日野晃博×名越稔洋 名クリエイターがゲームへの思いを熱く語る | GameBusiness.jp

日野晃博×名越稔洋 名クリエイターがゲームへの思いを熱く語る

東京ゲームショウ2009最終日の午後から、日本ゲーム大賞を揃って受賞したレベルファイブの日野晃博社長とセガのCS研究統括本部長の名越稔洋氏が「クリエイターズトークショウ」と題した対談を行いました。

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東京ゲームショウ2009最終日の午後から、日本ゲーム大賞を揃って受賞したレベルファイブの日野晃博社長とセガのCS研究統括本部長の名越稔洋氏が「クリエイターズトークショウ」と題した対談を行いました。
  • 東京ゲームショウ2009最終日の午後から、日本ゲーム大賞を揃って受賞したレベルファイブの日野晃博社長とセガのCS研究統括本部長の名越稔洋氏が「クリエイターズトークショウ」と題した対談を行いました。
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東京ゲームショウ2009最終日の午後から、日本ゲーム大賞を揃って受賞したレベルファイブの日野晃博社長とセガのCS研究統括本部長の名越稔洋氏が「クリエイターズトークショウ」と題した対談を行いました。

意外にも(?)頻繁に情報交換する仲良しという二人。司会はよゐこの有野晋哉氏、エンターブレインの浜村弘一氏が担当。滅多に聞けない二人のゲームに賭ける思いが語られました。

最初のテーマは「ユーザーの広がりと変化」。近年、ニンテンドーDSやWiiのヒットで、ゲームをプレイするユーザー層が大きく広がっています。まずは『レイトン教授』シリーズで女性ユーザーを獲得したレベルファイブの日野氏が口火を切りました。

日野晃博氏(左)、名越稔洋氏(右)


「第一作の『レイトン教授と不思議な街』はお母さんでもクリアできる、選択肢のないアドベンチャーゲームを作ろうということでスタートした作品で、結果として女性ユーザーの方が多いという珍しいゲームになりました。DSというハードを活かして、タッチで遊べるパズルを中心に構成し、プレイ間隔が空いても目的を忘れないように、常に画面上に次にすべきことを表示しています」

常にヒントを出すというアイデアは開発スタッフからは「簡単になりすぎる、ワクワク感が損なわれる」という反対もあったそうです。しかし、余り頻繁にゲームをしないユーザーにとっては嬉しい機能です。また、次の目的を忘れてしまったためにゲームを辞めてしまう、ということを防げます。

一方の名越氏は「どちらかと言うと、僕はお母さんに嫌われるゲームを作っていて・・・(笑)」と切り出します。

「『龍が如く』の場合は、ターゲットを絞り込むことで成功しています。実際にユーザー層としては、30代以上が7割で、5代以上も2割います。おじいちゃんから感想が届いて"説明書の字が小さい"という指摘があったこともあります。でもそれは嬉しいですよね。逆に小学生から"全部遊んだ"と言われてちょっと複雑な気持ちになったこともあります」

とのコメントでした。続いては「これからのゲームについて」というテーマ。

日野氏は「『レイトン教授と不思議な街』で初めてパブリッシャーとなって、普通の事をやっても目立てないという思いが最初にありました。それで何か仕掛けをしようと考えて、DSの小さい画面でも本格的なムービーを作り、音声を消して遊んでる人も多いでしょうが、豪華な声優陣を起用しました。あるユーザーさんには"超大作カジュアルゲーム"という言い方をされ、確かにいいキーワードだなと。『イナズマイレブン』の場合はマンガやアニメ、『二ノ国』の場合はスタジオジブリと久石譲さん。沢山のゲームがある中で、目立つ工夫が必要じゃないかと思います」との答え。

日野氏は「ゲームを作るのと同じくらい、仕掛けを考えるのも楽しい」と語っていました。

一方の名越氏は「『龍が如く』は口コミで広がったゲームです。その内容は多分人それぞれで、ある人にとっては"ドンキが出るゲーム"で、ある人にとっては"キャバクラに行けるゲーム"、ある人にとっては"裏社会を描いたゲーム"、ある人にとっては"有名な俳優さんが出てるゲーム"そういうあらゆる切り口が出来る"龍が如く"というジャンルにとっては、コラボレーションが命だと思っています」との回答。

また名越氏は「"信念と責任"がプロデューサーでありアーティスト、そしてアーティストでありビジネスマンである人間にとっては重要ではないか」と言います。「裏社会を描けば注目を集められます。でも、ただそれだけじゃ面白いゲームにはなりません。描くべきものを自身が消化し、何を見せれば面白いものになるのか。それはシリーズを進めれば更に洗練されたものになっています」と語りました。

日野氏名越氏


最後は「クリエイターを志望する人に」というテーマ。

名越氏は「今やゲームは色々な形で遊べます。通信端末も、昔は一家に一台の電話しかなかったものが、今では沢山のものが溢れ、それぞれにゲームが存在します。なので、まずは自分が置かれている環境がどういうものなのかを把握しなくてはいけません。そして、頭でっかちに知っているだけじゃなくて、自分ができる、ピュアに作りたいと思う物を作らなくては人には伝わりません。僕の場合も、昔はレースゲームを沢山作っていたのですが、今はもっと自信のあるゲームを作るようにしています」と、自分の置かれている状況を知りながら信念を貫くことが重要だと言います。

対する日野氏は「伝えたいことが伝わってくる、筋の通ったゲームをもっと見たいですね。売れるかどうかは分からないけど言いたいことは分かる、そんなゲームはプロモーションさえ上手くやれば売れます。そういう作品をちゃんと作れば広がっていきます。今の『龍が如く』なら何でも挑戦できます。自分が信じる事をちゃんとやって、言いたいことを言う、それが必要かなと思います」という回答でした。

トークショウは約1時間で、非常に短い時間でしたが、二人の今輝くクリエイターの言葉に、詰めかけた多くの来場者は興味深そうに耳を傾けていました。
《土本学》

メディア大好き人間です 土本学

1984年5月、山口県生まれ。幼稚園からプログラムを書きはじめ、楽しさに没頭。フリーソフトを何本か制作。その後、インターネットにどっぷりハマり、幾つかのサイトを立ち上げる。高校時代に立ち上げたゲーム情報サイト「インサイド」を株式会社IRIコマース&テクノロジー(現イード)に売却し、入社する。ゲームやアニメ等のメディア運営、クロスワードアプリ開発、サイト立ち上げ、サイト買収等に携わり、現在はメディア事業の統括。

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