載でリメイクされた『ペルソナ3ポータブル』開発陣に聞く

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アトラスよりプレイステーション・ポータブル向けに発売された『ペルソナ3ポータブル』は、2006年にプレイステーション2で発売された『ペルソナ3』をPSPに移植し、様々な要素を加えた作品です。据え置き機で高評価を受けたタイトルをどう携帯機向けに再デザインすれば、既存ユーザを満足させながら、新たなユーザを獲得できるゲームにすることができるのか。DEVELOPER'S TALKの最新号では、多くの苦労があった『ペルソナ3ポータブル』開発陣にお話を伺いました。

参加者

■アトラス
薄田 無門 ディレクター。現場進行とデザイン面を担当。『真・女神転生III-NOCTURNE』や『DIGITAL DEVIL SAGA 〜アバタール・チューナー〜』などに携わり、『ペルソナ3』『ペルソナ4』ではイベント制作を担当。
目黒 将司 コンポーザー。作曲を担当。『ペルソナ3ポータブル』制作にあたり8曲の新曲を提供。
三輪 喜由 メインプログラマー。「ファイルマジックPRO」の実装やPSP移植にあたりチューニング面も担当。
土屋 憲一 効果音のコンバートや効果音データの管理、メモリ配分などを行う。『女神異聞録ペルソナ』からシリーズに携わる。
橋野 桂 本作のプロデューサー。過去に『ペルソナ3』、『ペルソナ4』、『真・女神転生III-NOCTURNE』など数多くの作品のディレクションを手がける。
※取材当日は残念ながらご都合により参加できず、後日書面でのインタビューとなりました。

■聞き手
インサイド、CRI・ミドルウェア

『ペルソナ3』がPSPになって蘇った


―――まず『ペルソナ3ポータブル』というシリーズの概要を聞かせていただけないでしょうか?

橋野氏
橋野: ペルソナシリーズは、学園を舞台にしたジュブナイルを描くRPGで、「ペルソナ3(P3)」は、本格的なRPG要素と一年間の学園生活を融合した、新しい感覚のRPGとして2006年にPS2用ソフトで発売され、多くのお客様から高い支持を頂いた作品です。そのペルソナ3に新規要素を追加した「ペルソナ3フェス」の本編をベースに、携帯機向きにアレンジした作品が「ペルソナ3ポータブル(P3P)」です。戦闘などのシステムは、シリーズ最新作の『ペルソナ4(P4)』のものを採用しており、より遊びやすく進化させているのが特徴です。アレンジした点として、注目してほしいポイントは、まず、展開のテンポのよさですね。元が同じゲームでも、テンポが違うと印象も大きく変わるもので、それが『P3P』の大きな特徴になっています。次にシステムのアップデート。システムが好評だった『P4』に準拠する形になっているので、元の『P3』や『P4』と比べながらプレイしてみるのも面白いかと思います。あとは、携帯機のRPGとしてはかなり喋るゲームだと思うので、声優さんの演技などにも注目してほしいですね。そして、「P3P」だけの大きな追加要素として、主人公の性別の選択が可能になっている点にも注目してください。

―――ペルソナシリーズにおいて、本作の位置づけはどのようなものでしょうか?

橋野: 『P3』をPSPという携帯ハードで発売することで、『ペルソナ』シリーズの新たなファン層を更に増やせればという考えもあって制作したものです。初めてシリーズに触ってもらえる機会として、手軽に遊べる携帯ゲーム機への移植を行いました。また、ゲーム進行のテンポアップや、システムのバージョンアップ、選べる主人公の性別など、数々の「遊びやすい」要素を導入しましたので、幅広いユーザの方に、まずは触れていただければと思っています。

―――発売から少し時間が経ちましたが、手応えとしてはいかがでしょうか?

薄田氏
薄田: 売上は順調で、期待以上に多くの皆さんに手に取っていただけたと感じています。加えて、ネットの書き込みやアンケートを見ていると、新規のユーザさんにも多く遊んでいただいているようです。今回は、新規ユーザさんや『ペルソナ4』はプレイしたけど『3』をやっていなかった方、また女性ユーザの方などを意識していたので、その意味では確かな手応えを感じているところです。
最近は携帯ゲーム機しか遊ばないという方も増えているようです。そういったライトユーザさんたちにも受け入れてもらえるように、ハードとして勢いのあるPSPで作ってみよう、というのが発端ですね。

―――PS2版を遊んだユーザだけではなく新規ユーザにも応えるために単純な移植ではないということでしょうか?

薄田: はい。大きな追加要素としては女性主人公の追加が挙げられます。これは特に新規ユーザさん向けというわけではなくて、以前から男女を選びたいという要望があって、今回の目玉として入れました。もちろん『ペルソナ3』を初めて遊ぶ女性の方にも選んでいただきたいですね。それから、目黒にお願いした新曲も入っています。やはり女性主人公になっても曲が一緒ではつまらないですからね。

薄田: それから、単純移植ではなく、『4』のシステムの良い部分やユーザさんからの意見もたくさん反映しています。移動する際にショートカットボタンで目的の場所に飛べたり、バトルで仲間に指示を出せるようになっていたりと、全体的に遊びやすくチューニングしています。難易度もPS2版は3段階だったのですが、上下に2段階追加して計5段階になっています。

―――携帯ゲーム機ならではの遊びやすさという点ではどんな部分に気をつけましたか?

薄田: やはり携帯機ですと細切れの時間で遊ぶことが多いと思いますので、テンポの良さを特に意識しています。据え置き機と比べるとどうしてもレスポンスが遅くなってしまうという心配があったので、日常生活のフィールド部分を2Dにしたり、メッセージを△ボタンで高速スキップができるなど、テンポアップの工夫を随所に入れて快適にプレイできるようにしています。また、セーブポイントも増やしていて、手軽にやり直せるようにしています。

―――やりこみ要素も追加されていると聞いています

薄田: 「ヴィジョンクエスト」を新たなやりこみ要素として追加しています。これはストーリーとは関係ない独立したバトル問題で、様々な問題に挑戦できます。また、指定された条件で過去に戦ったボスに挑戦することもでき、かなり歯応えがあると思います。『ペルソナ4』に出てきたマーガレットが案内人として登場します。

―――これは既存ユーザが嬉しいポイントですね

薄田: 『ペルソナ4』を遊ばれた人がニヤリとするポイントとしては、女性主人公の場合、夏休みの合宿で雪子が登場します。『3』は『4』の2年前のエピソードなので、ちょっと幼い感じになっています。ちなみにBGMも『4』のものが流れます。あと、なぜか屋久島の海岸に柏木という教師が登場します。小ネタとして、以前のキャラクターなどを入れながら既存ユーザの方にも喜んでもらおうと思って作りました。

■楽曲も特徴的なペルソナシリーズ

―――新曲のコンセプトはどんなものだったのですか?

目黒氏
目黒: 今回はやはり女性主人公のための曲だったので、薄田からは「女性目線のポップで明るく希望がある前向きな曲調」というリクエストを貰っていました。それに加えて自分なりの女性らしさ、やわらかさや女性特有の雰囲気みたいなものを入れて作りました。『ペルソナ3ポータブル』の開発にあたって8曲の新曲を書きおろしました。それでも8曲は少ないと思っているのですが・・・。

―――ゲーム全体としては何曲くらい収録されているのでしょうか?

目黒: BGMや環境音を含めて70曲くらいでしょうか。音楽に関しては薄田のこだわりが一番強い部分でしたね。

薄田: 自分は『ペルソナ3』で一番評価をいただいたのは音楽とインタフェース部分だと思っていて、そこに関しては妥協したくなかったんです。目黒は『真・女神転生 STRANGE JOURNEY』で忙しい時期だったのですが、無理を言って新曲をお願いしました。

―――『ペルソナ3ポータブル』のサントラも発売されましたね


ペルソナ3ポータブルオリジナルサウンドトラック
アニプレックス様より絶賛発売中のサントラです。ボーナストラックも収録されているので是非お手に取ってみてください
目黒: 今回の新曲は8曲だけで、サントラのマスタリング直前になって、ちょっと少なすぎるということに気づきまして・・・(笑)。さすがに申し訳ないので、ボーナストラックとして2曲作りました。こちらはサントラでしか聴けない曲になっています。また、オープニングもフルバージョンとボーカル曲のアレンジ版も入っています。プレイしてみて曲を気に入ったという方はぜひ買って欲しいです。

■ミドルウェアで開発の手間を大幅に軽減

―――PS2の『ペルソナ3』をPSPでリメイクする上で最も大変だったのはどういう点でしたか?

薄田: 一番大きかったのは容量の問題ですね。PS2の『ペルソナ3』が3.4GBくらいだったので、UMDの1.8GBにどう収めるかが悩みの種でした。やり方を変えなければどうしようもない。たくさんのデータを詰め込めば、それなりにロード時間もかかってきます。テンポやレスポンスが悪くなってしまっては携帯機の良さが失われてしまいますので、そこのバランス取りに一番苦労しました。

―――具体的にどのような解決法を取られたのでしょうか?

薄田: 頑張って3.4GBを1.8GBに収めるというよりは、考え方を変えて開発しましたね。具体的な個所では、3Dだった日常生活のフィールド部分が2Dになっています。ペルソナ3はイベントが大量にあって、そこに登場するキャラも出るのデータ量が膨大でした。3D部分には大きな容量を使いロード時間もネックになっていたので、最初にそこに手を入れることにしました。

―――なるほど。PS2とPSPでは画面の比率が異なるという問題もありますよね

薄田: そこも苦労しました。インタフェースは全て作り直して、配置し直しました。『ペルソナ3』ではFlashを使ってインタフェースを作っていたのですが、PSPで再現するのはさすがに厳しいという事情もありました。もちろん、同じような印象で見えるように調整はしています。ゲーム画面も横長になることで、前は見えていなかった部分が見えるために、処理が重くなってしまうとか、見せたくない部分まで見えてしまうというような調整の必要な個所は沢山ありましたね。カメラを調整したり、配置を変更したり、もちろんグラフィックデータにもかなり手を入れました。

画面比率に合わせて画面を調整


―――今回はペルソナシリーズとして初めて「ファイルマジックPRO(※)」と「CRI ADX(※)」を導入いただきました

三輪氏
三輪: 『ペルソナ3』『4』では音楽再生に「ADX」とファイルシステムに「ROFS(※)」、それとムービー再生に「Sofdec(※)」を使っていました。今回PSPで開発するにあたって、かなり高速化をしないといけないと思っていたのですが、自分たちで行うには限界を感じていたんです。そんな折に「ファイルマジックPRO」という新製品が登場し、ツール類のサポートも良いと聞いて乗り換えることにしたんです。

※はすべてCRIが提供するミドルウェア。
ファイルマジックPRO・・・ファイル圧縮&パッキングシステム。圧縮、パッキング、最適配置などでディスクメディアのロード時間を約1/2にまで短縮する。
CRI ADX・・・高音質マルチストリーム音声再生システム。
・CRI ROFS・・・仮想ディスクシステム。現在は提供を終了し、ファイルマジックPROに統合されている。
CRI Sofdec・・・高画質・高機能ムービー再生システム。


―――ADX+ROFSという組み合わせからADX+ファイルマジックPROという組み合わせへの切り替えは上手く行ったのでしょうか?

三輪: そこは遠山という人間が担当していたのですが、関数を置き換えるだけで対応できたので非常に楽でしたね。PS2で再生していたデータがそのままPSPで再生できてしまいました。それが本当に助かりました。あれがなければ『ペルソナ3ポータブル』は完成しなかったと言ってもいいくらいです。ほぼロスなく、PS2のデータを流用できたので、助かりました。

土屋: 本来はPSP版ADXが対応していない周波数だという事に気付かずPS2用のADXデータをそのまま流用したら一見普通に音が出てしまい、それが稀に発生する謎のノイズの原因だと気付くまで随分悩みました。最終的に音声データはPSP版ADXの仕様に合わせて全てエンコードし直しています。

三輪: それでも所定の関数をPSP用のものに置き換えるだけで、ハードが異なるのに同じデータが使えるというのは大きなメリットでしたね。

―――よく喋るゲームですよね。ボイスは何通りくらいになるんでしょうか?

土屋: 掛け声やボツになったものも含めてボイスのファイル数が1万2000個でしたね。女性主人公が追加されたので増えていて、『4』とほぼ同等になっています。

薄田: 男女の主人公が遊べるようになって、選んだ主人公によってイベントの掛け合いも変わってきます。台本も大変なことになりました(笑)。

―――音声データはすべて新たに録りおろしたものなのでしょうか?

薄田: 女性主人公で追加された部分は全て新たに収録しています。もともとのストーリー部分はPS2版『ペルソナ3』で使った音声データを流用しているものもありますが、一部録りなおしているものもあります。

―――『ペルソナ3』は2006年の発売でしたが、声優さんの声が変わってしまう場合もあったのでは?

薄田: そこも苦労しましたね。やはり新旧の声を並べてしまうと差が分かってしまう部分もあったので、ちょっと間を開けて使ったり、組み替えたり、工夫しています。

―――音質はどのくらいに設定されていたのですか?

土屋氏
土屋: 収録時間としてはPS2とほぼ変わっていないです。PSP版ADXの対応周波数に合わせてエンコードし直しましたが、PS2版とほぼ同等の音質となっています。

土屋: また、細かい部品をたくさん用意しておき、それをシーケンス(MIDI)データで組み合わせて複雑な効果音を作っていたPS2版に対し、PSP版ではファイル数削減や処理負荷軽減のため、ひとつの効果音につきひとつの波形データに一本化し、シーケンスデータは使用していません。

―――UMDディスク容量の内訳はどのような構成だったのでしょうか?

三輪氏
三輪: 全体の使用容量は1.1GB程度です。音楽やボイスが約400MB、その他のデータが約560MB、インストール用データが200MB程度です。これらはすべて圧縮をかけた後のデータ容量です。音データの圧縮にはCRI ADX、それ以外のデータ圧縮にはファイルマジックPROを利用しています。特にファイルマジックPROの圧縮に助けられました。音以外のデータは、圧縮前は870MBだったのが560MBにまで圧縮できました。さらにインストール用のデータも500MB程度あったのですが、圧縮すると約200MBまで減りました。もしファイルマジックPROがなければ到底おさまり切らなかったでしょうね。

―――データインストールをすると体感のロード時間は変わりますか?

三輪: インストールすればだいぶ変わります。ただ開発中から、データインストールしなくても快適に遊べるゲームを目指して作りましたので、ロード時間は気にならないレベルにはなっていると思います。インターネットなどの評判をみると良い評価をいただいているようなので、頑張ったかいがありましたね。

―――インストールされるのはどういったデータになるのでしょうか

三輪: いつ呼ばれるか分からない、瞬発力のいるデータはインストールしています。例えば、キャラクターのバストアップ画像や日常のフィールド、バトルダンジョンなどです。ボイスやBGMなどはUMDからストリームさせています。

―――ロード時間の短縮という部分で工夫した部分はありますか?

三輪: 非常に基礎的な部分ですが、ファイルマジックPROのディスクレイアウトを調整する機能が非常にやりやすくて、それで配置を整理したというのが一番です。グループ化(※)して連続で読みだすファイルをまとめて読み込めるように配置を工夫しました。2秒かかっていたロードが1秒を切るようになったので、効果は大きかったですね。

※グループ化・・・「ファイルマジックPRO」に搭載されている、複数のファイルをグループという定義でまとめる機能。グループ単位での読み込みが可能で、同じグループのファイルは自動的に近くに配置されるため、シークを減らし読み込み時間を大幅に短縮できる。

―――ファイルマジックPROを使う前はどのように行っていたのでしょうか?

三輪: 以前使っていたROFSではディレクトリ単位でなるべく近くなるようにデータを配置していましたが、ファイルマジックPROではファイル単位で好きなようにグループ化できるので、とても楽になりました。例えばBGMは、バトル、フィールド、イベント、日常の4つのカテゴリに分けて、それぞれの近くに関連するデータを配置しています。バトルのBGMは、スキルのデータの近くに配置するという風ですね。それだけでも相当変わりますね。

―――メモリースティックからのデータ読み込みもファイルマジックPROの機能を使われたのでしょうか?

三輪: そうですね。ダブルバインド機能(※)を使うだけで実装できたので、あまり苦労はありませんでしたね。メモリースティックからデータが読めなかった場合などの対処などは全てファイルマジックPROに任せられるので、そこも助かりましたね。

※ダブルバインド機能・・・ファイルマジックPROに搭載されている機能。データの読み込み先を複数設定し、設定する優先順位によって自動で切り替えることができる。例えばメモリースティックからの読み込みが失敗した場合に、読み込み先を自動でUMDに切り替えデータを読み込み続けることができる。

―――今回はダウンロード版もありますね

薄田: 実は当初はUMDのみしか考えていなくて、ちょうどPSP goが出るタイミングでのリリースになったので、後から急きょ作ることになったんです。ダウンロード版を作ること自体はそう大変ではないのですが、デバッグの手間が単純に倍になります。それに主人公の男女、難易度の5段階、データインストールまで考えるとパターンが何通りにもなって、本当に苦労しましたね。

薄田: UMD版もダウンロード版もあらゆることを警戒しながら、既に経験のある人の話を聞きながら作っていきましたね。

■最後に

―――非常に人気のあるペルソナシリーズですが、今後はどのような展開をお考えでしょうか?

橋野: 今はあまり話せませんが、いろいろ展開していきたいと思っています。PSPというハードについては、「P3P」でのお客様からのご意見や感想を頂いた上で、今後を考えたいと思っていますし、シリーズの続編も、もちろん準備していますよ。

―――それでは最後に一言ずつコメントをいただきたいのですが、最初にまだゲームをプレイされていないユーザさんに一言と、他のゲーム開発者の皆さんに一言をお願いします。まずはユーザさんに。

橋野: この記事をご覧になってくれて、ありがとうございます。「ペルソナ3ポータブル」が、少しでも気になった方は、是非、お手にとってみてください。どんな作品も、お客様の好みがあると思いますが、もし合えば、“すごく”好きになってもらえる、そんな作品だと思っています。

薄田: 『ペルソナ3』が初めて携帯機に登場するということで、非常に遊びやすくなるように改良を加えています。『4』は遊んだけど『3』はまだ、という方や、ちょっと今までペルソナを敬遠されてきた方も、ぜひ遊んでみてほしいと思います。

目黒: BGMに関してですが、今までのRPGにはない一風変わったBGMも入っています。ぜひ遊んだことのない方は手にとって、ヘッドホンで遊んでみてください。また、アトラスとしてもPSPに慣れつつあります。次回作にもぜひご期待ください。

三輪: ただのPSPへの移植ではないというのは胸を張って言えます。PSPでは最近あまりRPGが出ていませんでしたが、ちょっと本気でRPGをやりたい、でも据え置き機を引っ張り出すのは・・・、という方はぜひ遊んでみてほしいですね。

土屋: PS2版のチューニングに精一杯頑張ってしまったので、最初に薄田からPSPへの移植と聞いた時には、なんて無茶な事を言い出すんだろうと思った記憶があります。でも見方を変えれば、不可能そうなものでも実現できるということを強く感じました。『3』をプレイしたことのある方は、我々がどういう答えを出したのかもチェックして楽しんで貰えればと思います。

―――それでは開発者の皆さんに一言をお願いします

橋野: 他の開発メーカーさんに一言は…これといって特にないですけど(笑) どのソフトメーカーも、自分達にしか作れないものを拘って作りこんでいく姿勢を貫ければ、きっとそれを期待し、評価してくれるゲームファンも多いと信じているので、ゲームファンの方々に「ちゃんと楽しんでもらえる」作品を、末永く、提供していける業界になればいいなと思いますね。

薄田: 3Dモデルで作ったRPGをPSPに移植するというのがこれだけ大変なものとは知りませんでした。据え置きから携帯ということでプレイ環境が大きく異なるので、そこの部分をどう対処するかが重要なのかなと開発を終えて思いました。業界全体としてゲームがなかなか売れないという厳しい状況ですが、それでも良い物作りをしなければ将来は無いと思いますので、お互いに頑張って、盛り上げていければと思います。

目黒: 少し前にファミ通さんのオーケストラコンサート(PRESS START)に参加させていただいたのですが、他社さんの作曲家さんは素晴らしい方ばかりでした。我々作曲も含めて開発者一同、大手メーカーの皆さんにキャッチアップすべく努力して、皆さんに負けないレベルのゲームを作りたいと思っています。

三輪: アトラスは開発面でマンパワーに頼っている面が大きい会社だと思います。が、その分、個々の強さを引き出す自由な環境でもあります。今後も楽しみにしていてください。不況ですが、お互いにいいゲームを作っていきましょう。

土屋: 最近の開発は分業化が進んでいて、効果音なら効果音担当、作曲なら作曲担当というのが増えてきたと思っています。でも自分は古い人間で効果音もやれば作曲もやるという立ち位置で、ある意味では中途半端かもしれませんが、その分マルチに色々な仕事が経験できてメリットに思うことも多いです。なので、自分の仕事を縛らずに、色々挑戦する方が成長できると思います。それから、効果音に関してはプログラマさんとの共同作業という面が大きいので、ぜひ有能なプログラマさんと仲良くなって一緒に仕事しましょう(笑)。もちろんこれからもアトラスは頑張りますので、ご期待ください。

―――本日はどうもありがとうございました!

アトラス本社にて


株式会社CRI・ミドルウェア
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