『イナズマイレブン』で紐解くゲームプロモーション新展開・・・中村彰憲「ゲームビジネス新潮流」第6回 | GameBusiness.jp

『イナズマイレブン』で紐解くゲームプロモーション新展開・・・中村彰憲「ゲームビジネス新潮流」第6回

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これまで、本稿では、ゲームそのものに焦点を当てつつ様々な変化を追ってきましたが、今回はゲームタイトルの広告展開についてです。広告と言えば、最近では、Xbox360の「XXX」シリーズが話題になっていますね。任天堂も「Touch Generation!」シリーズを皮切りに、広告
  • これまで、本稿では、ゲームそのものに焦点を当てつつ様々な変化を追ってきましたが、今回はゲームタイトルの広告展開についてです。広告と言えば、最近では、Xbox360の「XXX」シリーズが話題になっていますね。任天堂も「Touch Generation!」シリーズを皮切りに、広告
  • これまで、本稿では、ゲームそのものに焦点を当てつつ様々な変化を追ってきましたが、今回はゲームタイトルの広告展開についてです。広告と言えば、最近では、Xbox360の「XXX」シリーズが話題になっていますね。任天堂も「Touch Generation!」シリーズを皮切りに、広告
  • これまで、本稿では、ゲームそのものに焦点を当てつつ様々な変化を追ってきましたが、今回はゲームタイトルの広告展開についてです。広告と言えば、最近では、Xbox360の「XXX」シリーズが話題になっていますね。任天堂も「Touch Generation!」シリーズを皮切りに、広告
  • これまで、本稿では、ゲームそのものに焦点を当てつつ様々な変化を追ってきましたが、今回はゲームタイトルの広告展開についてです。広告と言えば、最近では、Xbox360の「XXX」シリーズが話題になっていますね。任天堂も「Touch Generation!」シリーズを皮切りに、広告
これまで、本稿では、ゲームそのものに焦点を当てつつ様々な変化を追ってきましたが、今回はゲームタイトルの広告展開についてです。広告と言えば、最近では、Xbox360の「XXX」シリーズが話題になっていますね。任天堂も「Touch Generation!」シリーズを皮切りに、広告展開において新戦略を提示してきました。

ですが、ブロードバンドが普及し、常時接続が一般化した現在においては、「広告」そのものにこれまでとは違った体系や位置づけが求められるようになりました。これによって、ゲーム業界も広告代理店との関わり方を変化させていかなければならないでしょう。

このような流れは以前からもありました。特に有名なのは『ポケットモンスター』シリーズではないでしょうか?同作品のマルチメディア展開については、広告代理店としてジェイアール東日本企画が重要な役割を果たしています。同社はテレビアニメや劇場版ポケットモンスターの製作に参画。作品のPRから商品化まで幅広い役割を果たしています。現在放映中の「ポケットモンスターダイヤモンド・パール」とポケットモンスターに関連する情報発信番組、「ポケモン☆サンデー」も同社が番組枠を買い取って展開しています。噂のANAのポケモンジェットや、ポケモン新幹線も同社プロデュースによるもの。この他に『どうぶつの森』の劇場アニメ化も同社が手掛けています。山の手線の電車内にあるモニターに比較的高い頻度でマリオブラザーズが登場する所からも任天堂と同社との深いお付き合いが想像出来ますよね。

この他にイベント関係では、コーエーのネオロマンスフェスタはADKが、3月開催で既に話題になっている戦国武将祭は、電通が深く関わっています。これら、コーエーが展開している二つのイベントについては次回、詳しくフィーチャーしていきたいと思います。

このような潮流を理解したうえで、パブリッシャーとなってまだ間もないながらも成功をその手にしたのがレベルファイブです。同社といえば、『ドラゴンクエストVIII空と海と呪われし姫君』や、『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』の開発スタジオとして一躍脚光を浴びましたが、同社オリジナルである『レイトン教授』シリーズの成功ですっかりメジャーな存在となりました。更に『イナズマイレブン』シリーズも、第二作目である『イナズマイレブン2 脅威の侵略者ファイア/ブリザード』は100万本を突破したのは記憶に新しいところ。前作が40万本弱の売上であることを考えると、単に口コミ効果でここまで売上を伸ばしたとは考えられません。ゲーム産業全体が厳しい現況を考えるとなおさらです。

■ゲーム、アニメ、コミックによるシナジー効果で、100万本を記録した『イナズマイレブン』最新作
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■ゲーム、アニメ、コミックによるシナジー効果で、100万本を記録した『イナズマイレブン』最新作

実はこの背景には、コミック、アニメと様々な形でコンテンツを細かく連動させてきたことにあります。つまり、『イナズマイレブン』シリーズの展開は、従来の、発売前までに広告などで大量露出をして認知度を一気に高め、売り抜いていくという方法とは全く違う方法が同作のプロモーションにおいて採られたのです。

『イナズマイレブン』のプロモーションと言えば、第一作目のとき、東京ゲームショウ2007で大々的なプロモーションをおこない、その際、ゲームデモの無料配布をおこなっていたのを覚えている皆さんも多いのではないでしょうか?このような、かなりインパクトのある施策も「新作」をユーザーに浸透させるのは容易ではなかったのです。第1作目である『イナズマイレブン』はアニメが放送される1カ月前にあたる8月に発売されたのですが、そのときの売上は大ブレイクとまではいきませんでした。

同作品が訴求層である小中学生の間に浸透していったのは、テレビアニメの放映からでした。08年9月にテレビアニメの放送がはじまってから、『イナズマイレブン』はコンスタントに売れ続け、最終的には、30万本以上を超えるスマッシュヒットになりました。

これをクリスマス商戦ではなくバースデー商戦と分析したのが電通エンタテインメント事業局、ライツ事業部で『イナズマイレブン』シリーズを担当している梶原清文氏。「子供たちはお小遣いがすくない。自分で使える金額も限られているわけです。ただ、誕生日のときであれば好きなものを買ってもらえる。恐らく『イナズマイレブン』はアニメなどでずっと気になっていた子供たちが誕生日にねだるのにちょうどいい作品になっていたのでは」と同氏は分析しています。

■子供たちが視聴する最適枠を抑えることでターゲットに対して直球で勝負!
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■子供たちが視聴する最適枠を抑えることでターゲットに対して直球で勝負!

このような流れを受けて、テレビアニメは第二シーズンからいわゆるプライムタイムと言われる、水曜日夜7時に移行。このような力技も、広告代理店は重要な役割果たしています。一般的な企業だとここまで融通の効く番組編成をテレビ局側に調整してもらうのは至難の業なのです。

これに加え、コロコロコミックの連載での人気もあり、『イナズマイレブン2』は初週から30万本を記録し、09年2月現在、同作品は既に100万本の大ヒットに成長しました。これで、『イナズマイレブン』シリーズは、ゲーム、アニメ、そしてコミックの3本柱がそれぞれを支えあって大ヒットにつながった代表作に数えられるようになったのです。

更に興味深いのは、現在放送中の『イナズマイレブン』が描いている世界大会編がゲームでは、『イナズマイレブン 3世界への挑戦!!』で展開される内容だということです。ゲーム原作の作品でありながら、アニメのほうがストーリーとして先行するのは、それぞれの企業間コーディネーションが良好でなければ実現不可能でしょう。このような手法は『ポケットモンスター』シリーズとはまた違って大変興味深いものです。

「これから、このような展開が期待できる作品はなんですか」、という筆者のすこし意地悪な質問にすかさず「『爆丸バトルブローラーズ ニューヴェストロイア』」ですね」と梶原氏。現在、北米、欧州で同作品の玩具及びゲームが大ブレイク中です。「ただし、日本では当初子供たちがあまりテレビを見ていない時間帯にアニメを放送したので認知度が高まりませんでした。でも今回は、火曜の午後7時という時間帯を抑えてあるのでバッチリです。」と同氏。

この他にアニメ展開をしてみたかった作品として応えていたのが、『化石ホルダー』。「アニメ展開があれば、あの作品のクオリティだったら、絶対に100万本は行っていたと思います!たしかにコロコロコミック別冊でメディア展開があったのですが、それだけでは、難しいんですよね。やはり編集部としっかりと組んで、展開を意識しないと効果は少ないのです。」と同氏。

非常にたくさんの作品が巷にあふれるようになったこの時代において、ゲームをしっかりと売るには、発売前の一大プロモーションでは、もはや困難なのかもしれません。同じプロモーションコストを使ううえでも、それぞれのターゲット層を明確にしたうえで、そこに訴求出来る最適案を吟味し展開していく時代が来たのだということも出来ます。今回の二つのケースは正にその適例と言えます。これらを踏まえると、これからのゲームビジネスにおいては、それぞれの作品の「売り方」の多様化がどんどん進んでいくかもしれません。

(C)2009 LEVEL-5 Inc.
《中村彰憲》

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