【DEVELOPER'S TALK】音数の限界に挑戦、ハイスピードかつハイテンションなシューター+アクションの開発秘話〜『VANQUISH(ヴァンキッシュ)』 | GameBusiness.jp

【DEVELOPER'S TALK】音数の限界に挑戦、ハイスピードかつハイテンションなシューター+アクションの開発秘話〜『VANQUISH(ヴァンキッシュ)』

セガとプラチナゲームズとのタッグも4作目。『VANQUISH(ヴァンキッシュ)』は稲葉敦志氏がプロデューサー、三上真司氏がディレクターとして手掛けたハイスピードかつハイテンションなシューティング・アクションです。本作の開発の舞台裏を、大阪は梅田にあるプラチナ

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セガとプラチナゲームズとのタッグも4作目。『VANQUISH(ヴァンキッシュ)』は稲葉敦志氏がプロデューサー、三上真司氏がディレクターとして手掛けたハイスピードかつハイテンションなシューティング・アクションです。本作の開発の舞台裏を、大阪は梅田にあるプラチナ
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セガとプラチナゲームズとのタッグも4作目。『VANQUISH(ヴァンキッシュ)』は稲葉敦志氏がプロデューサー、三上真司氏がディレクターとして手掛けたハイスピードかつハイテンションなシューティング・アクションです。本作の開発の舞台裏を、大阪は梅田にあるプラチナゲームズにお邪魔して聞きました。

■参加者

稲葉敦志 プラチナゲームズ株式会社 取締役 カプコン、クローバースタジオなどを経て現職。プラチナゲームズではプロデューサーとして『無限航路』『マッドワールド』などを開発。『VANQUISH』でもプロデューサーとしてゲーム開発を統括。

萩山勇二 プラチナゲームズ株式会社 プログラマー 本作ではサウンド、イベントなどのプログラムを担当。

丹羽映理納 プラチナゲームズ株式会社 ミュージックコンポーザー BGMの制作を担当。本作ではサウンドプレステージ合同会社の高田雅史氏と共同でBGMを担当。



■プラチナゲームズと三上真司が放つアクション要素満載のTPS

―――『VANQUISH』というタイトルの生い立ちから聞かせていただけますでしょうか?

稲葉氏
稲葉: もともとプラチナゲームズでは、セガさんと一緒に4タイトルを作るという事が決まっていました(セガ×プラチナゲームズ プロジェクト)。そして、その4本目として三上真司さんと一緒にゲームを作るということも決まっていました。ただ、プラチナゲームズは設立して間もない会社で、幾つもラインがあるわけではないので、本格的な始動は『BAYONETTA(ベヨネッタ)』が終わってからと当初から決めていまして、本格的に企画を詰め始めたのも暫く経ってからになります。

―――核となったコンセプトというのは?

稲葉: 神谷英樹がアクションという得意分野で『BAYONETTA』を作りました。三上真司は何を作るか、と考えた時に、以前開発した『バイオハザード4』でTPS(サードパーソンシューター=客観視点のシューティングゲーム)という新境地を切り開いたノウハウを活かしたゲームを作ろう、と自然な流れで決まっていきました。『バイオハザード4』はアドベンチャー要素に寄ったTPSだったので、今度はプラチナゲームズが得意とするアクション要素を満載したTPSというコンセプトが面白いんじゃないかということになりました。それも宇宙ものに挑戦したいということからコンセプトが固まっていきました。

―――時期的にはいつごろの話でしょうか?

稲葉: プロジェクトとしての立ち上がりは2008年の春頃でしょうか。先ほども言ったように『BAYONETTA』が落ち着くまで本格的な始動は無理だと分かっていたので、各分野の核となる人物で十数人のチームを作って、少数精鋭でコンセプトを固めていきました。それが2008年中は続いたというイメージです。そこから徐々に『BAYONETTA』のチームが合流していって、トータルで2年半くらいの制作期間を経て完成という形です。

―――一番多い時でスタッフは何名くらいだったんでしょうか

稲葉: 70名くらいでしょうか。 内訳は、プログラマーが10名、デザイナーが30名、企画が4名、サウンドが4名、イベント関連が外部を含めて10数名です。

―――この規模のプロジェクトとしては少ないですね。驚きです。

稲葉: 普通の感覚からすると半分くらいかもしれません。でもプラチナゲームズでは普通なんです(笑)。プログラマーも少ないと思います。『BAYONETTA』の大森(亘氏、『BAYONETTA』でリードプログラマーを務める)と話をしていたら、全体のコード量と期間を考えると、『BAYONETTA』ではプログラマーは1人が1日に3000〜4000行は書いていた計算になるということでした。後から考えると恐ろしいと(笑)。

―――それを可能にしているのは何なのでしょうか?

萩山氏
萩山: がんばるしかありません(笑)。

―――なるほど(笑)。

萩山: ただ、実は今回の開発は『BAYONETTA』で開発したものをベースにしているので、"比較的"(強調!) 楽でした。システムの根幹の部分など、再利用できるものは再利用しています。最終的には手を入れた部分も多いですが、とりあえず動かせるものがあるというのは助かりましたね。

―――プレイステーション3版も今回はプラチナゲームズで作られたということですが(『BAYONETTA』ではPS3版はセガが担当)

稲葉氏
稲葉: 実はプラチナゲームズとしてPS3は初めての経験でした。既にXbox360の資産はあるので、初めてとなるPS3から開発を始めたのですが、かなり苦労をしました。昔から付き合いのある外部の方に入っていただいたり、それでも足りないので、海外のセガのチームから優秀な各分野のスペシャリストの方に手伝っていただいて、ようやくPS3は目途が立ちました。ただプログラムチームの名誉のために補足しておくと、時間が潤沢にあれば社内で解決することもできたと思います。プログラマーの人数も限られている中での判断でした。

―――PS3とXbox360ではディスク容量の違いがあると思いますが、どのように解決したのでしょうか?

稲葉: 実は終盤に一番苦労したのはそこなんです(笑)。事件は二度ありました。最初は効果音のスタッフが容量計算を間違えていました。二度目はマスターアップの2ヵ月前という時期になってメインプログラマーが「ディスク容量を間違えていた」と真っ青な顔で僕のところに来て・・・。2GBくらい間違えていたんです(笑)。

―――当時は笑えなかったでしょうね(笑)

稲葉: ええ。ただ、色々な工夫を重ねて何とかディスクに収める事が出来ました。といっても、何かが劣化したということはありません。見た目が変わらない範囲で圧縮率の調整などをかけています。

―――ディスクの中身の内訳はどのようになっているのでしょうか?

萩山: 大部分がムービーです。PS3は12GBのうち9GBがムービーで、残りの3GBの半分ずつがゲームデータと音声という感じです。ムービーは総尺で80分以上入っています。

―――ということはムービーの大半はプリレンダムービーということでしょうか?

萩山: そうですね。イベントは基本的に全てプリレンダムービーです。当初はリアルタイムムービーも考えましたが、ロード時間を短くしたいという思いから、全てプリレンダムービーにしました。ムービーの圧縮はすべてCRIのミドルウェア「Sofdec」で行っています。

―――なるほど。ロード時間に配慮されているのですね。

萩山: そうなんです。最初からロードが結構きついというのは想定としてあって、開発のかなり初期段階でリアルタイムムービーは使わないことを決めていました。それでもよりロード時間を短縮したかったので、最初にハードディスクへのインストールを必須にして、ロード画面にはストーリーの説明などを入れるようにして、なるべくロード時間を意識させないような工夫をしました。

―――ゲームの合間に、主人公のサムの視点になる演出がありますが、HUD(ヘッドアップディスプレイ)が透けていて面白い表現になっていますね。

稲葉: 『VANQUISH』はTPSなのでバトルスーツは外観からしか見ることができません。サムのバトルスーツ感を出すための演出は何か入れられないか、ということで採用された演出です。

―――ちなみにHUDの部分はリアルタイムでやられているのでしょうか?それともSofdecのαムービー(※)でやられているのでしょうか?

萩山: HUDの部分はリアルタイムで行っています。

※α(アルファ)ムービー・・・ムービーに透過度を持たせて、ゲームの背景と融合させる手法。CRI Sofdecを使うと簡単に実現することができる。

■激しさ満点のアクション
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―――ちょっと技術的な話が続きましたが、ゲームについて聞かせてください。まず、『VANQUISH』というタイトルの由来はどこからきたんでしょう?

稲葉: もともと「V」というコードネームで呼ばれていました。ビクトリー(Victory)の「V」です。「勝利を掴むんだ」のようなノリです。それがコードネームの「V」だけ残って開発中はずっとそう呼ばれていました。なので「V」ありきで「V」の付くタイトルを考えて、シナリオのテーマや社内の外国人の意見も参考にしながら『VANQUISH』(=破る、負かす)というタイトルに落ち着きました。『VANISH』(=消滅)、というような案もありましたね。

―――ゲームの激しいイメージが伝わってくるタイトル名ですね。

稲葉: 実は開発中はもっと激しいゲームだったんです(笑)。三上さん自身、派手なアクションが好きで、かつ、ゲームのウリの部分をとても大切にする方なんです。空を飛んだり、二体に分裂したり、犬が登場したり、結構破天荒な感じだったんですが、「シューティングゲームとしてはちょっと・・・」という意見が出されたりして、三上さんからは「〜は残念だけどカットするよ」という言葉をたくさん聞いた気がします(笑)。

稲葉: その中でも「ブースト」は最初から企画に入っていた要素で、ゲームの柱となる、印象的なアクションにもなりました。三上さんは、作っては壊し、作っては壊し、で磨いていく人なので、アクションの方式は途中で結構変わりました。最初の頃は近接格闘が使い放題だったのですが、でもそれじゃあ『ゴッドハンド』だよねって(笑)。

―――時間の流れをスローにできる「ARモード」はブーストと対になっているようで面白いですね

稲葉: スピードの速いアクションなのですが、ARモードを活用することでステージをクリアしやすくなると思います。『VANQUISH』はグラフィックもとても丁寧に作ってあるので、ARモードになると、ゆっくり綺麗なステージを眺められるという思わぬ副次効果もありました。

―――難易度は比較的高めかなと思いますが、カジュアルオート(※)という面白いモードもありますね

稲葉: もともとTPSに慣れていない人向けに低い難易度も必要だよね、という話はしていました。でも、カジュアルオートというのはプログラマーがお遊び的に入れた要素で、やってみたら思った以上に面白かったという。熟練者でもカジュアルオートはまた別の楽しみがあります。でも、あれに慣れるとノーマルが死ぬほど難しく感じます(笑)。

※カジュアルオート・・・初心者向けで、敵に自動的に照準を合わせてくれる機能を搭載したモード。複雑なカメラ操作が不要で、爽快なプレイを体験することができる。

丹羽氏
―――BGMのこだわりを聞かせてください

丹羽: BGMは高田雅史さん(サウンドプレステージ合同会社)と半分ずつ担当しました。苦労した最初の曲が印象に残っていますね。『VANQUISH』の方向性を決める大事な曲なのでなかなか決まらず、OKが出るまで半年近くかかりました。シンセ主体というのは高田さんにアイディアをいただきました。最初に作った曲は「第三宙港ロビー」で使われています。

―――何曲くらい収録されているのでしょうか?

丹羽: 最初に三上さんに言われたのは80曲くらいです。最終的には70数曲になっています。

―――SEが派手なので難しい面もあったのではないでしょうか?

丹羽: そうですね。三上さんからは「主役はSEで、曲はバックダンサー」だと言われていました。ただ、イケイケなゲームなのでBGMもSEも結構前面に出てきたので、整理するのが大変でした。

―――キャラクターデザインのこだわりなどは?

稲葉: 主人公のサム・ギデオンは、三上さんから、かっこいい、渋い大人をしっかり描こう、というのがあり、20代のツヤっとしたタイプじゃなくて、若い頃のクリント・イーストウッドみたいなコンセプトで描かれています。よく、海外を意識したんですか? と聞かれますが、どちらかというとゲームとのマッチングを意識した結果です。ただ、主人公のデザインもかなり時間がかかりまして、サムが着用しているボディスーツを含めると半年くらいはかかっているかもしれません。

主人公サム


■音数の限界に挑戦
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―――開発に使用したミドルウェアについても聞かせてください。どのようなきっかけでCRIのミドルウェアを採用したのでしょうか?

萩山: 基本的には『BAYONETTA』がベースになっているので、ミドルウェアも継続して利用させてもらいました。

萩山氏
―――具体的な用途としては?

萩山: ムービーの再生に「CRI Sofdec」、音楽や効果音の再生には「CRI Audio」、ファイル圧縮に「ファイルマジックPRO」を使用しています。

―――CRIで当時開発中だった新ミドルウェア「CRI ADX2(※)」向けの高圧縮・低負荷コーデック「HCA」を先駆けて使用されましたが、どのように活用いただいたのでしょうか?

萩山: 今回、なるべく沢山のSEを同時に鳴らしたいという希望がありました。そこで、PS3やXbox360で同時に100音以上鳴らせる新コーデック「HCA」があると知り、ぜひ使わせてほしいとお願いをしたんです。「CRI Audio」の高圧縮モードでは70音程度までという制限がありましたので。それで実際100音以上同時に鳴らすことができました。「出せるだけ出したい」という三上さんも納得してもらうことができました(笑)。

ADX2・・・「ADX」、「CRI Audio」、「ファイルマジックPRO」を統合した、オール・イン・ワン型のオーディオソリューション。クロスプラットフォーム対応、サウンドオーサリングツールや新コーデック「HCA」を搭載し、ゲームサウンドのすべてをカバーするミドルウェア。2010年7月提供開始。

丹羽: 一度に登場する敵数が多いので、それに比例してSEの数も増えてしまうんです。好きなだけ出せればいいんですが、そうもいかないので、距離減衰(※)などを上手く調整して作りました。個々にうまく調整しないと、SE全体のバランスが崩れてしまうので気を遣いました。CRI AudioのAISACという機能で音の減衰具合を調整しています。

※距離減衰・・・ある音源から発生した音がどのくらいの大きさに聞こえるかは、音源と聞き手との距離によって決まる。離れれば離れるほど聞こえる音が小さくなる(減衰する)ことを距離減衰という。

丹羽氏
―――同時発音が100音ともなると、調整が大変ではないですか?

丹羽: そうですね。SEは3人が担当していたのですが、かなり調整に時間をかけました。これも距離減衰をどのくらいに設定するかがポイントになります。

―――SEは5.1ch対応ですね

丹羽: SEは5.1ch、BGMは2chですが擬似的にマトリックス再生を行っています。音は、見える範囲だけでなく、画面にない情報をプレイヤーに与える役割もあると思っています。例えば、後ろから撃たれているとか、敵が近付いている、といった情報を与えるのは、音にしか出来ない役割だと思っています。

―――ARモード時の音も特徴的ですね

丹羽: BGMもSEもスロー再生にして、高音、低音の帯域を削っています。エフェクトもかけていますね。画面の演出もそうですが、スローになったときの雰囲気をうまく出せていると思います。

―――ファイル圧縮やパッキングを行うミドルウェア「ファイルマジックPRO」はいかがでしたか?

萩山: ファイルマジックPROでパッキングをすることで、PS3は元データの80%程度、Xbox360では50%程度にまで圧縮できました。Xbox360では全てのファイルを圧縮しているので半分くらいになりましたが、PS3では一部のデータは圧縮せずに持っていたため、8割になりました。ただ、音声は「CRI Audio」、ムービーは「Sofdec」ですでに圧縮されているため、それ以外のデータでの結果になります。

―――他社のミドルウェアを検討されたりはしたのでしょうか?

稲葉: 普段から沢山の売り込みがありますので、色々なミドルウェアを検証しています。ただ、今まで採用したのはCRIさんの製品とHavok(物理エンジン)のみです。他のものは「帯に短したすきに長し」という事が多かったり、サポートに不安があったりで採用には至っていません。ありものを組み合わせるというスタイルだったら良いんでしょうけど、きっとカスタマイズをお願いすることになると思うので・・・。

萩山: その点、CRIさんは無理を言っても対応いただけるので(笑)。

稲葉: 僕もCRIさんは要望に対して果敢にチャレンジしてくれるというイメージが昔からあります。だから僕らの要望も高いものになっていくんですが、、、でも信じてます(笑)。無理そうなことでも「とりあえずやってみます」という姿勢でいてくれるので心強いですし、プラチナゲームズの開発スタイル、社風にも近いような気がします。

■プラチナゲームズの今後
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―――気の早い話ですが『VANQUISH』の続編は期待しても良いのでしょうか?

稲葉: 『VANQUISH』は比較的、続編を作りやすいゲームだと思っています。ストーリー的にも広げる余地を残していますし。セガさんとまたできるのであればぜひトライしたいですね。『VANQUISH』に限らず、どのタイトルもしっかり続編を作りたいという気持ちはあります。その中でも特に『VANQUISH』は初めてのジャンルに挑戦してノウハウも溜まっているので、これを活かさないのは単純に勿体ないですよね。

―――なるほど。今後新規で取り組みたいものなどはありますでしょうか?

稲葉: それについては、今作っている次のタイトルに注目していただければと思います。皆様が驚くような発表が出来るように準備を進めていますのでご期待ください。

―――新しい技術で着目しているものなどはありますか?

萩山: 3D立体視は気になりますね。ニンテンドー3DSも出ますし。

―――『VANQUISH』は3D立体視対応などは考えられなかったのでしょうか?

稲葉: そういえば企画の最初はありましたね。でも、当時はインフラが無かったので。3Dテレビも普及していませんでしたしね。メガネをかけてゲームというのはハードルが高いと個人的には思っています。だから3DSはちょうどいいのかなあと思っています。

―――3DSは開発したいですか?

稲葉: ぜひやりたいと思っています。いちユーザーとしても魅力的です。だいたい新しいゲーム機って発表時が一番期待させるじゃないですか? それで実機が出ると夢がしぼんでいく・・・。でも3DSは、開発してみたら、というのはさておき、話で聞いたものより実機を見た時の驚きが大きかった。初めての体験かもしれません。

―――どんな印象でしたか?

稲葉: とても良く出来た、親しみ易い商品ですね。メガネが不要なところも、価格設定も、何も構える必要がない、違和感のない商品です。モノだけで売れそうじゃないですか? そういうところが凄いなあと感心しました。出たら即買います。

―――ぜひ3DSでもゲーム開発を期待しています!

―――それでは最後の質問です。ゲームユーザーの方と開発者の方、それぞれに一言ずつメッセージをいただけますでしょうか?

丹羽: ユーザーの皆さまには、是非ゲームを買って遊んでください。凄く苦労して、でも楽しさを詰め込んだゲームになっています。ぜひお願いします。同業者の皆さまには、ご指導ご鞭撻をいただければ・・・(一同笑)。ぜひ感想など聞かせていただければと思います。

萩山: まず『VANQUISH』に関しては、一見敷居が高そうに見えますが、腕に自信のない方もカジュアルオートというモードもありますので、ぜひ遊んでもらいたいです。開発者の方には、ちゃんと家に帰って、体壊さないように頑張ってくださいと。

―――プラチナゲームズさんは比較的規則的な仕事をされていると聞きますが、帰らない人も多いんですか?(笑)

稲葉: 始業が9:30なので、皆わりと規則的に働いているかもしれませんね。でも家より仕事場が楽しそうな人もいますね。ずっとTwitterやってる神谷英樹とか(笑)(http://twitter.com/PG_kamiya)。

―――(一同笑)

萩山: メリハリのついた生活をして良いゲームを作りましょう、ということで。

―――では最後に稲葉さんからお願いします

稲葉: ゲームはぜひ買ってください。いや、遊んでみてください。オリジナルタイトルというのは数が沢山出るわけじゃないので、ユーザーの皆さんも、この機会に是非参加してもらいたいですね。開発者の皆さんは、今すぐプラチナゲームズに来ていただいて、一緒に楽しいゲーム作りをしましょう!

―――本日はありがとうございました!

プラチナゲームズにて


株式会社CRI・ミドルウェア
http://www.cri-mw.co.jp/

●記事に登場するミドルウェア「CRIWARE」についてのお問い合せ
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TEL: 03-6418-7081

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《土本学》

メディア大好き人間です 土本学

1984年5月、山口県生まれ。幼稚園からプログラムを書きはじめ、楽しさに没頭。フリーソフトを何本か制作。その後、インターネットにどっぷりハマり、幾つかのサイトを立ち上げる。高校時代に立ち上げたゲーム情報サイト「インサイド」を株式会社IRIコマース&テクノロジー(現イード)に売却し、入社する。ゲームやアニメ等のメディア運営、クロスワードアプリ開発、サイト立ち上げ、サイト買収等に携わり、現在はメディア事業の統括。

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