【今どきゲーム事情】中村彰憲:「デビルサマナー 葛葉ライドウ対コドクノマレビト」に見る、コミック化で広がるゲーム世界 | GameBusiness.jp

【今どきゲーム事情】中村彰憲:「デビルサマナー 葛葉ライドウ対コドクノマレビト」に見る、コミック化で広がるゲーム世界

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これまで、『Call of Duty』シリーズや、『S.T.A.L.K.E.R』シリーズといったコアな洋ゲーから、海外に熱狂的なユーザーが多数存在する『No More Heroes』や『Devil May Cry 4』と来て、Xbox 360の発展に大きく貢献した『テイルズオブヴェスペリア』、歴史ブームの波を作
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これまで、『Call of Duty』シリーズや、『S.T.A.L.K.E.R』シリーズといったコアな洋ゲーから、海外に熱狂的なユーザーが多数存在する『No More Heroes』や『Devil May Cry 4』と来て、Xbox 360の発展に大きく貢献した『テイルズオブヴェスペリア』、歴史ブームの波を作り上げさらなる展開を進めている『戦国BASARA』シリーズなど、ゲーム業界のなかでも特に興味深い流れを意図的に、ときには偶然フィーチャーしてきたこのコラム。

最終回はゲームのコミック化の流れについて知っておきたい、ということで、デジタルコミック「デビルサマナー:葛葉ライドウ対コドクノマレビト」の作家さんへのインタビューを行いました。

「デビルサマナー 葛葉ライドウ対コドクノマレビト」(以下コドクノマレビト)は「葛葉ライドウ」シリーズの原案、およびキャラクターデザイナーである金子一馬氏が原作、同シリーズディレクターの山井一千氏が監修を務めるデジタルコミック。コミック化では、真壁太陽氏と原田庵十氏が脚本を、綾村切人氏が作画を担当しています。本稿では、脚本と作画を担当した3人の方々に対しインタビューを敢行しました。


■ファンとしての作り手の強い思いがクリエイティブドライブをヒートアップ!

漫画家さんへのインタビューは初めての試みですので、若干緊張しましたが、さまざまなメディアが1つの「ゲーム作品」のなかに融合されてきているという強い印象を受けた昨今(昨年取材した『ヴェスペリア』も長編アニメとして公開間近ですよね)、漫画家が「ゲーム」をどう捉えながら自分たちのクリエイティビィティを発揮しているのか、ぜひ現場の様子を確認してみたいと思い、スタジオを訪問してきました。

綾村氏の手による同人誌「帝都画報」


中村彰憲:まず、「コドクノマレビト」の漫画化に関するオファーをもらったときの気持ちを教えてください。

綾村切人氏:もともと『真・女神転生』シリーズの大ファンだったうえに、昭和初期の「エロ、グロ、ナンセンス」や、生と死とがつなぎ合わさった雰囲気に魅せられていて、漫画家仲間を集め「帝都画報」という同人誌も制作してしまうほどでした。ですので、『デビルサマナー』をコミックにする、しかも主人公を葛葉ライドウとしたコミックを描いてほしいというオファーもらったときは本当にうれしかったですね。

真壁太陽氏:デビルサマナーというコンセプト自体が、漫画の設定としたときにすごく刺激的でおもしろいモチーフですよね。ゲームのポテンシャルも非常に多岐にわたって、コミック化しておもしろくなると思えます。

原田庵十氏:コンテンツとしてすごく広がりのある世界観があると思います。さまざまなメディアに派生するような。特に主人公として魅力的なライドウがすごい! これまで『真・女神転生』シリーズの主人公はユーザーそのものだったわけですが、葛葉ライドウは、主人公が冠タイトルに乗るぐらいの存在感がある。無口であるという設定ではありますが、ライドウの存在は漫画化をするうえできわめて重要でした。

綾村: デビルサマナーも、これまでは現在であったり、近未来が舞台だったわけですが、ライドウが初登場する『デビルサマナー 葛葉ライドウ対超力兵団』がリリースされた瞬間、デビルサマナーの歴史が生まれたということになります。葛葉一族も飛鳥時代から存在するという設定なので、それだけでもおもしろいなと感じました。日本史の裏でデビルサマナーが暗躍していたんだと想像もふくらみますよね。

中村:こういった、重厚な世界観を持つ作品をコミック化することについてはどう思いますか?

原田:漫画を作る上で、物語をつくるということと、キャラクターを生み出すということはそもそも非常に難しい。さらに魅力があるかというのはまた別の話になります。でも、今回はすでに魅力のあるキャラクターや世界観が揃っている。そう言った意味ではとてもやりやすいと感じています。

綾村:漫画はやはりキャラクターが中心。日本のRPGの場合、キャラクターに目的があり、ストーリーがあるのが一般的なので漫画化がしやすい。特にライドウは非常に漫画化しやすいキャラクターですね。

中村:先ほど綾村さんは、ご自身が『真・女神転生』シリーズのファンだと言われましたが、作り手がゲームファンであることのメリットってありますか?

綾村:有利に働いていると思います。ファンが何を見たいかはわかりますからね。

中村:でも、ファンが多い事から来るプレッシャーもあるのでは?

綾村:それはとても感じます。特に『真・女神転生』シリーズは長きにわたってゲームがリリースされていますが、世界観的にもある程度つながっていたりするので、それらを知らずに何かをするとファン・コミュニティが共感できなくなってしまう可能性もありますからね。ただ、ライドウや『真・女神転生』シリーズに対する愛情は誰にも負けないと思っているので、ファンの思いと自身の思いを1つにして漫画を形にしたいと思っています。

中村:ストーリーもファンが納得できるものにしていかなければならないわけですが…。

原田:まず、世界観を壊すということは絶対に避けなければなりません。ライドウのキャラクターも、メーカー様からお話を伺った後、再度分析し噛み砕いたうえでそのキャラクター像を頭に入れながら物語も作っています。

■ゲームで築かれた重厚な世界観を漫画というカタチで表現するには

「コドクノマレビト」の下書き原稿


中村:ストーリーはどのように練り込んでいくんですか?

原田:まず書きあげたものを綾村氏に見せ、意見がもらった後、私のほうで改めて書きあげていきます。

綾村:結構、僕のほうは言いたい放題言ってるんですけど…(笑)。

原田:一番重要なのは絵にしておもしろいかどうかなんです。ストーリーはしっかりしている必要があるのは当然ですが、漫画はやはり絵が命。それを優先的に考え、まず絵ありきで、その絵に合わせてストーリーのほうが論理的整合性があるように修正していきます。このように作っていくと、いらない部分というものも当然出てきます。そこではなるべく優先度の高いものを取り入れつつ、それ以外は物語の筋が通る範囲で省略するという作業をします。

中村:第1話は導入的な位置づけだとは思いますが、かなり登場キャラクターを制限していますよね?

原田:どうしてもページ制限というのがありますので、読者に何を伝えていくかを常に取捨選択しています。もっとも、わかりやすく示すうえでは主要キャラクター3人程度を出すということが重要だったんです。また、ゲームをこれまでプレイしてこなかった人たちへの配慮も大切。ゲームをプレイしなくてもわかるというものにしようと考えた結果、第1話は3人の主要キャラクターのみしか出さないという形になりました。

綾村:主人公のキャラと行動目標は、第1話から明確にしましたね。

中村:では、ゲームを未プレイの人たちを巻き込んでいく方法は?

綾村:まず、主人公を好きになってもらう必要があります。主人公を先に見てもらえれば、おのずとストーリーに引き込まれていくからです。

原田:キャラクターの魅力の次はストーリーとして予想できない展開を作り上げること。あとは、どの程度読者を期待させることができるか、だと思います。ゲームと漫画には本質的な違いがあるので、絵を媒介として情報を伝えるとき、伝えにくい要素は必ずあります。ですので、そういういったものはグレイにしたまま、物語は削っていきます。

中村:第2話では、ゲームルール上の限定条件をすでに突破しましたね。ゲームにおいて仲魔は1回にあたり2体までしか召喚できないのに対し、第2話ではライドウがポルターガイストを何体も召喚していました。

綾村:もともと「漫画ではゲームではできないことをやってもらいたい」というのが漫画化にあたってのアトラス社からの依頼でした。第2話で召喚したポルターガイストはレベルの低い悪魔なので、ギリギリ大丈夫かなと思い、複数召喚にしています。基本的には2体同時召喚というのは漫画でも変わりません。ただ、複数召喚は見た目にも斬新だったかなとは思っています。

原田:このアイデアはメーカー様からもしっかりと承諾を得てやりました。

中村:ゲームと漫画の理想的な関係というのは、どんなものだと思いますか?

綾村:ゲームって1本作るのもすごく大変じゃないですか。そういう意味ではいろいろな場所から情報を広げていったほうが、作品は絶対おもしろくなると思います。

原田:続いているということは、それだけ熱が冷めないということにつながると思います。インターネットでも作品がより注目されるようになればいいなと思います。

綾村:その漫画の反応いかんによっては状況も変わってくる場合もありますよね。

■いよいよ『コドクノマレビト』の謎に迫る!正体を知る上で鍵となる5つのキーワード

緊迫感あふれる対決シーンは漫画でいかに再現されるのか


中村:『コドクノマレビト』のヒーロー像は?

真壁:私たちとしては、『コドクノマレビト』で、帝都を守る主人公のヒロイックな姿を、ゲームの世界観を壊さず描いていくことを目指しています。それが本作品の醍醐味だとも思っています。

綾村:ライドウは純然たる善の象徴ですが、そういったキャラクターは最近少なくなっていると思います。私たち自身が少年時代に漫画を読んだときにワクワクした体験というのを、表現できたらと思っています。

原田:強くてかっこいいヒーローですね。

真壁:このヒーロー像と、エンターテインメントとしてのおもしろい要素、そして世界観をうまく漫画に落とし込むことが重要ですね。

中村:では、これから『コドクノマレビト』の展開を、教えられる限りでいいので教えてください。

真壁:ますます、白熱するバトル、でしょうか。あの悪魔と戦っていたらどうなるんだろう、というシチュエーションがいろいろなところで楽しめる作品になります。これからもライドウに、いろいろな敵が立ちはだかるわけですが、帝都を脅かすような影に関わるストーリーもどんどん広がっていきます。また、ライドウの新しい側面とかも描いていく予定です。

原田:敵はストーリー漫画のなかでとても重要なんですが、この作品も対決は重要なテーマです。

真壁:ライドウがゲームで戦った相手が最初は超力兵団で、次がアバドン王。コミックでは、そのような強敵にあたる存在が「コドクノマレビト」なんです。

中村:「コドクノマレビト」はいまだ読者にとって謎なんですが、この意味とは一体何なのですか?

原田:「マレビト」自体はGoogleなどで調べれば、すぐ出てきます。ですが「コドクノマレビト」についてはこの場で説明することができないんです。すみません!

中村:では、ぜひ、読者のために、「コドクノマレビト」の正体を探るための5つのポイントを教えてもらえますか?お願いします!

原田:そうですね…。「フクロウ」「手袋」「盛者必衰」「悪魔変身」…。
真壁:あと「宿命」ですかね? 帝都に関わる人たちの“宿命”に注目してもらえば、この謎に近付けると思いますよ。

中村:ありがとうございました!

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どちらかと思えばさらに謎が深まってしまうかと思われるヒントですが、こんな楽しみ方ができるのも定期的にすこしずつ物語が紡がれる、連載型漫画の特徴と言えるのではないでしょうか? 今回、初めて漫画家さんへのインタビューに挑んだわけですが、ゲームで構築された重厚な世界観と、魅力あるキャラクターは、漫画家さんにとっても、とても魅力的に感じられるということを改めて実感できました。

業界の最前線を走り続けるクリエイターの創造力を刺激するゲーム。前回のコラムで紹介した『戦国BASARA』シリーズを中心に、地方との連携で生み出されたさまざまな商品群もそうですが、これからはこのゲームのポテンシャルをしっかりと理解し、それをできる限り有効に活用していくというところにゲームのこれからの可能性を見出すことができます。

「ゲームはおもしろい」・・・これは、筆者が以前から感じてきたことですし、これをテーマにこれまで自身の視点でおもしろいと感じたゲームに関するトピックをフィーチャーしてきたわけですが、さまざまなクリエイターに対してインタビューを行い実感したことは、「ゲームの時代はまさにこれからだ」ということです。すこし楽観的すぎると言われたらそれまでですが、ゲームの可能性については今後も貪欲に追及していきたいと思います。これまでご愛読いただき本当にありがとうございました!

(C)ATLUS CO..LTD. 1995.2008
《中村彰憲》

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