「コミュニティ・プラットフォーム」がコンテンツビジネスを変える〜BBAセミナー | GameBusiness.jp

「コミュニティ・プラットフォーム」がコンテンツビジネスを変える〜BBAセミナー

ブロードバンド推進協議会のゲーム&コミュニティサービス・ワーキンググループは30日、「コミュニティ・プラットフォームとはなにか」と題したオープンセミナーを開催しました。

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前半ではエンタースフィアの岡本基氏と、Anyの畑野仁一氏が講演を行い、後半ではパネル形式でビジネスの可能性について議論されました。

はじめにセミナーの司会も務めた東京大学情報学環特任研究員の藤井穀彦氏が、コミュニティ・プラットフォームを巡る現状と、セミナーの問題提起を行いました。藤井氏は「コミュニティ」はリアル世界で昔から存在していたが、ここ数年でCGMやUGCの興隆と共に、社会的に欠かせないレイヤーに育ちつつあると指摘しました。

その上でオンラインゲームやSNS、動画共有サイトなどのネットコミュニティが、経済活動などと絡んで、リアル世界にも影響を及ぼしつつあると整理。単なるネット上の盛り上がりから、ビジネスに欠かせぬ「プラットフォーム」という視点で考える時期になってきたと述べ、「コミュニティ・プラットフォーム」という名称を提示しました。

続いてエンタースフィアの岡本基氏が「コミュニティで今、何が起きているか」と題した講演を行いました。岡本氏は任天堂の情報開発部で「Wii Fit」などの開発に携わった後に独立し、オンラインゲームとネットサービスの企画、開発、運営などを手がけています。主なサービスにフィギュアコミュニティサイト「fg」などがあります。

岡本氏はまず、ニコニコ動画やpixivの会員数増加や、グリー、クックパッドの上場などに触れ、SNSのマネタイズ化が進展していることを示しました。特にクックパッドについては、企業の広告費だけでなく、販売促進費も取り込んでいる点を評価しました。またUGCサイトについて、二次創作から一次創作への流れが見られることと、出版社とUGCサイトの連携が今後加速する可能性を示唆。UGCサイトの使命は「ユーザーの作ったコンテンツのアウトプット先を増やすことにある」という考えを示しました。

「サイトに集まったコンテンツを、もっと活躍させてあげたい。他のUGCサイトのことは良くわからないが、志は同じなのでは? 二次創作物の場合は調整が必要だが、何か新しいことをする価値はある」(岡本氏)

また岡本氏は、人がお金を払う理由付けを「効用」「コンテンツ」「実体物」「ソーシャル性」「希少性」の5つに整理し、このバランスで商品力が決まるという見解を示しました。オンラインゲームの武器アイテムなどは「効用」、ギルド内での揃いのユニホームなどは「ソーシャル性」の例というわけです。さらにリアル経済についても、同人誌などは希少性の例だとして、ネットとリアルの相乗効果で、さらに世の中が楽しくなると指摘。mixi年賀状や、マンガやアニメの「聖地巡礼」体験を共有できるSNS「まいすぽ」(同社が運営中)などの例を示しました。

最後に岡本氏は、これまでUGCはPCベースで展開されてきたが、今後はPCのツールよりも敷居が低く、隙間時間でも作業しやすい携帯ゲーム機に拡散していくと推察。例として「うごメモはてな」や「初音ミク Project DIVA」などを上げました。さらに現在オンラインゲームはMMO、MO、ブラウザゲーム、携帯SNSとレイヤーが分かれていますが、UGCは流れが逆で、画像投稿などからゲーム内でのムービー作成といったように、軽いものから重い物に広がっていくと整理しました。

■拡大するソーシャルプラットフォームの可能性

「前略プロフィール」「楽天ブログ」などに3Dアバターを提供するAnyの畑野仁一氏は「ソーシャル アプリケーション プロバイダー、Anyが目指すアバター戦略」と題して、世界規模で進展しているソーシャルプラットフォームの現状と、その上でアプリケーションプロバイダーが、どのようにビジネスを進めるべきかについて講演しました。

ソーシャルプラットフォームとは、自社プラットフォームのAPIをコンテンツプロバイダーに公開して、コンテンツを外部から獲得しているSNSやブログなどを指す言葉です。海外ではGoogleが発表した「Open Social」や、Facebookによる「Facebook Platoform」などが有名で、前者はMyspaceを筆頭に5億人以上、後者は1.5億人のユーザーがいます。ソーシャルプラットフォームは外部から大量のコンテンツを獲得でき、コンテンツプロバイダーはソーシャルプラットフォームの会員向けにサービスの展開ができます。

一方、国内では携帯電話の公式サイトによるビジネスモデルが先に確立した背景から、SNSにおいてもクローズ型が主流でしたが、各社とも成長の限界が見えてきました。そこでまず、mixiがアプリケーションを自由に開発できる「mixiアプリ」のベータ版公開に踏み切っています。畑野氏は私見と断った上で、mixiアプリの市場規模を100億円程度とコメントしました。また、それ以外の大手は様子見の段階で、mixiアプリの成功が試金石になるという考えを示しました。

なお、海外ではアプリケーションプロバイダーはソーシャルプラットフォームにアプリケーションを提供し、PV増加にのみ貢献するのが一般的です。しかし畑野氏は、国内ではソーシャルプラットフォームの認知度が低いこともあって、これでは国内のSNS業者などに理解が得られにくいとコメント。同社ではアバター課金をソーシャルプラットフォーム側とレベニューシェアしていると語りました。またPCメインの海外市場に対して、国内では携帯電話でのサービスが不可欠で、特に携帯のキャリア決済に対応することが成功のポイントだと指摘しました。

後半のフリーディスカッションでは、会場からの質問も交えた議論が行われました。岡本氏はクックパッドの「販促費の取り込み」について、食品業界では広告費が3千億円だが販促費は6千億円もあり、業界で割合は異なるが、より広いフィールドで戦った方が良いとコメント。出版社が文庫フェアを行う際、人気イラストレーターに表紙を描かせたりするように、定番商品にUGCで付加価値をつけるなどのアイディアを示しました。畑野氏は、ソーシャルプラットフォーム向けのアプリケーションの特徴として、1つのサービスを作れば、さまざまなサイトやプラットフォームに展開できるメリットを上げました。

また国際展開について、畑野氏は現在MySpace日本版にAnyを提供しているが、10月に海外についても提供を始めるとコメント。ゴスロリファッションなど、アバターを通して日本のサブカルチャーを世界に発信していきたいと抱負を語りました。また岡本氏もフィギュアは海外ユーザーの需要が高く、「fg」も数パーセントが海外ユーザーだと紹介。会員数が5万人にまで成長した時点で、「fg」の海外向けサイトを作りたいとコメントしました。

本セミナーは「コミュニティ・プラットフォームがもたらすパラダイムシフト」と題した、全3回のシリーズです。第2回目は9月10日に「日本で育つ新しいコミュニティの魅力」、第3回は11月に「コミュニティ・プラットフォームとメディア」と題して予定されています。
《小野憲史》

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