『仁王2』は“織豊時代”を舞台に、主人公と藤吉郎が戦国の世を駆け抜け「秀吉」となる! 安田文彦氏直撃インタビュー【TGS2019】 | GameBusiness.jp

『仁王2』は“織豊時代”を舞台に、主人公と藤吉郎が戦国の世を駆け抜け「秀吉」となる! 安田文彦氏直撃インタビュー【TGS2019】

発売時期も決定し、ユーザーの関心が更に集まっている『仁王2』。「TGS 2019」ではプレイアブル出展も行われ、大盛況となりました。そんな話題作に詳しく迫るべく、プロデューサー兼ディレクターの安田文彦氏を直撃。気になる話の数々、ご覧ください。

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コーエーテクモゲームスが2017年2月にリリースした『仁王』は、金髪碧眼の侍である「ウィリアム」を主人公に据え、緊迫感溢れる戦闘や難所を切り抜けた時の達成感などが好調を博した“戦国死にゲー”です。

硬派な難易度ながらも絶妙なゲームバランスで、コアなゲームファンを中心に多くのユーザーを魅了した“死にゲー”を、戦国時代という切り口で新境地を切り開き、全世界累計で275万本を超える大ヒットを叩き出した『仁王』は、同社を代表する作品のひとつへと成長しました。

そんな『仁王』の魅力を引き継ぐ『仁王2』の開発が昨年発表され、こちらも大きな注目を集めています。そして今年の東京ゲームショウでは試遊出展も果たし、発売時期も2020年初頭に決定。新たな局面を迎える“戦国死にゲー”は、どのような進化や革新を遂げようとしているのか。その本質に迫るべく、プロデューサー兼ディレクターの安田文彦氏への直撃インタビューを行いました。

◆主人公は藤吉郎と共に、“織豊時代”で成り上がる! “妖怪”の力でアクション面も幅広く進化



──『仁王』が国内のみならず海外でも好評を博し、275万本という大台を記録しましたが、『仁王2』の開発が決まったのは『仁王』の反響を受けてでしょうか。それとも、『仁王』のリリース前から、開発陣の中で続編を作る気持ちが高まっていたのですか?

安田文彦氏(以下、安田氏):お答えするとしたら、両方当てはまりますね。新規IPだったので、一作目が完成する直前あたりで「まだやりきってないモノはある」という感じがありました。しかし、一作目のDLC展開に着手していた時期でもあったので、(やりきっていないモノは)DLCで、とも思っていたんです。

で…鯉沼(※鯉沼久史氏。一作目のプロデューサー)からは「覚えてない」と言われたんですが(笑)、当時ディレクターだった自分に対して「2のこと、考えておいてよ」と発言されたことがありまして。

──それは、時期的にいつ頃のお話ですか?

安田氏:発売前ですね。2016年の年末くらいかな。一作目の『仁王』は翌年の2月発売だったので。で、そう言われた時に、戦国だったり死にゲーだったり、様々な点について「まだ描いていない部分はあるよな」と考え始めたんです。

その後『仁王』が発売を迎え、皆様から評価をいただきまして、売上もおかげさまで良かったので、改めてやりましょう・・・となりました。

──『仁王2』を正式に発表された時は、どのような反響がありましたか?


安田氏:2018年のE3の時に発表させていただいたんですが、皆様にすごく驚いていただいたのが印象的でして、発表して良かったなと思いました。

一作目の発表から発売まで12年以上かかった作品でしたが、もちろんそこまで時間をかけることはできませんし、でも「しっかり作ったものを遊びたい」というご意見も非常に多かったので、その反響に応えるべく取り組み、今回のTGSプレイアブル出展にたどり着くことができました。

──満を持してのプレイアブル出展だったわけですね。

安田氏:そうですね、「どうだ!」というくらいの気持ちです(笑)。だから、ぜひ遊んでいただきたいなと思っています。

──設定的な話になってしまうかもしれませんが、『仁王』と『仁王2』の繋がりを伺ってもよろしいでしょうか?

安田氏:一作目の『仁王』は関ヶ原の時代で、徳川家康を軸にした話だったんですが、『仁王2』では最も重要なキャラクターとして豊臣秀吉が登場しますし、更に織田信長も姿を見せます。いわゆる“織豊時代”を描く作品になっていますね。なので一作目から見ると、時間軸的には前日譚のような形です。

──では、『仁王2』の物語が、どのように一作目の『仁王』に繋がるのかも、ゲームの中で紐解かれていくんですね。

安田氏:そうですね。そこも楽しみのひとつにしていただけるかなと思います。

──その“織豊時代”を生きる本作の主人公が、どのような形で物語に絡んで来るのでしょうか?


安田氏:本作の主人公は妖怪の力を持っており、その力を使って妖怪を倒して生計を立てていたんです。ですが、妖怪の血を引いているため、人の世に馴染めない面もありまして。そんな日々の中で、竹中直人さんに演じていただく「藤吉郎」と出会うんです。

藤吉郎は史実でも商人だったんですが、本作では“霊石”を売り歩く商人という設定になっており、この藤吉郎と主人公が出会い、戦国の世に巻き込まれながらも成り上がっていくといった話になっています。

──では、主人公の活躍を描くと共に、藤吉郎の立身出世の物語でもあるんですね。

安田氏:主人公は、本名ではないんですが「秀」と呼ばれています。そして、藤吉郎の「吉」と合わせて、「秀吉」と。

──おお!

安田氏:主人公と藤吉郎の2人で、「秀吉」の物語を追体験していくというのが、『仁王2』におけるストーリーの主軸になっています。

──その設定や展開が、史実の「秀吉」に繋がっていくと想像するだけで、ワクワクするものがありますね!

安田氏:コーエーテクモのゲームなので、史実にある秀吉や信長のエピソードに、この2人の「秀吉」がどのように絡んでいたのか、そこはしっかりとポイントを抑えて描いています。

今回は「妖怪」をコンセプトにしているので、プロモーションでもファンタジー要素を強く押し出していますが、歴史ファンの方にも応えられるゲームになっていると思いますので、そちらも楽しみにしていただきたいですね。

──物語面の期待が更に高まってきました。では、続いてゲーム性についてお聞かせください。前作とは異なる、『仁王2』ならではの見どころ新要素はどういったものでしょうか?


安田氏:先程「妖怪」というワードを出しましたが、『仁王2』は“戦国×妖怪×死にゲー”になっています。一作目も、敵キャラクターとして妖怪が出ましたが、今回はより強大な妖怪も出ますし、なにより主人公自身が妖怪の力を持っていて、そこが重要な部分になっています。

その重要さは設定的な意味だけでなく、アクション面にも影響がありまして。強力な技を使う妖怪を倒すと、「魂代」と呼ばれるアイテムを落とします。この「魂代」を装備すると、その妖怪の技を使えるようになるんです。一作目は侍としてのアクションだけだったんですが、本作では妖怪の技をより活用できるのが、大きな新要素のひとつになっています。

あと、妖怪が住んでいる世界「常闇」という要素があるんですが、この「常闇」は人間にとって非常に息苦しい世界なんです。そのため人間にとっては不利な空間なのですが、本作の主人公は妖怪の力を持っているので、自身が妖怪になる「妖怪化」や、一時的に妖怪の姿になる「特技」などを使うことで、「常闇」の世界の中で有利に戦うことができます。

一作目は「侍 対 妖怪」か「侍 対 侍」だったんですが、今回は「妖怪 対 侍」や「妖怪 対妖怪」という新しい戦いも展開しますし、「常闇」という普段とは違うシチュエーションでの戦いもあります。そのため『仁王2』のゲーム体験は、アクションを軸に、かなり幅広くなっているかなと思います。

──これはあくまで映像などを見た時に感じた印象に過ぎませんが、一作目と比べて戦闘がスピーディになったように受け止めています。


安田氏:一作目は「侍アクション」を突き詰めようと考えていたので、(武器の振りや動きなどが)「重み」のあるアクションでした。そして今回は「妖怪」という要素があるので、より重くてもいいし、より速くてもいい。かなりピーキーなアクションやビジュアルのデザインができているので、実際にプレイしていただいたらその印象がより強まると思います。

──妖怪の力を使いこなすことで、重く戦いたい方はより重く、速く戦いたい方もスピーディに楽しめるんですね。

安田氏:一作目は鎧の重さとかでアクションが変わりましたが、『仁王2』ではそういった要素が更にアクション性と紐付き、色んな遊び方ができますよ、という提案になっています。

──ここまで開発されてきた中で、最も苦労した点はどういったものでしょうか?

安田氏:『仁王』がしっかりと評価され、ファンの方もいる状況で、一作目の良さを無くさずに『2』の良さを表現していく──それがバランスであったり要素のウェイトだったり様々ですが、その辺りを苦心しながら作っているところです。

──発売時期も決まり、リリースがなおさら待ち遠しくなりました。それでは最後に、本作を待ち望む読者に向けたメッセージをお願いします。


安田氏:前作から3年を経ての発売となりますが、一作目を楽しんでいただいた方の期待にも応えると共に、『仁王2』で初めて興味を持たれる人も多いと思うので、その方たちにもしっかり遊んでもらえるような作品です。

プレイ中にいっぱい死んでいただくゲームだと思うので、幅広く遊んでいただきたい気持ちもありますが、やはり簡単なゲームでは決してはありません。より深く楽しんでいただける内容をしっかりと作り上げたいと思うので、2020年初頭の発売日をお待ちいただければと思います。

──楽しみにさせていただきます。本日はありがとうございました!



インタビュー終了後、窺ったお話を一端でも実感すべく、試遊プレイにも臨んでみました。今回の試遊バージョンは、物語面ではなく戦闘面に集中しており、妖怪との戦いが主な内容になります。

ですが、バトルの前にまずはキャラクターメイキングから。『仁王2』では、キャラクターの外見を変更することができ、新要素のひとつを早速味わうことができました。


試遊バージョンなので、キャラメイクで選べるのはベースの6種類のみ。ですが、男女の選択も可能なので、計12種類の見た目が用意されています。今回選ぶことはできませんでしたが、「顔」「髪」「髭」「化粧」「体」「声」「妖怪変化時」などの項目を確認。製品版では、こだわり抜いたキャラメイクも楽しめそう。


前作が男性だったので、今回は女性キャラをチョイス。藤吉郎の相棒が女性というのも、なかなか想像力が刺激されるシチュエーションです。


キャラメイクを終えてゲームを進めると、フィールドに立つマイ主人公。前作と同様、装備を変えると見た目も変化するので、作り上げたキャラに似合う装備探しも楽しみにひとつになるかもしれません。


そんな想像を巡らせつつフィールドを歩くと、妖怪の一種「餓鬼」と遭遇。先手を取るべく攻撃を繰り出してみると・・・あくまで体感の話ですが、第一印象通り素早く攻撃を繰り出してくれました。

一撃一撃はしっかりとしたモーションですが、全体的な動きは実にスピーディ。連続攻撃もなめらかなので、スタミナの残量を忘れてつい連打したくなる誘惑に駆られます。もちろん、スタミナが尽きるのは危険な状態なので、迂闊な乱打は死を招きますが! 攻撃してからの回避も機敏に反応してくれるので、アクションが得意な方ならかなり爽快な戦いが味わえそうです。


軽快なアクションも好印象ですが、没入感を高めてくれるフィールドの美しさも見逃せません。丁寧に積み上げた世界観を、緻密な描写で損なうことなく、雰囲気を盛り上げてくれます。


そして、気を抜いているとあっさり「落命」する歯応えは、今回も変わらず健在です。とはいえ、この試遊バージョンでも体験できる「妖怪化」や「特技」といった対抗手段もあるので、仮にやられてしまっても「じゃあ、次はこれを使って挑んでみよう」と、選択肢が多いのは嬉しいところ。“戦国”の“死にゲー”を“妖怪”の力で乗り越える、この感覚こそが『仁王2』の楽しさで、その入り口を東京ゲームショウで味わうことができました。

発売時期も2020年初頭に決まり、新たな戦いの日々が近づこうとしています。今後の続報も見逃さないようチェックしつつ、発売に備えて心構えをしておきましょう。

《臥待 弦@インサイド》

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