これに対してPhoton Voiceは音声通信の機能を追加するもので、Photn Realtimeで培われた技術を(APIをはじめとして)ベースとしています。1対1だけでなく、グループ単位でのボイスチャットも可能で、音声コーデックにはゲーム向けに開発され、定評の高いTeamSpeakが使用されています。気になるリリーススケジュールについて、Photon Server V4はRC1版はすでに提供中で、正式版もまもなくリリース予定。Photon Voiceは夏頃にアーリーアクセスを開始する予定とされました。
■Windowsサーバ縛りを除けばスムーズに開発できた~小倉氏
セッション後半では最大で30人同時対戦が可能なリアルタイムストラテジー『リトル ノア』を開発した、ナイルの小倉唯克氏が登壇し、並木氏の質問に答える形でセッションが続けられました。本作ではクライアント間の通信部分にPhoton Server V3が使用されており、小倉氏は選択の理由として「ユニティとの相性の良さ」を最初に上げました。もともと初期段階ではオンライン対戦機能が考慮されておらず、開発後半で急遽実装することになったため、選択肢が限られていた点も背景にありました。
他にも『Rise of MANA』『ファミスタドリームマッチ』『テラバトル』など、採用実績がどんどん増加しているとのこと。最後に並木氏は「一般的に難しいイメージがあるマルチプレイのゲーム開発もPhotonを使えば簡単に行えます。すべてのサービスが無料から使用できるので、ぜひ試してみてください」と呼びかけ、セッションが終了となりました。
《小野憲史》