海外でゲームを売るには・・・IGDA グローカリゼーション部会 第2回「海外市場リサーチとフォーカステストについて」 | GameBusiness.jp

海外でゲームを売るには・・・IGDA グローカリゼーション部会 第2回「海外市場リサーチとフォーカステストについて」

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前編に続いて、参加者全員が参加するディスカッションに移りました。
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前編に続いて、参加者全員が参加するディスカッションに移りました。

国内企業の例では任天堂のマリオクラブや、SCEのモニター会の例が参加者から飛び出しました。SCEのモニター会は本体の購入者の中から、モニター会員を作っておいて、個別のソフト毎に興味のあるユーザーや対象となる層のユーザーを呼び、試してもらうという取り組みを行っているそうです。実際に行うと、マーケティング的な観点よりも、まずは開発者にとって事前に反応が分かる場というのは貴重で評判が良かったそうです。

会員組織を作ったり、調査会社を使ったりするのは敷居が高く、予算をとおし辛い場合は、社内で簡易的に行うだけでも意味があるという意見も多くありました。例えば、開発とは関係ない管理系のスタッフに遊んでもらって、反応をチェックするというのは複数の参加者から経験があるという声がありました。任天堂の宮本茂氏も同様の事をするそうです(岩田聡社長のGDC2009基調講演より)。海外向けには、ローカライズ会社の担当者に意見を聞くということもあるそうです(バースデーソング音楽出版のエミリオ氏)。

■どのようにしてユーザーの反応を引き出すか

とは言え、実際に遊んでもらったとしても、素人がヒアリングしただけでは、なかなか反応を引き出すのは困難です。ある大手メーカーの担当者は、「ヒアリング時に、まるで面接のようにユーザーが身構えてしまって上手くいかなかった」「シャイな日本人では難しいのではないか」という意見を述べていました。SCEのモニター会では、シートに評価を書き込む形だったそうですが、書き方のサンプルを見せた上で「面白かった」というのは辞めてくれ、という風に伝えていたそうです。慣れてないユーザーではゲームの要素の評価まで自分の中で組み立てるのは難しいので、漠然と「どうでしたか?」と聞くよりも、「〜の箇所は難しすぎませんでしたか?」という風にある程度、誘導するのも必要ではないかということでした。当然、本業のリサーチ会社であれば、プロの聞き手が行いますが、素人が行う際にも慣れが必要になりそうです。

■企画段階でもフォーカステストはできる

フォーカステストの実施は、早ければ早いほど、それを受けた仕様変更が可能です。どんなに重要な問題点が見つかったとしてもマスターアップ後の修正は不可能です。しかし、ゲームは開発終盤で急速に面白くなっていくもの。言い換えればプロトタイプ段階では完成品のゲームで実現されるべき面白さは殆どないのが通常です。それでもフォーカステストはできるようです。具体的にはキャラクターだけ、世界観だけ、という方法でもすべきだということです。特にこの辺りは海外を視野に入れる場合には重要です。また、企画書の段階でも、キャラクターの見た目や名前、アイテム・武器・技の名前、ストーリーなどに絞ったフォーカステストでも面白い結果が出たということです(エンザイム・池田氏)。

■海外を考えるなら必須?

多くの参加者から出たのはやはり海外市場を考えるなら必要ではないかという意見です。

特に海外でのパブリッシャーへのアピールには必要で、開発費の中に最初から織り込んでおく必要があるという話が多く聞かれました。池田氏は「一つ一つの項目で点数付けをすると、そこで付けた評価と、後にウェブなどで出される評価と似通ったものになる」とコメント。さらに、Metacriticのようなレビューのメタスコアを出すサイトが充実し、プロのレビュアーを信頼する傾向のある北米市場では「レビュースコアと実際の販売に相関関係が出ている」ということで、フォーカステストはゲームの市場性を図る重要な手段となりそうです。

またある参加者は「日本のゲームが海外ではウケなくなっていると情報では聞いているのに、多くの開発者は自分たちは例外だと思ってる。実際に遊ばせて、自分たちの感覚がウケないことをわかってもらうべき」という厳しい意見もありました。
《土本学》

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