【インディペンデントゲームジャパン】松山洋氏が語るサイバーコネクトツーのビジネスと未来図 | GameBusiness.jp

【インディペンデントゲームジャパン】松山洋氏が語るサイバーコネクトツーのビジネスと未来図

12月20日の14時40分より福岡市のアクロス福岡にてカンファレンス「ゲーム業界のビジネスと未来図」が実施されました。このカンファレンスは、18日から開催された「スマートモビリティアジア」の最終日に行われた同時開催イベント「インディペンデントゲームジャパン」の

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12月20日の14時40分より福岡市のアクロス福岡にてカンファレンス「ゲーム業界のビジネスと未来図」が実施されました。このカンファレンスは、18日から開催された「スマートモビリティアジア」の最終日に行われた同時開催イベント「インディペンデントゲームジャパン」の
  • 12月20日の14時40分より福岡市のアクロス福岡にてカンファレンス「ゲーム業界のビジネスと未来図」が実施されました。このカンファレンスは、18日から開催された「スマートモビリティアジア」の最終日に行われた同時開催イベント「インディペンデントゲームジャパン」の
  • 12月20日の14時40分より福岡市のアクロス福岡にてカンファレンス「ゲーム業界のビジネスと未来図」が実施されました。このカンファレンスは、18日から開催された「スマートモビリティアジア」の最終日に行われた同時開催イベント「インディペンデントゲームジャパン」の
12月20日の14時40分より福岡市のアクロス福岡にてカンファレンス「ゲーム業界のビジネスと未来図」が実施されました。このカンファレンスは、18日から開催された「スマートモビリティアジア」の最終日に行われた同時開催イベント「インディペンデントゲームジャパン」の1つとして設けられています。

カンファレンスの登壇者は、株式会社サイバーコネクトツー代表取締役社長の松山洋氏です。講演の全体としては会社設立当初から現在までをなぞるかたちになっていましたが、やはり注目されるのは、11月にサービスインしたスマートフォン用の『ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い』、目下開発が進んでいるスマートフォン用の『NIGHT RUNNER(仮題)』やプレイステーション3用の『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』になるでしょう。

サイバーコネクトツーは17年前の1996年に、前身のサイバーコネクトが設立されたところから始まります。プレイステーション1用の『テイルコンチェルト』と『サイレントボマー』を開発した後、2001年に現行のサイバーコネクトツーに社名変更、プレイステーション2やPSP用の『.Hack』シリーズや『NARUTO』シリーズ、ニンテンドーDS用の『Solatorobo それからCODAへ』、プレイステーション3やXBOX360用の『ASURA'S WRATH』などを開発してきました。なお『.Hack』シリーズについては劇場用アニメーションの制作も行なっています。現在『.Hack』シリーズが累計300万本、『NARUTO』シリーズが累計1000万本のヒットとなりました。

『ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い』の紹介のなかで、これまで松山氏はソーシャルゲームを好ましく思っていないことを明言していたにも関わらず、一転して開発に参入することになった理由を語りました。ソーシャルゲームでは射幸心を煽るタイプが圧倒的だった1、2年前までと比べて状況が変化したこと、家庭用ゲーム機とソーシャルゲームの客層が異なることを挙げています。

具体的にはソーシャルゲームのユーザーはゲーム機を持っていないという点です。松山氏は少しでも家庭用のファンを増やそうと思い、面白いものを作って話題になるもの、振り向いてもらえるものを作ろうと必死にやってきたとしながらも、「吉野家で500円しか持ってないお客に対して、食べたら分かりますからと言って2000円のキャビア丼を売ろうとしてたのが我々のビジネスだった」と振り返りました。ゲームという名前がついている以上、そこにお客がいるのであれば正しいエンターテインメントを作って投入するのがクリエイターのあり方なのではないか、別のお客には別の商品を展開しなくてはいけない、という反省もあったようです。

さらに、携帯電話のスペックは家庭用以上の速度で進化しています。ゲーム機の周期が5年から7年であるのに対して携帯電話は年に数回で、来年ゲーム機が追いつかれるのではないか、去年の携帯電話と今年の携帯電話ではまるでモノが違う、という実感からでした。インフラも含めてゲーム会社として演出を含めて展開出来る世の中になってきたのであれば、戦う準備は出来るのではないかという目算から踏み切ったそうです。

公開されたPVが大絶賛でもある『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』ついては、企画立案から5年後に実現したと言います。集英社には『NARUTO』のお陰でもう1本、浮気することなく本気で開発出来るほど会社が成長出来たので、恩を返させてくださいと頼み込んだそうです。松山さんの比類の無いジョジョ好きも知られていましたが、死ぬまでにやりたい企画のうちの1本がジョジョだったので、この作品にかける夢と情熱、思いだけは誰にも負けるつもりはありませんと改めて宣言しました。

作品紹介の他になされた会社説明の中でも特に熱がこもっていたのが徹夜禁止で、サイバーコネクトツーの特徴とも言える規則として知られています。ゲーム業界は子供たちですらそう思ってると前置きした上で、不眠不休で仕事してて何日も会社に泊まりこんでて、寝袋があってカップラーメンばっかり食べてるという印象がありますが、「残念ながら慢性的にそうなんです」と述べました。但し年間を通じてではなく、開発が後半になるとそうなり、「体を壊すのと心を病むのとで3年位内にいなくなり、大体10年持ちません」と補足もしました。

松山氏は、いざとなれば徹夜すればいいと思ってる心の弱さが一番良くないと言います。徹夜を禁止にすることで、社員はいざとなればという奥の手がつかえないという自覚ができ、朝9時から集中して仕事をすることになります。また会社への通勤が徒歩や自転車でもあることから、東京だと電車での通勤が1時間から1時間半、終電がなくなることの心配がないことも利点といえるでしょう。

今後のリリース状況についても軽く触れられました。現在動いている10個の企画は、家庭用が『NARUTO』と『ジョジョ』そして未発表タイトルが1本の計3本、スマートフォン向けが3本だそうです。そして7から10までは松山氏、自らが企画中ということですので発表になる日を楽しみに待ちたいですね。
《真狩祐志》

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