Cygames、エンジニア採用セミナーで最前線の開発環境や取り組み語る | GameBusiness.jp

Cygames、エンジニア採用セミナーで最前線の開発環境や取り組み語る

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Cygames、エンジニア採用セミナーで最前線の開発環境や取り組み語る
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2016年10月15日、東京都渋谷区の会場にて、Cygamesによるゲームエンジニア向けの採用セミナー「Cygamesエンジニア採用セミナー~現場エンジニアが語る!最高の技術と最高の環境~」が開催されました。

このセミナーでは、同社取締役CTOの芦原栄登士氏をはじめ、業界第一線で活躍する開発者らが登壇し、Cygamesで行われている取り組みや、どのような体制でゲームが開発されているかを来場したエンジニアに説明しました。

■Cygamesの事業展開


まず、芦原氏が壇上に上がり、Cygamesの現状について説明しました。2011年から続く『神撃のバハムート』は今年で5周年を迎え、北米で展開した際はApp Storeでトップセールスを記録したことを報告。近年は『グランブルーファンタジー』が好調で、今年8月の時点でユーザー登録者数が1200万人を突破しています。また、TCGとしてアプリ版PC版の双方にてプレイが出来る『Shadowverse(シャドウバース)』や様々なIPを使用したゲームの開発に加え、最近ではPS VR向けコンテンツの開発など、幅広く事業を展開しています。マルチメディア戦略としては、2017年1月から『グランブルーファンタジー』のアニメを放送予定で、「サイコミ」という無料漫画サービスも提供中。

昨年4月には、コンソール向けハイエンドタイトルの開発を当面の目的とした、大阪Cygamesを設立。今年4月には、ゲーム開発における基礎技術開発を目的とした研究所「Cygames Research」を設立しています。同研究所の所長には、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス政策・メディア研究科の倉林修一特任准教授が就任。

■サーバーサイドの現状


続いて、サーバーサイドエンジニアを務める小笠原空宙(たかひろ)氏が、同社のサーバー構成や、どのような指針で開発を行っているかを紹介しました。

Cygamesのタイトルは、ピーク時に秒間5万アクセス100万クエリを捌く必要があり、高速で安定したサービスの提供が欠かせないと語ります。開発後に運営を必要とするタイトルを数多く手掛けているCygamesでは、リリース後にユーザーの反応を見ながら修正やバージョンアップを繰り返していくため、トライ&エラーの精神を持ち、デバッカーを含む開発者全員との連携が重要であると語ります。

運営においてはカスタマーサポートを最優先に考え、問い合わせに即対応できるようにログの可視化ツールなどを独自に構築しています。問い合わせたユーザーと同様の環境を再現し、確証を持った対応ができるような取り組みも行っています。サーバーでは大量アクセス時に小さな負荷の積み重ねが大きな差になっていくため、「当たり前のことを当たり前にやる」ことを念頭に置き、負荷分散や高速化の取り組みとして、重いクエリや最適化可能なプロセスを実直に細かく処理していくことが大事であるとしています。

■エンジニア像と技術向上への取り組み


Cygamesでクライアントサイド統括サブマネージャーを務める古閑学氏は、ゲームエンジニアに必要とされる知識が増えていっている中で、どのように技術向上に向けた取り組みを行っているかを語りました。

Cygamesのエンジニアはジェネラリストでありスペシャリストであることを目指していると語る古閑氏。その取り組みの一環として開発に必要な知識を共有するための勉強会を社内で毎週開催しています。アクティブラーニングという手法を用いてグループで討論を行い、ハンズオンとして普段使用している様々な技術や知識を、手を動かしながら体験していくのだそうです。実際に体験したり、人に教えるという行為が、技術や知識を定着させるには最も良い方法であるとされています。また、他所では自然消滅するパターンも少なくない中で、継続して勉強会を行うことの重要性を説きました。

チームとして制作していくためには他職種とコミュニケーションを取るためにジェネラリストとしての知識も必要となり、また同時に、最高のゲームを作るためには特化したスキルを持つスペシャリストとしての知識も必要となる中で、そうしたエンジニアを目指すために年々求められるスキルが増えていく現状においてメンバーが育つ環境づくりを心掛けていること、全員で育つ環境づくりのために常にコミュニケーションを取ることの重要性を古閑氏は説きました。

■VRコンテンツ開発の現場


シニアエンジニアを務める金井大氏は、Cygamesが取り組むVRコンテンツ開発について紹介しました。2015年からVRコンテンツの研究開発を行っている同社は、CEDECで成果を発表しているほか、「東京ゲームショウ2015」では、Oculus Rift DK2とUnreal Engine4で開発したVRデモの展示を行っていました。このVRデモは、会場に設営された1/5スケールの飛空艇グランサイファーのデッキ風ステージの望遠鏡をのぞくと、その先にゲームの世界が見えるというもの。現在では、PS VR向けコンテンツの開発も担当しています。


社内では、即興でゲームを開発するゲームジャムも行われており、研究開発に生かされているのだとか。『アゲアゲVR』と呼ばれるVRパズルアトラクションゲームの開発では、VRでの入力デバイスの表示方法や人の行動パターン、身体的な個人差や疲れといった様々なノウハウを得ています。

■Cygames Researchの役割

ゲーム開発における基礎技術開発と技術向上を目的として設立されたCygames Researchは、コンソール向けのハイエンドゲームエンジン、VR・AR・MR、次世代データベースなどの研究を主に行っていると説明。所長である倉林氏は、ゲーム開発の現場において通用する技術だけが、次世代に生き残る技術と考え、常に実用化を想定した技術研究を行っているとのこと。具体的には、VR・AR・MRのためのレンダリングシステムや、ゲームのシナリオのための自然言語処理技術、ソーシャルゲームに固有のデータアクセスパターンを活用したデータベース高速化技術の研究を行っているという。これまでに、Cygamesのゲーム開発の方法論として、コンソール向けゲーム開発とソーシャルゲーム開発の方法論が用いられていましたが、そこにアカデミアからの最新の研究成果を統合することにより、さらに高いクオリティのゲームを作る、という考えに基づいています。


CEDEC 2016では7件の公募が、GDC Europe 2016ではフルセッション講演の公募が採択されるなど、開発者向けカンファレンスでも注目されています。また、マルチメディアに関する国際会議「IEEE ISM 2016」でも論文が採択されるなど、順調に活動の成果を見せています。

他にも、ブラウザで『Shadowverse』のデッキ作成やカード検索が行えるサービス「Shadowverse Portal」でも研究は活かされており、システムの最適化だけでなく、独自に開発したアルゴリズムを導入することで、作成したデッキを再現できる「デッキコード」を4桁の短いコードに変換可能にしています。

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モバイルだけでなく、PCやコンソール、マルチメディア戦略も行っているCygames。現在は、PC・PS4に対応した独自のゲームエンジン「Cyllista(サイリスタ)ゲームエンジン」による新規タイトルも準備中とのこと。今回のセミナーを通し、新たな人材を確保した同社の次の一手が注目されます。
《佐藤大介》

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