女性が歩む「ビデオゲーム文化」とは…ゲーム“ボーイ”は男子のもの? | GameBusiness.jp

女性が歩む「ビデオゲーム文化」とは…ゲーム“ボーイ”は男子のもの?

本記事では、「女性」と「ゲーム文化」の複雑な関係を議論する海外フォーラムスレッド「No Girl Wins: 3 Ways Girls Unlearn Their Love of Gaming」を紹介。

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本記事では、「女性」と「ゲーム文化」の複雑な関係を議論する海外フォーラムスレッド「No Girl Wins: 3 Ways Girls Unlearn Their Love of Gaming」を紹介。海外メディアBoingBoingに掲載されている同名記事をベースにしながら「ゲーム」と共に成長してきた女性達、そして「女性向けゲーム」の存在や市場展開について議論が交わされています。

「No Girl Wins: 3 Ways Girls Unlearn Their Love of Gaming」では、ライターJuliet Kahn氏と彼女の妹の実体験に基づいて「女子ゲーマー」の扱われ方に論じています。「男性ゲーマーのようにゲームを愛したい。それのどこが難しいのか?」とも題されている記事の中では、3つの「女性ゲーマーの茨の道」が例として挙げられています。バーチャルペット系タイトルやライフシミュレーション、「歩くだけのゲーム」といったジャンルが「女性向け」とされていることや、既に男性主体で形成されているゲーマーコミュニティーの中でセクシュアルハラスメント、そしてゲーム小売店やWebサイトにおける性的/暴力的な広告展開に注目していました。

2人の娘を持つとある海外ゲーマーは、「必ずしも“男の子向けゲーム”と“女の子向けゲーム”のように分ける必要性はない」と、カテゴライズについて語ります。“女性キャラが少ないorいない”、“男性が主人公”とされる“男の子向けゲーム”でも「(娘達は)楽しみながらプレイしている」と語るこのユーザーですが、「女の子としてゲームを楽しめるオプションはもっと必要だとも思う」と主張。『ポケモン』『牧場物語』シリーズ、更に遡れば『ドラゴンクエスト III』も「主人公の性別を選べるゲーム」として数えられますが、「女性キャラでゲームを楽しめるオプションがあるゲームはもっと必要だとも思う」と伝えています。

また、「バーチャルペット系タイトル」と共に例として挙げられていたタイトルに着目した、異論の声も唱えられています。異色ミステリースリラー『Her Story』や、ライオットガールムーブメントを始めとして「女性」という存在が強調されるADV『Gone Home』を「本物のゲームではない」あるいは「ウォーキングシミュレーター」と評し、更には「これらのすべては“不合格”のクオリティー」と語っていたKahn氏に対し、「(それらのゲームに対して)自分が“不合格”だったと伝えたいのでしょう」との辛口コメントも。「特定のジャンルがあって、特定の人々がそれをプレイする。みんなそれぞれやりたいゲームをプレイしたらいい」と付け加えられており、Kahn氏が感じていた「女性向けゲーム」の線引き自体を疑問視する意見も目立っていました。

しかし、「女性」と「ゲーム」を紐付けてカテゴライズするような動きは海外ゲーム小売店でも見られています。とあるユーザーの妹は『Grand Theft Auto』や『ゼルダの伝説』を好むゲーマーとのことですが、店頭で興味が無いにも関わらず『Wii Fit』などのタイトルを薦められた経験があるのだとか。それを背景として、「ゲーム小売店には行かなくなり、すべてオンライン購入で済ませるようになった」ようです。「妻と姪が『Skyrim』を遊んでいる」と語るユーザーも、「彼女達からゲーム小売店は居心地が悪いと聞かされた」とコメントしていました。

また、Kahn氏の記事では「すべてのゲーム広告は男性の為のもの」という意見も示されていました。とあるユーザーによれば、この動きは80年代に見られていた「男性に焦点が当てられた広告展開」からも強い影響を受けている模様。任天堂が送り出した携帯ゲーム機「ゲームボーイ」の名称を引き合いに出しながら「ゲーム文化は常に男性向けにプッシュされてきた」と、中立的な意見として語られていました。そして、母親が80年代のゲーム機「コレコビジョン」を遊び、祖母は「Atari 2600」で遊んでいたと語るゲーマーも「広告展開」に注目。雑誌広告やTVコマーシャルが徐々に「男性中心化」してきた時代を見てきたことを踏まえ、映画やTV番組の歩みにも、ゲーム文化との関連性を見出しているようです。
《Game*Spark》

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