加熱するレトロゲーオークション、“仕掛け人”の存在明らかに?海外YouTuber告発映像の真偽いかに | GameBusiness.jp

加熱するレトロゲーオークション、“仕掛け人”の存在明らかに?海外YouTuber告発映像の真偽いかに

昨今の海外オークションでの投機品的なレトロゲームの価値高騰は不正操作であるとする内容。

文化 レトロゲーム
SOPA Images /LightRocket /ゲッティイメージズ
  • SOPA Images /LightRocket /ゲッティイメージズ

昨今、度々話題となる、海外での超高額なレトロゲームのオークションの話題。『スーパーマリオブラザーズ』などで見られた、特殊なパッケージの初期生産ロットの未開封新品が数千万円の額で落札されるというものですが、海外YouTuberがこの“仕掛け人”の存在を唱える映像を掲載しました。

このYouTuberのKarl Jobst氏の、52分に渡る調査映像についてを取り上げた海外メディアVideo Games Chronicleによれば、映像の内容は、“一連の事態はレトロゲームの格付会社Wata Gamesと、落札の舞台となったオークション会社Heritage Auctionsの利害が一致したために起こった現象であり、不正に作り出されたバブルである”とするもの。

設立して3年余りのWataGamesの他にも以前からあるレトロゲームの格付会社は存在しているにも関わらずHeritage Auctionsの取り扱いパッケージがWataGamesの格付けした品のみであることや、WataGames設立当初からHeritage Auctionsとの関係が垣間見えること、『スーパーマリオブラザーズ』の高額での共同落札者の一人にHeritage Auctions創業者の名前があること、その人物がこのパッケージが将来的に更に高値の投機品になる予想をした、などがその理由として挙げられているようです。

Jobst氏は、Heritage Auctionsなどで出品されたレトロゲームコレクションの中に、WataGames取締役が当時所有のコレクションが含まれていたことについても言及。過去の同社のインタビューで社員が、格付けしたゲームの販売行為などに関わっていないとしたところにも反している他、投機価値の構築により利益を得ているのではないかとしています。また、Heritage Auctionsの創業者と、同社の運営会社がかつて1980年代にFTCから、不当に硬貨の価値を高く評価した市場操作として判断された“コインバブル”の関係者であった、ともしています。

一方で、Heritage Auctionsは、Video Games Chronicleに対し、違法または非倫理的な行為への関与を否定し、Jobst氏のビデオには「多数の虚偽」が含まれていると主張。同社や同社役員が偽装入札や市場操作に関わったこともないとして、可能ならJobst氏を本社に招いて業務見学や話し合いを行いたい旨の声明を行っています。

もちろん、今回の焦点となるような「ゲームソフト」は、単純なレトロゲームのプレイ需要として再販などが難しく入手困難なゲームタイトルの中古価格が上がるというものではなく、もともと投機品的な価値であることを考えれば、一般的なゲーマーの視点からはかけ離れた金額がそこに生じうる可能性自体は否定できるものではありません。しかし、直近で両会社の関わったオークションで状態の良い未開封新品とはいえXbox360『スカイリム』が6万円、『Left 4 Dead』が50万円、『Gears of War』が150万円などという状況も見られています。果たして真相が今後さらに追求されることになるのでしょうか。

《Arkblade@Game*Spark》

この記事の感想は?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

人気ニュースランキングや特集をお届け…メルマガ会員はこちら